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悲報 スライムに転生するつもりがゴブリンに転生しました  作者: ぽこぺん


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第86話 コスタリア貧民街の日常2

わたしと身長があまり変わらないテトと一緒に孤児院の方へ歩いていく


テトはスキル[テイマー]なのでやや正確ではないが意思の疎通が出来るのだ

低レベルな動物や魔物相手だと「ハラヘッタ」や「スキ」「キライ」などの簡単な意思しか読み取れないらしいがそこはそれ、わたしはテトの言葉を完璧に理解しているので普通の人間同士の会話レベルで話をしている。


フフフ、優秀なわたしとだから出来るのですよ?

他の魔物たちとは同じように意思の疎通が出来るとは思わないことですね


「ゴブ」(なんか広くなって壁が出来たりして隣りに行くのも面倒になったゴブ)


「え~、もうおやつ食べたいって~?まだ早いよ~、おっかしい~」


「ゴブー」(違うゴブ、遠くなって歩くのが面倒だっていったんだゴブ)


「そうだね~、着いたらみんなと食べよう~」


・・・ちゃんと通じていますよね?

5歳児ぐらいだから人の話を最後まで聞けないんだろうか

まぁこちらが言葉を理解出来ているから問題は起きないか

今更ながらお嬢様の[翻訳]は超優秀スキルですな~


孤児院にはテトと同じくらいの4,5歳くらいの子どもたちが野菜を洗ったり箱に詰めたりして働いていた


「ゴブー」(みんな~休憩してお菓子でも食べるゴブ~」


「みんな~、今日はゴブリンさんがお土産くれたよ~」


「ゴブー」(きちんと手を洗ってから食べるゴブ~)


小さい子どもたちばかりだな

この前いた成人間近のお兄さんたちはいないのか?


「今日のお仕事はもう終わりです~おままごとして遊ぼう~」


テトが自分の部屋から人形たちを持ってきた

なんだかゲーセンのUFOキャッチャーの景品であったような2頭身の人形だ

むちゃくちゃクオリティが高いぞ

シスターに孤児院のお姉さんたちやアイラ様まで作られている

特にアイラ様はドレスまで再現し小さなゴブリンを抱きかかえているこだわりだ


「きょうも女神セレスティア様と聖女アイラ様に感謝の祈りを捧げてからご飯を食べましょう、いただきま~す」


「いただきまーす」

「ゴーブ」(いただきま~す)


アイラ様人形を一段高いところに座らせて人形をぺこりとお辞儀させてからご飯を食べる仕草をさせる

きちんと足も折れて座らせられるようになっていますな~

それに目がつぶらでかわいい、作った奴はなかなかのセンスの持ち主だな


「きょうは週に一度のメイヤーナ先生の秘密の授業があるので12さい以上の女子は男子に見つからないように晩ご飯のあとにシスターの寝室に集合してください」


「それではきょうも一日がんばれるようにいやしの時間で~す」


アイラ様人形を他の人形たちの前で手をパタパタさせて回復の仕草をさせる

わたしは人形たちを順番に頭をペコペコさせて感謝させる


「ゴブゴーブ」(ありがとうございます~聖女アイラ様~)


うむ、この界隈でアイラ様が着々と聖女認定されてきておりますな


「ゴブ」(少し貸してみるゴブ)


どうせなら本当に癒しがあるようにしてやるゴブ


聖魔法レベル5[祝福] 回復と浄化を付与


祝福されし人形

回復と浄化の効果(極小)

汚れが付いても一晩できれいになる


う~ん、少し効果が鈍い。材料が安い布だからか付与がうまくいかないゴブ


「すご~い、本物の聖女アイラ様みたいに魔法が使えるようになった~」


ふふふ、わたくしミセッティこと癒しのゴブリンがいてこそですよ

アイラ様人形のゴブリンよりわたしの方が肌の色は鮮やかで薄い緑ですけどね!


「あはは~同じだよ~。そこの緑色はこだわるんだ~、おもしろ~い」


何を言っているんだこのガキンチョは!全然違うよ!

わたしはもっと新緑のような鮮やかな緑色をしているでしょうが!

レディに失礼ゴブ


そうだ、ちまたでは精霊銀がどうのとかいっていたな

じゃあ精霊銀もどきを作って人形に埋め込んでしまえばいいんだゴブ


「ゴブ」(テト~、教会に行って小銀貨をもらってくるゴブ)


「うん、いいよ~、でも小銀貨ならわたしも何枚か持ってる~」


少し待つと小さな袋にチャラチャラと音をさせてテトが戻ってきた


聖魔法レベル5[祝福] 回復と浄化を付与


わたしは人形と同じように聖魔法を付与してみた


祝福されし銀硬貨

回復と浄化の効果(中)

疲労回復効果(小)

魔物への忌避効果(小)

幸運値 +5


うん、いいんじゃないか?やっぱり素材が良いと効果もしっかり出ますな~

難点はわたしが持つとヤケドしそうになるのと近くにあるだけでなんだかぞわぞわ寒気がしてイライラすることかな


「ゴブ~」(これをこうして私の人形部分に埋め込むゴブ)


アイラ様人形に抱かれている小さいわたしの人形の背中を開いて銀貨を隠し入れる

これでアイラ様がわたしを通じて聖魔法を使っていることを忠実に再現したゴブ


「わ~い、なんだか抱いてるだけでいい感じ~。今日も一緒に寝ようね~」


テトの奴も気に入ったようだな

これを抱いて寝てれば1日の疲労回復、病気や少しのケガも早く治るだろう


「ほほう、さすがミセッティ様ですな。精霊銀を作るだけでなく子供用のおもちゃに仕込んで隠すとは・・・我々と手口がそっくりです」


会計士となって改心した闇魔法ギルドの副会長が興味深そうに覗いている


「ゴブ~」(何を言っているゴブ、違法物と一緒にしないでほしいゴブ)


「この人形はね~アンネが絵を書いてカリナが布から作ってくれたんだよ~スキルってすごいよね~」


ふ~ん、絵画とか模写とかのスキルに裁縫とかのスキルなのかな

確かに何かのスキル持ちじゃないとここまで精巧に作れないよな


「これはこの教会の新しい目玉商品になりそうですね、ボス・・・シスターに相談してすぐに量産化する手はずを整えましょう」


「わ~い、お仕事、お仕事~。わたしはゴブリンちゃんに銀貨を入れる係する~」


しょうがないな~、じゃあわたしは出来るだけ銀貨を[祝福]しておいてやるか

前の世界ではお金を加工したり用途以外で使用するとダメだったような気がするけど

まぁ小銀貨だし少しくらい聖魔法が付与されたからどうってことないゴブ

とりあえず会計士さんが持ってきた500枚くらいを[祝福]しておいた


「・・・コレは私とボスだけが開けられる金庫にしまって存在自体を隠したほうがよさそうですね、最後の仕上げはテトと私だけで作業しましょう」


「わ~い、秘密、秘密~」


うむ、テトも自分の割り当てのお仕事ができて喜んでいるゴブな

わたしの小人形はテトだけが開封できるように[結界]をかけておこう


しばらくして貧民街の子供たちは病気になる子が極端に少なくなり、評判を聞きつけた商人が聖女アイラ様人形をこぞって買い求めるようになる


「フフフ、シリアルナンバー付きの聖女様人形はここでしかお買い求めできませんよ、アイラ様を聖女と認めアイラ派の証明書にサインいただけなければお渡し出来ませんよ~証明書はこちらです、お客様に必ず自筆でサインしてもらうのですよ」


「フフフ、今月の生産分100体は全て完売、もしくは予約済みです。欲しければ来月分の前予約券を競りにだすのでそちらに挑戦されることですね」


~~~~~~~~

「なんだか最近ゾクゾクしたり妙なプレッシャーを感じることがありますが、社交界が近付いてきて緊張しているのでしょうか?」


アイラお嬢様が悪寒を感じてなんだか身ぶるいされている


「ゴブ~?」(風邪でもひいたゴブか~、体調には気を付けるゴブ~)


コスタリア領都にとどまらず王都や辺境の都市まで大商人、貴族の娘たちを中心に聖女アイラ派という新派閥が秘密裏に広がりつつあるのを誰も気付いていない。

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