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20.修行2

クロトは師匠であるニーナが寝ていることを確認する。

エルフとは思えないような下品ないびきをし、屁までこいていた。

クロトの中でのエルフの印象がどんどん悪くなる。

そして、馬車の手綱を握るロイの隣に座る。

「ロイさん、師匠のことどう思いますか?」

「関わると生死にかかわる人で、私は死にたくありません」

「ですよね……」

「貴方が弟子なんですから、私にあの方の関心が向かない様になんとかしてくださいよ」

「弟子になりたくて、なったわけじゃないんだよ」

クロトは小声で本音を漏らす。

その後お互いに無言になり、ひたすら馬車で道を進んでいく。


前方に人間サイズのウサギがいるのが見える。

どうやら魔物らしい。クロトはニーナを起こす。

ニーナは不機嫌な表情でウサギを確認する。

「あんくらいの雑魚でこの私を起こすな」

ニーナはクロトをウサギに向けて投げ飛ばす。

うさぎは無警戒にあくびをしていた。そこにクロトが頭から口に入る。

ウサギは顎が外れて、喉にクロトの上半身が詰まってしまった。

ウサギは息が苦しいのか暴れまくる。

クロトも身動きがとれず、足のみバタバタさせる。

その様子をニーナはゲラゲラと笑いながらみている。

「ロイ君、あれは傑作だわね。」

ロイはとりあえず同じく笑うことにした。

「笑いのツボが同じなんて気が合うじゃないかい」

ロイの背中をニーナは数回軽く叩く。


クロトは視界が真っ暗で自分がどうなっているか分からない。

腕は全く動かず、顔には粘液が纏わりつく。しかも、ものすごく臭い。

下半身は自由のようだが、地に足がついていない。

唯一動く足を必死に動かすが何ともならない。

もはや打つ手がない。このまま死ぬのか。いや死にたくない。

攻撃用のスキルもなければ、そもそも魔法も習得していない。

そして師匠は味方でなく敵のような存在である。

クロトは巨根と絶倫をダメ元で発動することにした。

巨根で一番大きいサイズと絶倫でオリハルコン並みに硬くして全力を尽くすしかあるまい。

クロトが発動したスキルで下半身から息子が一瞬で伸びる。

息子はウサギの胴体を突き破り、地面に刺さる。

地面に刺さっても息子はさらに伸びて、クロトはウサギの口から上半身をだすことに成功する。

しかし、感覚のみは残っている強烈な息子への痛みでクロトは気絶するのだった。

木々よりもクロトが高く上昇すると、息子が最高長に達したようで、巨根のスキルのみ解除された。

上からクロトが降ってくる。


ニーナは様々なスキルや魔法を見てきたがクロトが何をしたか全く理解できなかった。

一瞬でウサギを倒したかと思えば、高い位置にいてそのまま地面に落下していたのだ。

地面はクロトとウサギの血で赤く染まる。

クロトはギリギリでいきているようだった。自動修復の効果で傷が治っていく。

ニーナは倒れているクロトを確認しようとしたが、臭いのでやめることにした。

ロイに指示をだして、クロトを近くの川の水で洗わせた。


ニーナは考える。おそらくは、何らかのスキルを発動したか、隠し持っていたマジックアイテムを

しようしたのだろうと。しかし、あのウサギの胴体を一瞬で、しかも無音で貫通させる。

さらに、地面にまで穴をあけるものなど見たことも聞いたこともない。

ロッキーから受け取っていたクロトの情報を再確認するが、明らかにステータス的に

あのウサギに勝てるはずがない。そして、スキル欄をみるが使えそうなのは自動修復のみだ。

絶倫と巨根のふざけたスキルで魔物が殺せるわけがない。そうなると、やはりマジックアイテム

を隠し持っていたに違いない。

「ロイ、全裸にして、クロトの服と持ち物を私に渡しな」

ロイは言われた通りに、クロトの持ち物をニーナに渡す。しかし、マジックアイテムの残がいも

使用痕跡も何もない。

ニーナはクロトが目覚めた時に問いただしてやろうと決めた。先を急ぐので、気絶した状態のままのクロトを積んで馬車は、再出発した。







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