act17 回想編09 さて、シメてみようか
ミズネに依頼していたパートナーAIのアップロードが終わり
使い始めていた。オレのは愛称としてAMと名付けた。
他の三人も同じようにアップロードしている。
本当はあの問題児二人もしてあげたいのだが、こっちの話を聞かないうえに文句ばかりだ。
いい加減に腹が立ってきた。まあ、模擬戦を仕掛けてきたのだからこれを利用しようと思ったのだ。
で、打ち合わせをしなければいけない。
相手はAMとなんだがうまくいくかねと思いながらAIに声をかけた。
「AM、機体の制御の際、熱源感知システムとソナーフィールドシステムの管理はできるか」
と尋ねてみる。
「『はい、マスター、できます。システムの異常を確認はお手の物です。お任せを』」
男性の電子音が答えてきた。割と軽い口調だ。
この辺りはミズネに任しているのでどうなっているかはわからない。
「後、多分だが作業用ポッドが模擬戦会場で動いているかもしれない。」
「『了解しました。実機に乗り込んだ際、確認します。ほかに何か確認事項はありますか』」
「そうだな、多分だけどソナーフィールドのダミーデータをぶち込まれるかもしれないから
ダミーと本来のデータの色を分けることができればしてくれ。
それとこっちの情報を盗み見てるかもしれない奴に
こっち入れてきたダミーデータをお返しできるようにしてくれるとありがたい」
「『すみませんがそれは、予測ですか。それとも確定ですか』」
「予測だね。」
「『なぜ、このようなことを予測できるのですか』」
「そうだね、ソナーフィールドのダミーデータを入れることが一番足がつかないと思ったからだよ」
「『ですが、なぜこの方法をしてくると』」
「簡単に言えばソナーフィールドにダミーデータを入れ、
本当のデブリを表示させずにそのデブリにぶつかるように仕向ければ相手の動きを止めることができる。
そこを仕留めれば相手は簡単に勝利するわけだ。
一番簡単で、一番足が付きにくい。ばれても事故で済ますんじゃないかな」
「『ですがもし、この手を相手が使ってくれば本当に間抜けですね』」
「たしかにな。でも、この三つを注意しておいてくれ。頼む」
「『了解しました。実機に接続したら確認しておきます。』」
「まあ、これだけで済まないだろうが。それは以外のことをしてきたらもう手加減せずにシメるつもりだがね」
「『マスター、質問があります。』」
「なんだ、AM」
「『シメるとは何ですか。』」
「そうだな。黙らせるか、行動不能にする。という感じの意味だ」
「『なかなか怖い言葉ですね』」
「まあ、気にするな。行こうか訓練に」
「『了解です。』」
と、打ち合わせを終わらせ、部屋を出る。
いよいよ、あいつらの鼻をあかしてやる。
もう相手をするのもしんどい。
ちっと痛い目に合わしておかないと理解できないのだろう。
シバいてやる、あんにゃろめ。
実機に乗る前にパイロットスーツに着替えるのだが、そこで他のメンバーと一緒になるのだが
まあ、見事にねちねちと嫌味を言ってくる。
他にやることがないのかね。おざなりな返事をすると、こっちを向けだ。話を聞けだ。何様のつもりだ。
と、よくもまあ、かまってちゃん全開である。めんどくさい。
何考えてんだ、こいつら。
そして、格納庫に向かう途中でもそれは続いた。
何考えてんだろう、と思う。
普通は緊張感を持つのが当たり前ってやつだと思う。
これから実機での模擬戦なのだから、たとえペイント弾でも。
まあ、よほどの自信があるのか、それともただのアホか。
と考えながらこいつらの御託を相槌しながら格納庫に入る。
そこには翼のない戦闘機という表現が一番合うと思われる機体が並んでいた。
GTXF-001 バウンド
銀河系連合軍の一般汎用戦闘機
改修版はいくつか出ているがそれも大したものでなく塗装を変えただの、
武器を追加装備した程度で大したことはしていない。
この200年ほど新規バージョンが出ていないそうだ。
うーん、頭が悪い人たちばかりなのだろうかと思う。
新型機を作ることが生存率を上げ、戦績を上げることにつながるのにこれじゃただの人海戦術をしているだけだ。
細かな改善はされいる。でもそんなこと焼け石に水ってやつだ。意味がない。根本的に変えないと無駄だね。
もし、生き残れればこの辺から変えてやる。こんなことに命かけてられるか、まったく。
コックピットは上から乗るのではなく下側にシートが下りており、乗り込むとシートが上に上がり機体に入る仕掛けだ。
コックピットは透明ではなく、密閉型のモニターで外の映像を表示すタイプだ。
ゲームみたいでいやだ。多分、これがアホどものに緊張感を持たさない原因かもしれない。




