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第一話 「通知」

深夜0時3分。


カイはベッドの上でスマホを見ていた。


眠れなかった。


最近、街では行方不明事件が続いている。


ニュースでは“集団失踪”なんて騒がれていたが、どうにも気味が悪かった。


ピコン。


突然、通知音が鳴る。


「……なんだ?」


見覚えのないアプリ。


黒い背景に、赤い目のマーク。


名前は――


AREA Ω


「入れた覚えないんだけど……」


削除しようとする。


だが押せない。


その瞬間。


スマホ画面が強制的に切り替わった。


【区域封鎖まで30秒】


「は?」


窓の外を見る。


街灯が一斉に消えた。


マンションの外から悲鳴が聞こえる。


ドンッ!!


どこかで車がぶつかる音。


カイは立ち上がった。


次の瞬間。


スマホが再び鳴る。


【窓に近づかないでください】


ゾワッとした。


その時だった。


コンコン。


窓が叩かれた。


八階の部屋。


あり得ない。


恐る恐るカーテンを見る。


コン……コン……。


「誰だよ……」


声が震える。


だが、次の通知が表示される。


【見た場合、認識されます】


カイは動きを止めた。


外の“何か”は、まだ窓を叩いている。


コン……コン……コン……。


そして突然。


スマホにライブ配信画面が映った。


タイトルは――


『区域内ライブ』


そこに映っていたのは。


“今、カイの部屋の窓を叩いている存在”だった。


顔がない。


真っ白だった。


なのに。


カメラ越しなのに。


そいつは、ゆっくり笑った。

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