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お久しぶりです。不定期更新で申し訳ありません。
青年に飛び掛るように、剣を振るうが避けられてしまう。
「アァ、ちょっと待ってネ?ボクって万能型の超回復モチじゃナイカラ。」
青年はニタニタち薄気味悪い笑みを浮かべ僕に喋りかけてくる。
それを無視し、相手の背後に回りこみ切り付ける。
カキン
刃が受け止められた。青年ではない、いきなり間に割って入ってきた黒の長袖で膝丈のワンピースに白のエプロンドレスの女性がナイフで受け止めていた。ショートボブの黒い髪に橙の瞳の女性は軽く受け流すように弾いた。
「クソ主様。今、何刻と思いですか?馬鹿ですか?会議があるって言われてんでしょうが。」
「エー。アレとアレほしいンダケド・・・・・。」
「またの機会にして下さい。」
青年は僕とイノを指差して見つめるが、ため息を吐き指を下ろした。
「わーかったヨ。今回は、引かせてもらうヨ。ボクは、【黒魔の国】の魔人アルク・フェレス。この子は173成功作サ!」
キチガイ《アルク》は、そう言うとイナミという女性を抱きかかえて指をならした。足元に魔法陣が展開され飲み込まれていく。
「かえせ!!!!!!」
ま逆から風の刃が飛んでくるが、アルクの魔法で打ち消される。今の風はイノの感情に当てられた風精の仕業のようだ。
「コレがホシカッタら、取りにオイデ?この魔核は実験には使わないで置いてアゲルからネ」
大人の男の拳分ぐらいある魔核を、イノに見せるように持ち上げ転移した。
イノの元に向かうが、イノの感情で高ぶった風精達がいくつもの鎌鼬で攻撃してくる。無差別の風の刃を避けながら、イノの元にいき抱しめる。
「イノちゃん。大丈夫だよ、僕が手伝うから。お母さんの仇と魔核取り返そう?」
柔らかな髪を撫でて、少女が落ち着くまで待つ。
10分ぐらい立つと周りに集まっていた風が落ち着き、ゆっくりと消えて行く。
イノちゃんは僕の顔を見て驚いて固まったかと思うと、その大きな瞳にまた涙を溜めていく。
「ごめっ。ご、っごめ、んなしゃい、いーちゃんのっ、せい、」
僕の姿に驚いたんだ。気付かなかった。
「イノちゃんのせいじゃないよ?僕が後悔したくなかった。ただ、それだけだよ。ね?」
涙を親指ですくってやり、後悔はしてないと告げる。僕は、イノを抱きかかえると後ろに居た仲間に声をかけた。
「デビット、悪いけど今回の事で僕は死んだことにしてくれない?騎士団には帰れないだろ?」
「断る。お前は生きてる。」
「デビット、いくらナトゥーラ王国でも魔堕ちは受け入れれないでしょ?それとも、この子の【精霊の瞳】が目的?なら、僕と刃を合わせることになるけど?」
「違う、お前は騎士道を違えてない。それに、その子には力がいるんだろう?第一、アイツなら平気だろう。」
「・・・・・・。」
僕は、腕の中のイノを見た。確かに、この子は幼い。魔法だって魔力だって教えないといけない事が多い。デビットの意見は最もだった。国王も、僕を捕らえたりはしないだろう。
「イノちゃん、ナトゥーラ王国に行く?そこで学んで力をつけてから、始めるのも悪くないけど。僕はイノちゃんの好きなようにしたらいいと思ってるよ?」
「リーしゃんは?だいじょうぶ?」
イノは少し不安そうに僕を見ていた。僕の立場を心配してくれてるのだろうか?僕は大丈夫と安心させるように髪を撫でた。
「力が、ほしい。だから、いきたい。」
その瞳には強い意志が揺らめいていた。




