表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/40

プロローグ

新作スタートです。今まで書いたことの無いお話なので少し拙いかも知れません。

 風を感じながら馬を走らせるのはとても気持ちが良い。嫌なことを忘れさせれるから。空はオレンジ色に染まりかけている。

 アリーヤ・シラン・マノグレーネこと私は昨日のことを思い出して手綱に力を入れる。ギリリと奥歯を噛み締める。それは昨日の夜のお茶会のこと。




「アリーヤ・シラン・マノグレーネ。そなたはこの侯爵令嬢、ヴィクトリア・ウェンディ・レティシア嬢に卑劣な行いをした。よって、二ヶ月の謹慎を命じる。」


 王太子殿下が澄んだ青い目を細めて言う。

 ……冗談じゃないわ。なんで私が。

 私はアッシュブロンドの髪を振り乱しながら踵を返す。


「そ、そなた、何処へ行く!?」


 王太子殿下が何やら言ってるがそんなの構わない。私は真っ直ぐ厩舎(きゅうしゃ)に向かう。そして、たまたま目についた馬に乗った。私のアメジスト色の瞳からポタポタと涙が溢れた。手の甲でグイッと涙を拭いて、前を見据える。馬をゆっくりと走らせる。そして、現状に至るわけだ。


 思わず手綱に力を入れてしまった。途端に馬が暴れだす。


「あっお、落ち着いて! きゃっ!」


 落ち着かせようとしたが、暴れだした馬は言うことを聞かない。私は馬から落ちた。






 ◇◇◇◇◇






「……香凜、香凜。逝かないでくれ……。」






 目を開けるとそこは自室だった。窓の方を見ると、星が瞬いていた。

 ……それよりも今のって。


「もしかして、前世の……私?」


 声に出して確信した。思い出した。今のは……前世の頃の記憶だ。

 前世の私の名前は……本木香凜。乙女ゲームが大好きな優等生と言われていた。

 乙女ゲーム……?


「……ん?よくよく考えたらここ、私が前世の時にプレイしていた乙女ゲームじゃない?」


 よくよく思い出してみると私は悪役令嬢だった。ヒロインをいじめる、最悪最強の悪役令嬢。


「えっ待って、私、最悪な女過ぎない?」


 ヒロインの名前はヴィクトリア・ウェンディ・レティシア。侯爵令嬢で綺麗な金髪が印象的な少女だ。

 私は今まで、彼女に色々と酷いことをしてきた。私は思わず頭を抱える。彼女に御詫びの手紙を書こう。少し憂鬱になりながら筆を手に取る。


 コンコン


 ドアがノックされた。時計を見ると、朝の六時を回っていた。


「はい、どうぞ。」


 私はドアの方に向かって声を投げる。すると側仕えの一人が入って来た。


「アリーヤ様、起きていらしたのですね。お加減は大丈夫ですか?」


「えぇ。大丈夫よ。心配してくれてありがとう。」


 私が返事をすると、側仕えは軽く目を見開いた。普段の私なら「貴女に心配されなくても大丈夫よ。」と言うからだろう。


「……? アリーヤ様、何をしていらしているのですか?」


 私の手元を覗きながら言う。私はアッシュブロンドの髪をかきあげながら答える。


「実は、ヴィクトリア様に今までの非礼を詫びたいと思っているの。」


「えぇ!? アリーヤ様が!? ……失礼致しました。……確かにそれは良い考えですね。」


 ……まぁ、確かに驚くわね。今までの私の態度を見ると、考えられないだろうね。

 さてと、私は改めて筆を手に取る。書き出しはどんな感じが良いだろうか。やっぱり『拝啓』と『敬具』は必要かしら。

 私は側仕えに聞くことにした。


「ねぇ、ちょっといいかしら?」


「はい、なんで御座いましょうか?」


 側仕えを見ると、いつもより表情が柔らかいのは気のせいでは無いだろう。


「手紙ってどのように書けば良いのかしら?」


 私がそう聞くと、側仕えはニッコリと笑った。


「それは勿論……」


 それから一時間程、私は側仕えに手紙の書き方を教わりながら、手紙を書き終えた。


「アリーヤ様、そろそろお疲れでしょう。後はわたくしがこの手紙を届けるので、お休みになって下さい。」


「そう? それじゃ、お言葉に甘えて。ありがとう。」


 側仕えに言われて、私は大人しくベッドに横になる。

 ……それより、このあとどうしようかしら。いっそのこと、このまま引きこもろうかしら。

 どうせ私は謹慎の身だ。引きこもったところで文句は言われないだろう。私はそう思いながら、深い眠りについた。

プロローグはあらすじの半分も行っていません。末永い目で見守って下さると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ