後書き
毎度恒例となりました、後書きのお時間です。
さて、今回は初めてとなるミステリー(もっとも、本格じゃなくて、変格ミステリーど真ん中ですが)ということで、めちゃめちゃネタバレ書きたいけど、そんな欲求は抑えて普通にいきます。
作品のテーマは、「人を想う気持ち」と、「男女間の友情は成立するか」とかそんな感じでしょうか。
自分の気持ちに素直になれなかった真人。
嫉妬の念にとらわれていた涼子。
笑顔の裏で、意地をはっていた光莉。
自分を第一に考えることのできなかった都。
思春期らしい不器用な思いがすれ違うなかで悲劇が起こり、されど、それぞれが他の誰かを想うことで、最後の奇跡にたどり着いたのです。
また、少々皮肉な話ではありますが、事故があったからこそ、円の生は繋がったのかもしれませんしね。
繊細に繋がったそれぞれの事情と支え合う気持ちで、テーマを具現化してみました。(というつもりですw)
視点変更が多めなのには理由があって、狂言回し役が複数いるから、というのもあるのですが……まあこのへんは、最後まで読んでエピローグが誰視点なのかに気づくと、概ね理解してもらえるのかなって。
当初は、短編作品「僕が旅をしている理由」の舞台設定を流用するつもりでした。
そのため舞台を種子島にする予定でしたが、神がいる島で検索したところ、島根県にある「とある島」が見つかったため、こちらをベースにオリジナルの島を作りました。
※そんなわけで、上記の作品とキャラ名が結構かぶってます。
伏線やら裏設定について幾つか。
冒頭にある「妻の虫嫌い」。……もう、お分かりですよね? 中盤で、露骨な伏線回収があります。
こちらも冒頭。一人称「俺」の人物は誰か。……もうわかりますよね? 人称が変わっているのか? それともそのままなのかで惑わそうと画策してました。
序章。あそこがねえ、奇跡の始まりだったのかも? という含みは持たせてました。もっとも、明白な結論は出さずに、読み手の想像に任せましたが。
涼子の父が追っていた人物。じつのところ、真犯人の方です。よって、搭乗者リストに (元の)容疑者である「円」の名前はありません。
放置自転車。一台とは言っていません。そういうことです。(イチの家の自転車もあったのです)
夏南はほんとに神なのか?
どうなんでしょうね?(おい)。悠久の木に宿った、モノノ怪や精霊かもしれませんよほんとは。どういった理屈で奇跡が起きるのか含めて、色々読者の想像に任せましたが、悠久の木がむしろ本体なのは言うまでもないかな。
タイトルでは「消えた」なのに、サブタイトルでは「一人増えた日」で始まる。
この対比で、増えた人間はいずれ消えるのだと思わせるように仕向けました。
執筆時は、8万文字くらいで完結かなと予測してたのに、終わってみたら12万文字。
おかしいですね。どうしてこんなに増えたのでしょう(震え)
全てのキャラクターが余すことなく心情を吐露してくれたことで、いつのまにか増えてしまいましたね。
それではまた、お会いしましょう。
2022年6月9日 木立花音




