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扉開けたら即異世界 -ぶらり異世界冒険記-  作者: 神風 翼
第03章:迷宮編
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0039:休みの夜の過ごし方


昼も過ぎ、日も傾いて夜目前。

休みの日なんて何をする事も無く、皆思い思いに自由に過ごす。


午前中こそ皆個別に自由だったが、午後にでもなると結局リビングで駄弁る。

大体はタクトとイーリスが対戦したり協力プレイしたりの光景。

それを眺める大人達といった感じか。


現代だろうが異世界だろうが、実際こんなもんよ。


ただ、対戦するのもいいが、2人で遊ぶだけってのもそろそろキツイやもしれん。

その内次世代の4人対戦できる黒ハードを出そう、と心に誓う俺だった。


「思いつつ何をしとるのか」


そんな俺の対面から、あやめが声を掛けてきた。

この歳でも一応ゲームは嗜んでいたのもあって、ゲームがしたいんだろう。

最新ハードは買ってないのもあって、結局は薄型のカセット式携帯機で遊んでる。


異世界組み…というより子供組みは、そろって携帯機を触らない。

曰く、画面が小さくて見難いとか。


結局携帯機は俺たち現代組みが触ることに。

今もあやめが挑戦中、白黒のシューティングゲームも偶にはいいでしょ。


1面のBGMがファミコン版の4面と1面のリミックスなのが純粋に嬉しい。

ついでに言えば、Ⅱは白黒携帯機中最高の演出だと思う。

あれは神がかってる。


「んー?映画のレビュー見てるー」


対する俺はスマホで映画レビューを眺めている。

ちょっと古めからレンタル開始した最新までをツツツイーっ、と画面を流す。


「ほら、土曜…と言うより夜の9時に見るテレビって言ったら何よ?」

「…映画だね」


そう言って、彼女は一旦ゲームを止め、こちらの横に来る。

止めるのはいいが一時停止じゃなく電源ごとかよ。


それよりも、だ。


「皆で楽しむにはやっぱり映画やん?」

「一理ある」

「ならば何が一番かなって」


そう言って彼女に問いかける。

一度うーん、と首を傾げると、暫くして思いついたように案を出す。


「アメリカの映画でしょ」

「その心は」

「日本のちゃっちい奴よか向こうのSFXの方が」

「おい止めろ」


多方面を敵に回す気かお前。


「それこそアメコミ原作いいんじゃない?」

「蜘蛛男とか、アメリカ隊長とか?」

「その呼び方どうなのよ」


しゃーないやん。


「うーん…アメコミ原作の特撮かぁ……」

「不服かね」

「日本人としては日本の特撮がですね」

「怪獣系?」

「イエース!」


そう言って怪獣系シリーズをスマホに映す。

シリーズも豊富だし、複雑な話もそう無いし。


「個人的には怪獣王シリーズ」

「アメリカ版もいるじゃないですか!」


マグロ食ってる奴の話は止めろ!


「…よし、なら日本とアメリカの間を取ろう」

「間とは」

「メタルマン」


クソ映画じゃねーか。

アレが現代の平均に見られたら、世界の映画監督が死んでも死に切れんわ。


「なら普通のアメリカ映画でええやん」

「…例えば?」

「…世界一ツいてない刑事シリーズとか」

「だったら筋肉モリモリマッチョマンの変態は…」

「B級過ぎない?」

「アレは嘘だ」

「今日は厄日だわ!」


結局いつものノリに回帰した。

このノリをあいつらに見せる気か。


「だったら別のジャンル!」

「例えば?」

「SF!」

「現代でもまだなのに流石に思考が追いつかんだろ」

「ラブロマンス!」

「子供組みが飽きるわ」

「ミステリー!」

「お前ミステリー見たことある?」

「無い!」


なら言うなや。


…そのまま延々と出ない答えに頭を悩ます始末。

アレコレジャンルを変えて考えるも、結局万人が楽しめそうな物が中々出ない。


そして最終的に万人受けしないジャンルが出る訳で……


「じゃあアレは?」

「アレとは」

「ヘェ~イジョ~ジィ☆」

「子供が泣くぞ」

「サメ映画好きかい?」

「MADじゃねーか!」

「うん大好きさ!」


クソアニメにつなげんな。

と、そこで天啓降りる。


アニメの存在を忘れていた。


「…そうやん、アニメがあるやん」

「…おぉ」


互いに「その発想はなかった」な反応をする。

完全にそろって頭から抜けていたようで。


「やはりアニメといえば日本産でしょ」

「ネズミー系は?」

「アレは色んな意味でダメだろ…」


名前すら出せんわ。

色んな意味で。


「むしろもっと有名なスタジオに…」

「スタジオブスリ♂」

「挿すな」


軽く流しながら、そのスタジオの映画を流し見る。

案外自分も見たこと無い物があって、少し目移りする。


「風の谷やら動く城やら…まだ新しいの見てないんだよねぇ…」

「やっぱり有名所?」

「かなぁ…」


そう言って、あーでもないこーでもないと延々と話し合いが続く。

途中からあの作品のあの場面はホントいい、わかる、みたいになってたけども。


「世界観が独立してるべきだ」

「なら現代に関連するのは除外だね」

「判りやすくあるべきである」

「んー…ならやっぱり…天空の城?」

「…有名所に回帰したなぁ……」

「ここはあえて捻って火垂る……」

「止めんか」


トラウマ植え付ける気か、とガチで怒られた。

目が笑ってないですあやめさん。



その日の夜は映画鑑賞会となった。

皆楽しみながら見た、とだけ語っておこう。


…途中、俺とあやめが「バルス」叫んで何事かとなったが……


「なら別の製作所の接触篇と発動篇でも……」

「ぶっ転がすぞ」

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