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扉開けたら即異世界 -ぶらり異世界冒険記-  作者: 神風 翼
閑話:異世界酒騒動
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0032:酒好きの天国


一度は冷静な反応を見せた。

ならそれ以降もそれなりに冷静な対応をしていただきたい。

そう思うのは俺だけでしょうか。


「コレが全部酒か!」


だから酒屋の中で大騒ぎするのを止めていただきたい。




…食後、一通りのんびりしている中で俺だけ一人せっせと宝石作り。

作った宝石は今回も大粒ダイヤ、それを幾つか。

携帯で電話連絡して今から行っても大丈夫か確認して出かけた。


場所は近所の個人宝石店。

こっちに戻ってきた際に話をつけていたので、手に入った宝石を売りに行くという体で向かう。

店主には、今回もいい物が手に入ったと、半ば宝石ハンターのような形で。


店主のおっちゃんも、よぅ来た!と歓迎ムード。

そらそうだ、ココ最近で最大の出費と共に最大の利益を得てるんだもの。


話した通りとダイヤをゴロゴロと出し、それを簡単に鑑定。

品質やらの問題なんぞある訳も無く、それをしっかりとした価格で買い取ってもらう。

当然現金一括で、直に札束で。


銀行で下ろしたのかと思ったら、何とも古きよき金庫保存でした。

大丈夫かよホントに……


それを受け取ったら受け取ったで、今度は大粒でなくてもいいからと、エメラルドやサファイア等の寒色系の宝石を取ってきてくれ、と言われる。

最近の市場事情もあって高値で売れるはずだ、との事。


よっしゃまかしとけ、と手にした束をちゃんとしたポーチに入れ店を出た。

大金にひぃこら言ってビビッてたのに、今じゃ当然のように受け取る次第。


慣れって怖いね。


一旦帰宅した所で時間帯はいい感じに夕方。

とは言っても学生が帰宅するタイミング程度、若い連中とすれ違いつつ自宅の門を潜った。


ただいま、の一言に全員からおかえり、と帰ってくる。

何かいいなぁ……



その後は手に入った札束をあやめと一緒に分担管理。

…実際は共同管理ポーチにぶち込んで、買い物用等に財布へ一部を入れるぐらい。

後はポーチをあやめが管理、家事全般を担当してるので、当然の結果でもある。


「…テクス氏、一緒にいこ」

「そのローテンションは何なんですか」

「だって…何があるか……」

「ガハハハハ! 異世界の酒はどれほどの物かのぉ!」

「…ほら」

「………」


それがまとまった後、若干の不安の元、約束の買い物となった。

主に酒飲みじいの為のビール買出しに。



そして場面は冒頭に戻る。


場所は近くのスーパー。

徒歩で10分程度の場所にある、スーパーや薬局やらと駐車場を共有する形で存在している酒場。

ある程度の大きさのある、個人経営とは違うタイプ。


それなりに酒があり、当然種類もそれなりに多様。

ビールなんかも当然のように単缶、6パック、箱でも販売。

おまけに乾き物系のつまみもある程度置いてある。

そんな近所の店…なんだが。


「ほぉぉぉお!おおぉぉぉ!」

「おじいちゃんもう少し静かにしよ、ね?」

「あのビンも酒か!あの箱も酒か!」

「ねぇ聞いて」


暴走しなかったのはまだいい、この騒ぎようも問題だらけだが。

こうなるのが怖かったんだ。

ほら店員さんも笑ってるじゃないの。


「もう一日分とは言わん、一週間分買っていいぞ」

「ならばそうだのぉ…コイツとコイツと……」


あぁもう300円近いヤツをポンポンと…

即効で買える分無くなるぞ。



一応、店に至る道中で物価の差による為替を相談した。

とりあえず向こうで使用されてる国家間公式貨幣は、最小単位で銅貨、次いで銀貨、銀棒、金棒、金貨、となるそうだ。


主に銅貨と銀貨が施市で使用される一般的な貨幣。

銅貨20枚で銀貨一枚換算となり、その銀貨が5枚で銀棒となる。

銀棒は一般施市での、それなりに大きい支払いで使用されているとの事。

銀棒はさらに15本で金棒へとなり、金棒が25本で金貨となる。

棒貨とよばれる棒状の貨幣は、大店同士の支払い等に使用されるそうで、一般人なんかは死ぬまで一度も見ることが無い場合もあるとか。

金貨に関しては完全に国家間でのやり取りで使用する為に用意されたとの事だ。


硬い黒パンに関しては、質の悪いものなら銅貨1枚程度。

向こうの酒場で出るエール1杯が大体銅貨3枚。

宿での宿泊費に関しては多少上下するも、銅貨15枚~銀貨1枚前後。

村や街ではなく、国への入国費用が一人に付き銀貨1枚~銀貨1枚と銅貨15枚程。

父母子供の3人暮らしの農家で、水道ガス電気代が無く、薪と食費が主でおおよそ銀棒1本弱。


ある程度安めに考えても、銅貨一枚50円弱程度といった感じだろうか。

桁が大きくなっていくと計算で頭が痛くなりそうだが…


とりあえずドランには1000円=銀貨1枚とちょうどいい感じで話しておく。

とは言え、こっちのポップに値段が書いてあるから、それでちゃんと計算するよう言い聞かせはしたが…


「コレもよさそうだのぉ!」


ちゃんと聞いて理解しているんだろうか…

胃が痛くなってくる。


「あ、テクス氏にはコレ。

迷惑料込みで色付けたから、好きに買っていいよ…」

「…大丈夫ですか?」

「精神的に疲れる……」


なんでブラック企業辞めたのに、こんなに精神的に疲れるんですかね。

ついでだから自分の分も買おう。


…もう疲れた、ガッツリ飲んで酔って寝よう。


「コイツとコイツと…後コイツと!」


「試飲させてもらえんか!」

「出来るかぃ!」

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