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10:epilogue
「――ねぇ、師匠」
あたしは棚の上、小さな額縁の中に納まる、その人に語りかける。
「あたしはまだまだ師匠みたいにはなれないけどさ」
返事は無い。そんなことは分かっている。それでも、いつものように、これまでのように、あたしは口を開く。
「あたしだけの『魔法』作れたよ。『魔法』の意味、『魔女』の役目――ようやくあの時の師匠の言葉、理解できた」
こつん、と縁を指で弾く。
「師匠。そこで、見てて。あたし、頑張るよ」
豪快な笑顔で写されたそれに、あたしは誓った。ちりん、と玄関に取りつけていた鈴が鳴った。続けて、鈴のように澄んだ声が届けられる。
「ご主人様、お客様です」
あたしは一つ深呼吸をする。さあ、お客さんだ。教えなくてはならない。知らせなくてはならない。あたしが『魔女』で、あたしにしか作れない『魔法』があるってことを。
「――ようこそ、あたしが森の魔女よ」
さあ、魔女の物語を始めよう。
『機械仕掛けの魔法 ~magic in machinery』fin
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