第3話 兄弟愛の討伐
ドアを開けた先は神社と平安時代の屋敷が合体したようななんとなく荘厳な空間が広がっていた。
「まず、言伝の祠に挨拶して噂喰の一員として認めてもらうぞ。それから早速実戦に向かう。ついてこい」
長い廊下を歩く。神道や仏教、キリスト教など様々な恰好の人間がたくさん歩いたりなにかの仕事をしたり忙しなく動いている。
「人手不足には見えませんけど....」
「あのほとんどは伝説との対話と調和の要員で非戦闘員だ。すぐメンタルを病むとか死ぬかで戦闘員は万年人手不足なんだ。」
廊下の突き当りに一段と古い木材で作られた社。その中に石造りの祠が見えた。
ゴルゴンは小刀を取り出しながら
「自分の血を祠の器に垂らすんだ。それでおはようございます。これからよろしくおねがいします。それで挨拶は完了。」
痛みを我慢し血を垂らして挨拶を済ませる。
「これがお前の服だ。それを着た後兄弟愛討伐作戦を始めるから。社の前集合な。」
渡された服をその場で着て待機する。
◇数十分後◇
ゴルゴン、カマンベールの二人に加えて最初に目にした女子生徒の噂を斬首した男も来た。
その男はオクラと名乗った。そこからオクラは概要の説明を始めた。
「作戦名は兄弟愛討伐作戦だよ~。あいてはアメリカの海岸にいるまあ都市伝説だね~。使うのは瞬間移動~。」
そう言って最初に入って場所から少し離れたところに向かい、小さな自由の女神の小さな像がある場所で立ち止まり
「この像に触れると現場だから~。」
触れる。
目の前の景色が変わり、海岸だった。そこには船が人型になったような化け物が立っていた。
「はい。新人2号くん~これ使って一人で倒してきな~」
真剣を渡される。
「え?一人で....?」
「そう!がんばれ~。あ、これ試験も兼ねてるから~逃げないでね~」
三人に見守られながら、訳もわからず切りかかってみる。
「え....?」
自分の体ではないかのように軽い。とんでもない速度で切りかかれる。
「言い忘れてたけど、その服と祠の力で身体能力とかもろもろきょうかされてるから~」
急に自信が出てきた。雄たけびを上げながら全力で化け物の首を斬る。
化け物を斬ったと思った。瞬間移動してよけられる。
「オクラさん!当たらないんですけど!」
だれも返事も何もしてくれないまま、数十分当たらないまま剣を振り続けた。
そして体力的に最後かもしれないと悟り全力で振った。手ごたえがあった。
その時この仕事でメンタルを病んでやめていく人が多い理由を悟った。
目の前には赤い血と一般人首が切れた死体。
瞬間移動の対象が化け物本人だけだと勘違いしていた。
僕は人を殺してしまった。




