2.とりあえず何かするようです
なんでこっちの世界でTEAMS使えるんだ。
しかも、OFFICE系はもとからインストールされてるし。
普通にネット情報とかも見れるし。あっ、青春18きっぷ今日から発売開始じゃん。
今は関係ない・・・ですよね・・・・。
メールもできそう。
って、冷静に考えてみれば、なぜ言葉が通じる?しかも日本語って・・・・。
「閻魔庁の職員ならこっちの世界に対して、念じるだけでいろんなことが
できるってわけ。だから善君と意思疎通できますようにって念じただけだよ。」
どんだけのご都合主義だよ。
念じるだけでいろんなことができるなら、向こうの世界の経済崩壊するわな。
向こうの世界って、まだこっちの世界にきて1時間くらいなのに・・・。
「パソコンも父さんが善君の世界を視察した際に見たものを、念じて
こっちの世界で再現して、使える様にしたってわけ」
はい。今、スキル “常識” を床に投げ捨てました。
思考停止、思考停止・・・・。
「で、ここからが本題なんだけど。
こっちの世界に来る人はどんどん増えてるから、土地を広げないと。
こっちの世界に来る人には、土地と家をドーンとプレゼントしちゃうから、
土地を広げないとってやつ。」
「すごいな、こっちの世界。太っ腹すぎるっ。」
「念じれば作れちゃうから、善君の世界のようにお金もかからないし。
後は土地を広げるだけなんだけど、 “せい地” って結構手間なんだよね。
空間は無尽蔵にあるから広げるのは大丈夫なんだけど、ときどきバグ空間が
有ったりするから、厄介なのよね。」
バグ空間って、モンスターが出たり、呪われてたりって類なのか。エマに聞いてみよう。
「モンスター? 呪われたっ? て、何言ってるの?(笑)」
「なんだ、そういう重いものじゃなさそうだな。」
「単に、ねじ曲がった空間でちょっと住みにくいとか、家作ったら次元のかなたに
落っこち続けるとかっていう軽いものよ。
そんな、モンスターとか呪われるとか善君ってラノベの読みすぎじゃないの?」
いやいやいやいや、呪われるよりレベル上だっちゅうの。
あ、ラノベはご存じなんですね・・・。
「そりゃ、あっちの世界からこっちの世界に来た時に、文化違いすぎると困ると思うから、
少しでも善君たちの世界の文化を取り入れる様にしてるよ。
だから定期的に視察したり、ネットで情報見たりしてるの。」
それでパソコンとかも知ってたわけか。納得。
「でも、スマホとかパソコンとかって一部の人間以外使わせないようにしてるの。
バグ空間とかつくちゃう人とか出そうだから。」
そりゃ安心だ。でも、こっちの世界に来た時に不満出そうだな。
そういえば、さっき “せい地” をやって欲しいみたいなことを言ってたけど。
「整地 じゃなくって 聖地 ね。聖地マシンで広げた土地を聖地して、バク空間が無いように
してるの。ただ、聖地マシンを広げた土地に持って行って整地するのに手間がかかるのよね。
バグ空間もパターンがいくつかあるし。パターンが合わないマシンだと聖地できないから。
広げた土地がバグ空間かどうか、バグ空間だったらどのパターンかわかれば楽なんだけどね。」
とんちを考えるアニメのシーンをオマージュ。目を瞑って考える。
「だったら 広げた土地を EXCEL で管理するように念じられないか?
「それでバグ空間を、パターンA、パターンBみたいに表示するように念じるってできないか?」
エマが祈るように念じ始めると、パソコンのEXCELが立ち上がり、
A列に土地名 B列にバグ空間パターン が記載され始めた。
結果、A27、A101 に パターンA A68 に パターンB が表示された。
「ついでに、聖地マシンを自動で出動させられるように念じてみれば。
さっきEXCELで土地の表示ができる様になったんだから、そこに、VLOOKUP
使って自動で聖地マシンに聖地させる様にしたら、すっごく楽になるよね。」
「????」
あれっ、なんかエマが思考放棄してない?
まぁ、EXCELなんて使ってないから無理もないか。
おーい、帰って来いよー。