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偽りのアムネシア~王子様とOL~  作者: 幸村 侑樹
【第2章】
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今日から同じ部屋 1

 簡単に朝食を済ませてから、彩那とミハイルは、彼の部屋に移動する。

 今日からはいっしょにそこで生活することになるそうだ。

——王子様の部屋ってどんな感じなんだろう

 息づかいも気配も感じる状況ですごすことを意識したら、急に距離が近くなって気恥ずかしくなる。静々とうしろからついてくるメイドたちは、心なしかバツが悪そうな様子だ。やはりミハイルとハインリヒがいるとおとなしいらしい。


「こちらがミハイル様の私室です」

 ハインリヒがドアを開ける。彩那は思わず息を呑んだ。

 ——すごい、広い

 通された部屋は最高級スイートルームみたいだった。天蓋のついたキングサイズのベッドに暖炉、大型のアンティーク家具が設置されている。貴賓室も豪華だったが、どこか無機質な雰囲気があった。ここはもっと優雅で、ある種の生活感も漂う。

——ミーシャは、いつもこんなところですごしているんだ

 じろじろ見るのは失礼とわかっていても、どうしても目がつられてしまう。すると足元から、ワンッという鳴き声が聞こえた。二匹のゴールデンレトリーバーがミハイルにまとわりついている。

「こちらミハイル様の愛犬、武蔵(むさし)小次郎(こじろう)です」

 ——まさか本物がいるなんて

 ご主人様になでられ、どちらもとろ~んとした表情を浮べた。

——なんか、わんこが三匹いるみたい

 そんなことを思っていると、


「ここが、ボクの部屋なんですか?」


 とまどったようなミハイルの声が耳の奥に落ちる。彼はぼんやりとあたりを見回す。いくら自分の部屋でも覚えてなければ他人の部屋と同じだ。

 初めて王宮(ここ)に来て案内された人間(彩那)よりも、きっと内心は複雑なはずだ。ひとりで浮かれたことを彩那は少し後悔した。

 今、彼は“ミーシャ”でしかないのだ。

 彩那はきゅっと下唇を噛むと、巨大なベッドに飛びのった。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

次回更新も読んでいただけるとうれしいです(⋈◍>◡<◍)。✧♡

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