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闘技場


 俺は本当に今の状態で戦えるのだろうか。

 この状態で……。

 今までの戦闘はスキル天邪鬼に頼っていた。

 いや頼りきりであったと言っても、過言ではない。


 でも一応、体は覚えているはずだ。

 だからあの時と同じように剣を振るえれば、きっと……。



「頑張れーロアル様ー!」


「負けるんじゃねえぞ」


 みんなの声援が聞こえる。俺はもう元には戻らない。

 そのためには、ここで勝たなくてはいけないんだ。


 緊張に押しつぶされそうになりながらも、ロアルは闘技場の門を潜った。


「お前が今回の相手か」


「ああ、よろしく頼む」


「よろしく頼むだあ?甘えてんじゃねえ!ひねりつぶしてやる!」


 ザシュ!バシュ!


 シュキン、シュイン!


 シュキン、シュイン!


「そんな動きでよくここに立てたな……。王都の闘技場なめんな」


 ズバシュ!


 相手の剣の扱いは相当のもので、ロアルを瞬時に闇に葬った。



「……ロアルは必死で戦っていたんだよ、それはみんなもわかってるんでしょ?」


「ああ」


「うん……」


「それでもふいに敵の一撃を食らって、気絶してしまったの。可哀そうなロアル……」


「……」


「……」


「思うに……」


「何……?」


「ちょっと厳しいことを言っていいか?」


「たぶん、私も同じ考えだよ」


「何なの?」


「スキル天邪鬼って、やっぱり最強のスキルなんじゃね?」


「性格も強さも最強だった気がするんだよねぇ……」


「そんなこと今の現状を見たから、私もわかってるわよ。でも……」


「伝説の魔法使い様は呪いのスキルだって言ってたけど、要は使いようだと思うの」


「なあ……ロアルさんは元に戻ってもらって、今まで通り魔王を頑張って倒せばいいんじゃないのか?」


「私もそれがいいと思うかな……」


「でも本人の気持ちはどうするの……?」


「仕方ないだろ、それしか方法がないのであれば」


「残念だけどね……」


「……まだ一日あるのだから、もう少し話し合えるでしょ?」


「まあ、俺が出来ることはするつもりだぜ」


「うん……」


「きっと何か方法があると思うの。それを一緒に探してほしい」


「あるかなあ……?」


「お願い!一緒に戦ってきた仲間でしょ?一緒に考えて!」


「ま、まあそこまで言われたらな……」


「じゃあ、ロアル様が起きてくるまでに考えをまとめようよ。……何かある?」


「そうだなあ、ルビアが何かするしかないんじゃないか?」


「私が?うーん……」


「そんなに簡単に、変われたらいいんだけどね」


「無理だろうなあ……」


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