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一人増えて、一人消えた。ただ、それだけの夏の日の話。  作者: 木立 花音
エピローグ「十年後。舞台は再び神無し島」
33/33

後書き

 毎度恒例となりました、後書きのお時間です。

 さて、今回は初めてとなるミステリー(もっとも、本格じゃなくて、変格ミステリーど真ん中ですが)ということで、めちゃめちゃネタバレ書きたいけど、そんな欲求は抑えて普通にいきます。


 作品のテーマは、「人を想う気持ち」と、「男女間の友情は成立するか」とかそんな感じでしょうか。


 自分の気持ちに素直になれなかった真人。

 嫉妬の念にとらわれていた涼子。

 笑顔の裏で、意地をはっていた光莉。

 自分を第一に考えることのできなかった都。

 思春期らしい不器用な思いがすれ違うなかで悲劇が起こり、されど、それぞれが他の誰かを想うことで、最後の奇跡にたどり着いたのです。

 また、少々皮肉な話ではありますが、事故があったからこそ、円の生は繋がったのかもしれませんしね。

 繊細に繋がったそれぞれの事情と支え合う気持ちで、テーマを具現化してみました。(というつもりですw)


 視点変更が多めなのには理由があって、狂言回し役が複数いるから、というのもあるのですが……まあこのへんは、最後まで読んでエピローグが誰視点なのかに気づくと、概ね理解してもらえるのかなって。

 当初は、短編作品「僕が旅をしている理由」の舞台設定を流用するつもりでした。

 そのため舞台を種子島にする予定でしたが、神がいる島で検索したところ、島根県にある「とある島」が見つかったため、こちらをベースにオリジナルの島を作りました。

※そんなわけで、上記の作品とキャラ名が結構かぶってます。


 伏線やら裏設定について幾つか。


 冒頭にある「妻の虫嫌い」。……もう、お分かりですよね? 中盤で、露骨な伏線回収があります。


 こちらも冒頭。一人称「俺」の人物は誰か。……もうわかりますよね? 人称が変わっているのか? それともそのままなのかで惑わそうと画策してました。


 序章。あそこがねえ、奇跡の始まりだったのかも? という含みは持たせてました。もっとも、明白な結論は出さずに、読み手の想像に任せましたが。


 涼子の父が追っていた人物。じつのところ、真犯人の方です。よって、搭乗者リストに (元の)容疑者である「円」の名前はありません。


 放置自転車。一台とは言っていません。そういうことです。(イチの家の自転車もあったのです)



 夏南はほんとに神なのか?

 どうなんでしょうね?(おい)。悠久の木に宿った、モノノ怪や精霊かもしれませんよほんとは。どういった理屈で奇跡が起きるのか含めて、色々読者の想像に任せましたが、悠久の木がむしろ本体なのは言うまでもないかな。


 タイトルでは「消えた」なのに、サブタイトルでは「一人増えた日」で始まる。

 この対比で、増えた人間はいずれ消えるのだと思わせるように仕向けました。

 執筆時は、8万文字くらいで完結かなと予測してたのに、終わってみたら12万文字。

 おかしいですね。どうしてこんなに増えたのでしょう(震え)

 全てのキャラクターが余すことなく心情を吐露してくれたことで、いつのまにか増えてしまいましたね。

 それではまた、お会いしましょう。


 2022年6月9日 木立花音


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― 新着の感想 ―
毎日数話ずつ読むつもりが途中から一気に読んでしまいました。 皆んなで少しずつ答え合わせしていくのが、面白く、しかし真実が判明するたびに物語が終わりに近づいていくのがわかって、何処か切なかったです。
[良い点]  最後まで拝読させていただきました。とても素晴らしい作品でした。夏が終わった後に読んだのが少し残念です。季節と共に想いをこの切なさを感じたかったです。 [気になる点]  特にございません。…
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