第118話 エルフの村へ遊びに行こう2
「ゴブ」(という訳でエルフの村に呼ばれたゴブ)
「う~ん、何からお母様に報告したら良いのかしら?我が家に世界樹が生えてきて、エルフの村と交信できて、ミセッティがエルフから招待されたなんて」
「奥様・・・というより王家を含めてどこまで対外的に公表してよいかお館様の判断を仰がねばまずいかも知れません」
「ゴブ~」(みんな深く考えすぎゴブ、エルフさんはいい人そうだったゴブ)
みんなには転生者仲間ということはまだ黙っていよう
今回の転生の同期じゃなそうだったけど
ちなみに汚してしまったパンツを浄化したら聖魔法付与が付いてお股がかぶれそうになったのでそのまま脱いで手に持ってきました
マリーがこっそり替えのパンツを持ってきてくれるそうだ
たまには気が利くことをしてくれるゴブな、助かるゴブ
「聖なるパンティ・・・これはまた高く売れそうですぅ、ゴブリンのお古ってところが普通は厳しいですけど見た目に分からなければセーフセーフ・・・ですぅ」
のちにマリーが金貨1枚で売り払ったゴブリンパンティが簡単な精霊銀の刺繍がワンポイント追加されて金貨100枚で貴族に買い取られ、さらには王家に献上されて代々の王女に受け継がれる国宝扱いにされたとかされないとか
「ゴブ・・・」(住所を教えてもらったゴブ)
わたしは住所を書いたとされる世界樹の葉をお嬢様に渡した
「昔は葉っぱに言伝を書いたからハガキと呼ばれるようになった・・・とは言いますが世界樹の葉をメモ帳替わりに使っていいのかしら?」
「良い訳ありませんよ、お嬢様。というより敷地内に世界樹が生えてきてるとか、貴重な素材である葉をむしって使い捨てのメモに使うとか、めまいがしそうです」
「ゴブ」(知らなかったので今までお尻を拭くのに使ってしまっていたゴブ)
なんとなく拭いた後にむずかゆいな・・・と思ったのは聖属性付きだったからか
全然気づかなかったゴブ、これからはもう使わないでおこう
「今の発言をカタリナに言ったら卒倒しそうですね・・・ふむふむ、呼んでくださっているのはシニャ・オタ様とおっしゃるのですね、住所は・・・世界樹第三大枝第四小枝下第七ウロ内四番くぼみ上る、何これ?」
「エルフの集落の地番になるでしょうか?これではさっぱりですね」
「ゴブ・・・」(京都の住所みたいゴブ)
分かっている地元人たちには便利な表記らしいが別の土地から来た人にはもうなにがなにやら同じにしか聞こえないっていう入り組んだ土地あるある住所ですな
それにシニャ・オタって・・・確かシンヤ・オオタって名乗っていたと思うが
ローマ字とかの文字にすると日本語の名前がバグるお約束のパターンですか
SINYA・OTAとかにこちらの世界の文字でなっているんだろうな
SHIN-YA・OHTAとかに初めにちゃんと書かなかったらそのまま登録されたんだな
この件は領主様の判断案件となったので週末まで返事は保留となりました
この週末にエルフ秘書のシャルルさんが帰ってくるので相談するとか
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「あ~、これは『隠者』ハーミットのオタ様で間違いないですね、危険な魔道具をたくさん持っているという噂の・・・滅多にご自分の研究室から出てこられないうえに研究室に忍び込んだ同胞で帰らぬ人となったものも何人かいるとか、わたしも近寄らないように教えられているだけでお会いしたことはありませんね」
「ううむ、人との接触を好まぬエルフの中でもさらに同族との接触も避け危険な研究をしている変わり者であるか・・・少々危険ではあるかもしれんの」
領主様、つまりアイラお嬢様のおじい様は少し渋い顔をしている
「里に行ってお会いするだけならそれほどの危険は無いと思いますよ、今週はリリテララム様が聖水樽の補充に来られますし一緒に乗せて行ってくれるでしょう」
「むう、危険が少ないのであれば招待に応じぬ訳にもいくまいか・・・まぁよい今日はそれよりもせっかく帰ってきたんじゃ、シャルルや早く湯浴みに行こうか」
「はい、今日もお背中お流しいたします、1週間の疲れを癒しますわ」
エロじじいとシャルルさんはいちゃいちゃと浴場に行ってしまった
いい年して若い(?)女にデレデレしてみっともないゴブ
とりあえずエルフの里に行ってもいいという解釈でいいですよね?
「ゴブ」(旅が危ないというなら世界樹どうしで転送も出来るらしいゴブ)
「まぁ、世界樹どうしで転送が出来るなんて安全でいいじゃない、我が家から敷地を出ずに世界中に行けるなんて夢みたいですわ」
アイラお嬢様が世界樹転送魔法に興味があるようだ
「ゴブ」(でも回数を重ねると存在が劣化したり、虫などいると混ざるそうだゴブ)
「何それ、こわっ、虫と混ざるとか意味が分からないですわ」
そうなんだよな~世代的にも映画[ハエ男の恐怖]とかリアルタイムで知らんし
混ざっても%的に大したことは無いとは言われても抵抗あるしな~
とりあえずは陸路でのんびり行きましょうかね
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「え~、エルフの集落に行きたい~?物好きだね~、あんなとこ行っても何にも無いし退屈だよ、どうせ樽を運ぶついでだからいいけど、わたしは用事があるからあとで帰るから一緒には行けないけどね~」
月1で来るリリテララム様は軽いノリで了承してくれた
エルフの集落に部外者が簡単に入っていいのかよ
こうなんていうか、エルフの里には人間は一歩も入らせん!とか結界が張ってあるので通常は里を見つけることは不可能ですとか・・・いろいろあるだろ?
「あはは、私たちエルフも世界樹が生えてたところに勝手に集まって棲みついているだけだからね~元々自分達の土地って執着はないよ、特に年いった人たちはきれいな水と日当たりが良ければそれだけでいいって感じだしね」
わたしの思うエルフとはやはり違うゴブね
っていうかリリの奴、聖水樽を補充するという名目で里を出てはここの聖水風呂を堪能し、自分だけ寄り道しておいしいものを食べ歩きながらゆっくり帰っているな
「リリ様~また王都でおいしいお菓子が発表されたんですよ~お土産です」
「シャルルもまた肉付きが良くなったんじゃな~い、私からもお土産、南部でもまた新しい料理があったわよ~」
エルフさん2人も毎回会ってお互いの情報交換(主に食べ物)とお土産交換で盛り上がっていてほほえましいゴブ
とても愛人として売り飛ばされた本人とは思えないゴブ・・・
長命種のエルフにとって2,30年の愛人生活なんて2,3週間付き合った恋人程度の感覚なんだろうな
「ゴブ」(エルフさん達にとって20年は瞬きするようなものなのかゴブ)
「ふふふ、そうですね長く生きる彼女たちにとって私たちとの生活は一瞬の夢のようなのかも知れませんね、でもおじい様も楽しそうで夢を見させてもらってますね」
アイラお嬢様も少し大人になっているので老い先短いおじい様がシャルルさんの一時の気まぐれとはいえ愛人として付き合ってくれていることに感謝しているようだ
「「いやいやいや、勘違いしているようだけどエルフにとっても20年、30年はそれなりに長いよ?寿命が長いのは認めるけど体感の時間の流れはそんなに変わらないから!何かエルフが達観してて人間はすぐ死ぬから~みたいなことは無いから!」」
エルフさん2人に体感時間の流れが違う説をしっかりと否定されてしまった
あれ~聞いてたのと違うな、エルフあるあるでふらりともう1度村に来たら仲間は死んでいて孫が大人になっている~とか、次に会うのは50年後だねとか言って別れも簡単に旅に出たりしてるんじゃないのか・・・
「そんなに感覚にズレがあったら社会生活に支障があるでしょうが!きちんと1か月に1回の聖水の補充も遅れなく来ているでしょ、15年で成人するのも同じよ」
どうやら人間と成長スピードはあまり変わらないらしい
100歳を過ぎると考えるのが面倒になってくる人たちがいてそうなると生きていてもほぼ植物と変わらない生活になるのだとか・・・
こちらの世界のエルフさんは木と人間の合いの子みたいなものだそうで、成人したら外見はほぼ変わらなく年をとったように見えないらしい
人間だって80歳越えても現役でバリバリ働いている人もいればボケて介護されている人もいるだろうしなぁ、結局は個人の意識の問題だよなぁ
わたしは短命種のゴブリンなので毎日を濃厚に一生懸命に生きていますけどね!
「ゴブ!」(そうだ、転送装置で長命種と混ざれば長生きになるのでは)
う~ん、魔物で長命種といえば亀とかヴァンパイアとか・・・あとはドラゴンとか
ゴブリンの半身がドラゴン・・・ゴブドラゴンとかどうかな
「絶対、思うようにならなくて後悔しかしませんからやめなさい」
やっぱりそう思うゴブか・・・わたしも同じだゴブ




