0101:節電週間
電気が使えない。
コレがどれだけ辛いのか。
現代人にとっては必要不可欠な電源。
当然それがなければ、今の日常生活が送れないほどに重要な物である。
で、そんな物が一部とは言え制限されるとなったらどうなる?
もう言わずもがな。
「エアコン付けようぜぇ~?」
「スマホ充電中だから駄目」
だれるトールの一言に、俺はぴしゃりと言い放った。
…時間は昼時。
向こうでの食事よりこっちのが確実でらくちんだし、第一弁当持ってくのメンドイでしょ。
というあやめの一言で、こっちでの昼食となった。
本来なら、こういった時間をかける行為は、夜間移動の危険からタブーとなっている。
…が、しかしである。
何せ前回通った道を反対に進んでるだけなので、道の大よその長さは覚えのある連中ばかり。
ここで時間を食っても、全然間に合うという話から、こうなった。
それに扉は、一度開いて消さなけりゃ出っぱなしだし。
しかも道の外れにある岩場、その裏手だから普通はバレないし。
バレたらバレたで、口止めして即座解放は決まってるし……
何せ異世界の扉を見つけたなんて、誰が信じるかと言う訳で。
…俺も普通なら信じねーわ。
閑話休題。
とりあえず昼飯にこっちに戻ってきた訳なんですが…ここで例のブレーカー問題が出てくる。
基本的に、我が家のキッチン家電はダイニング置き。
トースターやレンジ、ポット所かコンロもIHヒーターである。
料理となると色んな家電が動く訳で、そら電気も使う訳で……
スマホ充電中なのもあってビビリ倒してるわけですハイ。
一応テレビは付けてるけども、それ以外はちょっと……
お断りです(AA略
…しかも今日も意外と暑いと来てる。
地球温暖化の影響、とまでは言わんが、せめて5月らしい気温でお願いしますよ……
直射日光分含めて30度ってどういうこっちゃ。
挙句人数が人数のせいで熱量が倍率ドン。
汗かけば空気が淀むわ、料理で熱や湿気も増えるわ……
むせる。
しかも間取りの関係で空気一切流れねーし。
開けてるんだから少し位流れろやチクショーメ!
「せ…せめて扇風機だけでも…ね?」
そんな状況下で、ダレにダレたテレーザがトールに合わせる様にそう言ってくる。
小さい体だから放熱量…というよか、汗の総量が少なくて辛いのやもしれぬ。
「テレーザさんや、今キッチンでやってる料理がダメになるかならないかなんだ」
「やってみる価値はありますぜ!」
「オメーは黙って料理してろや」
「うっす」
なんで唐突にこっちの会話に混ざってきてるんですかね。
しかも普通の会話にネタぶち込むのやめてもらえませんかね。
もういいんだ!皆止めろォ!
じゃなくて。
とりあえず水入りの薄皿を簡単に用意。
それを置いてにこやかにテレーザを見つめる。
「…何これ」
「見て、判るやろ?」
水入りバケツに足突っ込んだどこぞの司令のイメージが悪かったのか、めっちゃ足蹴にされた。
痛いデス。
そして使わないのを知った途端に飛び寄ってくる大福。
ああやめれ水浴び用じゃないんだ水跳ねる…ほど入ってなかったわ。
こう見ると暑さ対策も必要だな、なんて。
早い内に団扇とか扇子でも…何?
「PC対策も必要だと思います」
「黙れ駄猫」
黙って妹とトランプにでも参加してろ。
そう思いつつデコピンをかましながらキッチンへ。
料理は大分出来上がっている。
鮭のホイル焼きですか美味そうで胃がやばばばb。
「味見は許可されますか」
「不許可」
「あぁん」
黙って飯を茶碗によそえ、アイサー。
なんていつも通りの会話しつつ、白飯をよそう。
「とりあえず電気関係は仕方なし。
暫くはボードゲームやらカードゲームやらで我慢してもらうか」
「メジャー所と言えば…ウノとか人生ゲームとか?」
「将棋やチェスだって立派なボードゲームやろ」
忘れないであげてください。
「そういうのなら買わなくても家に残ってた気がする」
「じゃ今度持ってきてもらう感じで…」
「例の相手のゴールに…」
「シュゥゥゥゥゥ!、も持ってきてもらえますかね」
あれ実は少し興味があります。
「そういやカード系は昔やった例のTCGが裏の納屋にですね……」
「いつの時代の?」
「初代」
「どっちの」
今の時代の奴です。
流石にキャラクターカードの奴は、無いです。
「時代はリンクか…もう追いつけないなぁ」
「マスタールール3でもアレだったのに…4とか今までのデッキ殺しにかかってるよね」
「今思えばシンクロ時代が一番良かった」
「ライディングデュエル!アクセラレーション!」
「できんわ」
それはアニメの話です。
アニメもその頃が一番好きだったけども。
…まぁとりあえず、電気はその内解決するけども、ソレまでは別の物でごまかす感じで。
大体一週間弱の間は、料理中とかの電気量が多い場合は自重してで…行けるか?
いやしかし、不意な動作でまた落ちかねんし…うーむ……
「何うんうん唸ってんのさ」
「いやぁ…何とも中途半端な状態がねぇ……」
「帯に短し襷に長し」
「あっちを立てればこっちが立たず」
「えっ起たないの?」
「何の、話を」
なんて、やっぱり何時も通りに回帰する俺とあやめであった。
「本番なんてした事もないのに、磨く事しかしないんだから!」
「だから、何の、話か」




