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少年シュペアの冒険譚 〜無自覚に最高峰を目指す〜  作者: 武天 しあん
エトワーレ騎士団

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208. 初めてのポーション作り1/2

長いので2話に分けています。


帰りに屋台でサンドイッチを買って、僕は寮に戻ってそれを食べると、ポーション作りを開始した。


薬草は生のまま乳鉢で擦り潰して使うのと、乾燥させて煮出して使うのがあるから、まず乾燥して煮出す薬草を風魔術で乾燥させるところから始めた。

乾燥するようにって思って風を当ててると、すぐにパリパリに乾燥した。鍋に魔術で出した水をハカリで計って入れて、乾燥した薬草も入れてコンロに乗せた。


白いのをカチッと押すと火が出て、横のレバーで火力の調節をした。

弱火って弱い火だよね?火を1番小さくして、そのまま煮えるのを待った。

このコンロっての便利。こんな弱い火をずっと出し続けるのは難しいし、コンロ買ってよかった。


鍋の中身が煮えるのを待つ間に、別の薬草をトレントの乳鉢で擦り潰す。



この初級ポーション、上手くできるといいな。

みんな怪我しないのが1番だけどこのポーションで助かる人がいると嬉しい。

早く傷が治って、痛みもすぐ止まるといいな。

そう願いを込めて薬草を擦り潰していった。


この草はレーマンで初めて薬草採集の依頼を受けた時に摘んだ草で、ラジリエンでも依頼を受けた。擦り潰して汁を傷に塗るだけで治りが早くなる薬草だ。

きっとこの煮てる薬草と合わせると、もっと効果が引き出されるんだと思う。



じゃあお腹が痛い時に使う薬草も、この煮てる薬草を合わせると早く治るのかな?


薬草を煮るのは時間がかかる。

温まればいいわけじゃなくて、温まってからも成分がお湯に出てくるまで2時間煮ていなきゃいけない。


僕はその間に他のポーションの作り方を読んだ。

怪我用の中級ポーションや上級ポーションには、生息地が限られてて、採集が難しい薬草の名前が並んでた。

初級ポーションは初級冒険者が簡単に取ってこれる薬草が使われてるから安いけど、採集が難しい薬草が使われてるから中級は高いんだ。


王都周辺の森では生息していない薬草があるから、今僕が作ることはできない。

作る工程も複雑だから、薬草があっても僕にはまだ作れないかもしれない。


少し料理に似てると思った。



煮てる鍋の中はどんどん黒くなっていく。

大丈夫かな?ポーションってこんな色じゃないと思うけど、間違えたのかな?


初級ポーションは、傷に直接かけるからどんな色か見たことがある。薄っすら青みがかって透き通った液体だった。


でも鍋の中身は黒くて鍋の底が見えない。全然透き通ってない。

2時間経つと、火を止めて冷めるのを待つ。


なんかビネガーみたいな酸味があるような変な匂いがする・・・。

ポーションは匂いも味もなかったはず。

これは本当にどこかで間違えたのかもしれない。

最後は擦り潰した草の汁を混ぜるだけだから、とりあえず最後まで作ってみて、出来上がったのをポーション屋さんに持っていって失敗した原因を聞いてみよう。

教えてくれるかは分からないけど・・・。



僕は鍋の中身が冷めると、擦り潰した薬草を汁ごと鍋に入れた。

成功しますように。

願いながら攪拌棒で混ぜていると、色が変わってきた。

変な匂いも無くなった。

でも、長いこと混ぜても青みがかった透明にはならなくて、ピンク色の透明な液ができた。


ロートに濾紙を乗せて瓶に注いでいく。


色が違うし成功しているか分からないから怖くて試せない。

思ったよりたくさんできた。

10本の瓶に入れて、コルク栓で蓋をする。


道具を洗って片付けると、僕は自作のポーションを持ってポーション屋さんに向かった。

朝来たポーション屋さん。





奥の席にはいつもおばあちゃんが座って店番をしてる。


「あの・・・。」

「なんだい?探し物があるなら言ってみな。」


「このポーション、失敗作かもしれないんだけど、確認する方法はありますか?

失敗した原因も分かれば知りたい。」


僕はさっき作ったポーションを台の上に出した。


「ほぅ、木の瓶に入っているのか。珍しいな。見せてもらおう。」


おばあちゃんは白いお皿を出してきて、メガネをかけると木の瓶を手に取ってコルク栓を開けて、中身をお皿に少し出した。



「ん?これはただの木ではないな。」

「うん。トレントです。」


「なんと。そんな貴重なものに入れられたポーションとは興味深いねぇ。それに色がピンクか。

お前さん、これをどこで手に入れた?」


「えっと・・・。」

「まぁ、言えないわな。」


「え?」


僕が作ったって分かったのかな?やっぱりちゃんと薬師の人に弟子入りとかしないとダメなのかも。


おばあちゃんはお皿に出したポーションに指を浸して、匂いを確かめたり、触って感触を確かめてた。

そして、舐めた。


「え!おばあちゃん、それ舐めて大丈夫?」


まさかあの材料で毒になっているとは思わないけど、安全かどうかも分からないものを舐めたからビックリした。


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