531.八女茶修行の成果を見せるようです
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頬をはたいた瞬間、足元の“床”がふっと消えた。
落ちると思ったが、身体は沈まず、見えない何かに支えられるように静止した。
だが、真っ暗で何も見えない。
「……善行」
声は聞こえない。
だが、確かに名前を呼ばれた感覚だけが、脳の奥に直接響いた。
そうだ、動揺している場合じゃない。
さっきの修行は何だったのか思い出す。
すると、足元に、一本の“道”が現れる。
道を進むしかないと、腹を括って歩みを進める。
しばらく歩くと、突如として目の前に大きな扉が現れた。
ためらわずに扉を開ける。
瞬間、別の場所に強制転移させられたかのように、明るい場所に出た。
そして、第9世界のあの場所の時と同じ・・・いや、あの時より遥かに
大きい球体のホログラムが浮かんでいる。。
その中に”大きな丸”が無数にちりばめられ、それぞれの丸をウネウネし
た線が結んでいる。
次の瞬間、オイラの胸の中で、八女茶の“適温”を保つあの感覚がふっと蘇る。
「ひょっとして、大きな丸は各世界で、ウネウネした線が魂流か・・・」
一人ごちるが、周囲には誰の気配もなく、空間に虚しく響く。
そして、よく見ると、ウネウネした線が脈打っていることに気がついた。
「つまり、この魂流は生きているってことか・・・」
少し目先を変えると、脈打っていない線を見つけた。
しかも、脈打っている線が白線なのに対し、黄色の線になっている。
ご丁寧に赤色でバツマークまで表示されている。
「この黄色の線にバイパスを作って、正しく流れるようにすれば・・・」
オイラは手で黄色線に向かって逆位相の念を送る。
すると黄色線に重なるようにぼんやりとした緑色の線が浮かび上がった。
「こいつを黄色線の代わりに、大きな丸のところに繋げてやれば・・・」
そう言って、頭で線を繋ぎ変えるイメージをしながら、念を送る。
黄色の線は消え、新たにつないだ緑色の線が白線になり、脈動する。
「これで成功か・・・げ、バツ印が結構あるな。やってやろうじゃないか!」
そう言って、今一度、頬を叩いて気合を入れる。
読んでいただき、ありがとうございます。
善行がついに“魂流の修復”という実務に踏み込みました。
まずは一つを修復しましたが、この後は複数の箇所を修復する必要がある
様です。
ただ、同じ行動を行うということは、久々の例の関数が・・・




