表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悲報 スライムに転生するつもりがゴブリンに転生しました  作者: ぽこぺん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

61/124

第61話 閑話 コスタリア領都にて

コスタリア領都のにぎやかな中心街から少し脇に入った雑貨屋。

そこは第一線を退きつつも目利きが利いて王都で流行っているものやダンジョンから出土した珍しいアイテムなどが少々割高な値段で売っている、知る人ぞ知るこだわりの逸品を扱う老舗のお店だ。


からんからん。


来客を告げる扉に吊り下げた鐘がなり、深くフードをかぶった年の頃成人したてのような少女が入ってきた。


「店主様をお願いします」


「ああ、嬢ちゃんか・・・少し待ってな、店長を呼んでくるぜ」


しばらくして少し腰の曲がった眼光の鋭いお爺さんが奥から出てきた。


「ひひひっ、また来たのかい。お嬢ちゃんも好きだねぇ」


「頼んでいたものは手に入りましたか?」


「ひひひっ、もちろんさ。嬢ちゃんの好きそうなものをたっぷり仕入れてきたぞ」


「今回もこれで支払います。小銀貨1枚で銀貨1枚として計算してよいですよね」


どんっと音がするぐらいの袋に大量の硬貨が入っているが中味は全て小銀貨だった。


「おおっ、今回はまたけっこう多いでないかい。ひひひっ、お嬢ちゃんもちゃんと分かってるじゃないか」


「ちゃんと数えていますから。ちょうど30枚あります」


「出どころは深く聞かないがこの”浄化の銀貨”は仲間内の商人にも受けがよくてね、財布に持っているだけで浄化の作用があるだけでなく魔除けの効果もあるらしいって評判だよ」


「深い詮索はやめた方が良いですよ。このリボンを見てから考えてくださいね」


少女はちらりとフードから深緑に金のラインが入ったリボンを見せる。


「きひひっ。上級貴族家に直属で仕えるメイド様に難癖つける勇気はないさ」


上流貴族には家に決められた旗印とは別に専用の組み合せの色も持っている。

そしてその貴族家に縁のある者は服のどこかにその色の入った装飾をしているのだ。


昔はドレスや礼服が全面に専用カラーになっている服を身に着けていたが、あまりにダサい!とおしゃれ婦女子たちの大反対にあい、一部分の装飾品を身に着けることになったのだった。


そしてここ、コスタリア家の専用カラーこそが深緑に金のラインなのだった。


「わ~い、これで王都の流行りのお菓子がいっぱい買えますぅ」


「・・・何度もしつこいが本当に盗んできてないさね。ひひひっ」


「大丈夫です~。これはちゃんと同じ小銀貨で《《両替》》してきただけですから」


「まぁ、女神の天秤も少ししか揺れていないから完全にウソをついている訳ではなさそうだがね。まぁ何にせよ、商談は成立さ。きひひっ」


「その、ひひひって笑うの何か悪だくみしている悪徳商人みたいです~」


「ひひひっ悪かったね。いい商売をしているとクセでこの笑いが出ちまうのさ。お嬢ちゃんには世話になっているからおまけで王都で新発売の焼き菓子をおまけするさ」


「わ~い。さすが店主さんですぅ。」

(ミセッティ様の磨いた小銀貨を持ってくるだけで銀貨に交換なんて嬉しすぎます)


「きひひっ。また持ってきたら珍しいお菓子を仕入れてくるからね。きひひっ」

(王都の大棚の商人たちに金貨1枚で交換できるからねぇ。ボロい商売さね)


「えへへへっうふふっ」


「き~ひっひっひっ」


マリーも店主も笑いが止まらないようだった。


その小銀貨が王都の大貴族や名門鍛冶屋に金貨20枚(200万円相当)で取引されているのを店主も知らない。


~~~~~~

「そろそろ社交界では秋の感謝祭とパーティの時期ですから、ドレスを新調しなければいけませんね」


カタリナさんがお嬢様を見てつぶやく。


「お嬢様も成長されましたし、あと2年ほど成人まであるとはいえ、侯爵家に恥じない装いをしてもらわなければいけませんしね」


「王都では黒髪の一族由来の新しいデザインのドレスが作られているようですぅ」


「さすがマリー、情報が早いですね。そして今、王都では新たな鉱物、精霊銀なるものが発見されて話題になっているようです」


「見た目は銀と変わらないようですが、わずかに浄化の効果があるとか。王都の研究機関によると永く女神様の身許にあった銀が変質したとか、ダンジョンの奥深くでようやく発見できるとか、まだまだ謎が多いようですが」


「ふふふ、カタリナも情報通ですね。じゃあこれはどうかしら?じゃじゃ~ん!なんとその精霊銀を糸にして刺繍として織り込んだリボンよ。我が家に出入りしている商人さんに無理を言って買ってきてもらったわ」


「奥方様の目端の良さにはいつも感服いたします。まさか精霊銀の装飾品をすでに注文されていたとは」


「旦那様のネクタイとアイラちゃんの分のリボンと合わせて金貨2000枚もしたんだから!でもこれでこの秋は王都で馬鹿にされることは無いわ」


「若く美しくなられた奥方様を小馬鹿にする方などおられないでしょう。それに加えてしっかりと流行りの装飾品を身につけられておられれば完璧ですね」


「お~ほっほっほ。カタリナもよく分かっていますわね」


「ゴブ~」(何だか盛り上がっているゴブ)


「もぅ、何言ってるの。これからはミセッティも私の隣りでパーティに参加するのよ。テイマーとしてしっかり従えているところを皆にアピールするんだから」


アイラお嬢様はそういうが本人もあまり嬉しくなさそうだゴブ。


「ゴブ~」(え~、めんどくさいゴブ~。銀貨を磨くのに忙しいのに)


こっちの銀貨は本物の銀を使っているからなのか、毎日磨いていないとすぐにくすんでくるからな~。磨いても磨いてもすぐにいつの間にかくすんでいるゴブ。


だからこうして毎晩まごころを込めて一生懸命に磨いているゴブ。

顔が映るぐらいにピカピカにすると気持ちいいゴブからな。

寝る前の至福のひとときだゴブ。


「ミセッティ様~。今晩も精がでますね~。これ今王都で流行っている焼き菓子なんですって、頑張っているミセッティ様にもおすそ分けします~」


「ゴブ~」(ぽんこつマリーのくせに気が利くゴブ~)


わたしはさらに気合が入ってため込んだ小銀貨の半分ほどをピカピカに磨いた。


「ゴブ~」(ふ~、今日もいい仕事したゴブ。疲れたのでもう寝るゴブ)


「おやすみなさ~い、今日も1日お疲れ様でした~。きひひっ」


最近のマリーはご機嫌ゴブな~。彼氏でも出来たか?

いや、お菓子を抱えてきゃっきゃっしているレベルだからまだまだ子供だゴブ。

侯爵家に仕えるメイドとして精霊銀の小物ぐらい手に入れてこいだゴブ。


ーーーーーーーーーー


ミセッティ→(両替?小銀貨)→ マリー(銀貨) → 雑貨屋(金貨) 

→ 王都(金貨20枚)→ 精霊銀に認定(金貨100枚) → 鍛冶屋、服飾屋

→ コスタリア家(金貨2000枚)→ ミセッティ(小銀貨10枚とお菓子)

以下 くり返し


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ