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悲報 スライムに転生するつもりがゴブリンに転生しました  作者: ぽこぺん


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第109話 招かれざる客16

ライラさんがお婆さんの脇で泣きながら回復魔法を掛けている


「うう、私にもっと深い信仰心があればこのような不甲斐ないことには・・・」


う~ん、このケガはケガっぽいけど見た目だけで違うんだよなぁ

派手に血が出て傷口が紫色に変色しておどろおどろしいけど

このお婆さんめちゃステータス高いし、職業:聖女、異端審問官ときたもんだ

わたしが泣きたくなってきたよ


「ゴブさ~ん、聖女アイラ像に寄付する回復でも効果がないよ~どうしよう~」


あっこら、テト余計なことをぺらぺらしゃべるんじゃない

女神像、聖女像を使って集金システムを組んでいることがバレるじゃないか


「聖女アイラ様は今までで最高の聖女様だって教えられてきたのに~ぐすん」


テト・・・もうそろそろ黙った方がいいと思います

お婆さまが目をつむったままでもピクピク眉間にしわが寄って怒っていますよ?


「ゴブ・・・」(とりあえずドノバンと会計士さんを呼んでくるゴブ)


「うん、分かった~チュー太、2人を呼んできてだって~お願い~」


テトが指示を出すと近くのホーリーラットが小さい鳴き声で信号的なものを送る

クィーンを経由して2人に付いているホーリーラットに伝達しているのかな

相変わらずホリーラットネットワークすごいですね


しばらくするとドノバンとメイヤさんがやってきた


「お~い、こっちは今それどころじゃないってんだよ~何の緊急事態だ~?」


「はぁはぁ、こっちは毎晩おあずけくらって頭がおかしくなりそうなんだよぉ」


ドノバンの奴、金儲けさせてやっているのに相変わらずダルそうにしやがって

そしてメイヤさん、もう何言っているか理解不能だゴブ

会計士さんも到着したのでテトに来てもらって少し離れて打合せする


「ゴブゴブ」(あのお婆さん異端審問官ゴブ)

「あはは~、あのお婆さん、イタンシンモンカンだって~何それ~」


ちょ、ちょっと、声が大きくないですかテトさん、もう少し小声でお願いしますよ


「マジか・・・いつかは来るかと思っていたがもう来たのか」

「少し前から教会のまわりを町人じゃない方々がうろついていましたからね、テトさんに協力してもらって軒並み捕縛していましたが・・・西方真理教会でしたか」

「拷問しても何も吐かないんだよぉぉ、殺しちゃダメだっていうしぃ、はぁはぁ、もう我慢の限界だよぉ、ねぇねぇもう正体分かったから切り刻んでいいよね、ね」


なんだ少し前から調査が入っていたのか

そしてメイヤさんのストレスが限界にまで高まっておられますね

一人ぐらい犠牲にしてもいいかな


「ゴブ」(あのお婆さんの名前はセレスティーナだったゴブ)


「あのお婆さんはセレスティーナさんだって」


「ふ~ん、知らねぇな、ボスに聞いてみるか」


「そうですね、つい最近まで教会は孤児院の付属程度にしか思っていませんでしたしここはライラ様に教えていただくしかありませんね」


まだ祈って治療しているライラさんを呼びに行く


「ボス、ちょっと厄介なことになりそうですぜ、一旦治療はやめてこっちきて今後を話し合いしましょうや」


「ううっ、教会以外は全て任しますって言ってるじゃないですかぁ、モメ事はそっちで解決しててくださいよ~」


「今回はその教会関係なんだよ、他はボスには迷惑かけてねぇから頼むぜ」


お婆さんの横にはわたしとテトとホーリラット5匹で待機して見守ります

お婆さんの前でボス、ボス連呼していたけど大丈夫だよね?

確実に聞かれていましたよ、耳もぴくぴくしていたし

よく考えれば新しい聖女派閥に教会のシスターがマフィアのボスとか結構マズいのではないでしょうか?


「セレスティーナ様!それはおそらく先々代の大聖女様ですよ!まぁまぁまぁ!私のお母様も大ファンで絵画や刻印のブレスレット、年に2回の一般開放治療会には泊まりで参加するほどの熱量で私も他人とは思えませんわー」


ライラさん・・・声が大きすぎて丸聞こえです

そして大聖女様・・・アイドルですか?セレスティーナも偽名くさいな~

グッズ販売にコンサート、完全に押し活ですね

のん気に言っていますがそのアイドル様に異端審問かけられそうですよ、ライラ様


「ふぃ~、何だいもうバレてんのかい、私の演技も腕が落ちたねぇ、せっかく服まで切り裂いてケガに見せたってのに」


お婆さんが立ちあがってパンパンと埃を払う、もうすでにキズは無くなっている


「ゴブ」(テト、あ婆さんが起きたゴブ、逃がさないゴブ)


「ん~、お婆さん逃げちゃうの~?」


「あいよ、かわいいお嬢ちゃん逃げやしないよ、この町じゃどこに行ってもホーリーラットに見つかりそうだしねぇ、これじゃ部下を叱れないねぇ」


お婆さんはそう言って笑っているが本気になればホーリーラットやドノバン達を蹴散らしてでも帰っていけるステータスを持っておられるじゃないか


「ゴブ」(とりあえずお腹でも減っているならご飯でも食べようゴブ)


こういう場合は接待してごまかすしかないゴブ

ドノバン達とテトに付いてきてもらって貴族ご用達の迎賓館の食堂に案内する


「なんだい、なんだい話し合いたいと言うから来たら食事で私の気を引こうってのかい?一応私は清貧で通っているからねぇ、賄賂は無駄だよ」


「は・・・ははは、賄賂だなんてとんでもない、わざわざ西方真理教会からいらしたのです、お食事くらいは通常のもてなしですよ」


さすがの会計士さんも緊張して笑いが渇いていますね

セレスティーナ様をテーブルに案内するとシンシア様パパがちょうど浴場から出てこられたところだった


「おおっ、そこにおわすはかの大聖女セレスティーナ様ではありませんか!現役時には当家も大変お世話になりました、そちらも浴場の視察ですかな」


ここで鉢合わせか・・・ややこしくならなければいいけど


「ここの聖水風呂は良いですぞ~、麗しきエルフたちとせがまれて一緒に入りましたが疲れも取れるし長年の腰痛も軽くなった気もするし最高じゃ!これからも女神セレスティア様への感謝は欠かせんですな!はっはっは」


公爵様の両脇には夜の街そのまんまの際どいドレスを着たエルフキャバ嬢さんがぴったりとくっついている

お風呂あがりなのか頬が上気してセクシーさが抜群だ


「ゴブ」(こういうのを見せるのは逆効果でないかゴブ)

「あはは~ぎゃくこうか、ぎゃくこうか」


「ふぅ、エルフたちにはお客様となら浴場に何度でも行っていいですよと伝えていますから色んな手を使ってでも聖水風呂に浸かろうとするんですよ」


お婆さんのジト目がすごい・・・女性的にはアウトだろ、しかも聖職者相手に


「あら~、あなたもお風呂に入っていらしたの?ここの聖水風呂は最高よね~、お肌も髪もつやつや、何よりエルフさんたちがご奉仕してくれるなんて夢のようですわ」


公爵夫人も入っておられたようだ、今度は男子エルフを4人も引き連れている

子供っぽいショタエルフからたくましい狩人エルフなど色々取り揃えている分こちらの方が闇が深そうだな・・・


「と、とにかくお食事でも召し上がってください、こちらはコスタリア領の魔の森で狩猟した魔物の肉です。適切に処理をすればもう本当に美味なのですよ」


「・・・魔物の肉を食すのは教会で禁忌だったはずじゃが」


はい!スリーアウト!!終了ですね


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