207. 準備とお買い物
ポーションの種類は色々ある。
病気を直すのもあるし、怪我を治すのも、魔力を回復させるのも、ラジリエンで使ってた解毒剤もポーションに含まれる。
僕が作りたいのは、よく買う怪我を治すポーションで、その中で僕がよく使うのは初級ポーション。
切り傷とかの怪我が治るやつ。
中級ポーションは、骨折しても、それを飲むと早く骨が繋がるみたい。すぐに繋がるんじゃなくて何日か飲むみたいだけど。
剣をグサっと刺されて内臓が傷ついた時にもこれを飲むみたい。
これは凄く高い。初級は小銀貨1枚で2本買えるけど、中級は1本で銀貨2枚する。
その上に上級ポーションがあって、それは飲むと骨折がすぐに治るみたい。
腕とか切断されても、すぐに繋げてポーションをかければ元に戻るって書いてあった。
でも、その切断された先が無くなっちゃったら、もうそれは治らない。
凄く貴重らしい。僕も売ってるのは見たことない。
どこかで見かけたら1本買ってみたいな。
僕は怪我を治す初級ポーションを作ってみることにした。
まず道具を揃える。
乳鉢と乳棒、これは薬草を擦り潰すのに使う道具。混ぜる時に使う攪拌棒。それと鍋と火が出るコンロという魔道具。材料を計るハカリ。ポーションを入れる瓶。瓶に入れる時に使うロートと濾紙。
乳鉢と乳棒と、攪拌棒と瓶はまだたくさんあるトレントで作ればいい。
鍋は旅に持っていくのがあるけど、ポーション用のを買おうかな。
ハカリと濾紙とコンロも買いたい。火の魔術でもいいけど、長時間同じ火力を保つのは大変だから。ロートもトレントでいいかな。
もう3月も中旬を過ぎたから、森に行けば薬草は手に入るし、明日は薬草を取りに行って、ハカリとコンロと鍋を買いに行こう。
今日は乳鉢、乳棒、攪拌棒、ロート、瓶を作る。
夕方まで作り続けて、お昼に余ったサンドイッチを食べて、できたのはもう寝る時間になるころだった。
瓶の蓋のコルク栓も買わなきゃ。
たくさん魔力を使ったから少し疲れた。
木屑がたくさんついてるから、僕はお気に入りのハーブルで買ったレモンの石鹸を持ってお風呂に向かった。
シュヴェアトにやってもらったこの髪、解くの勿体無いな。
でも解かないと髪が洗えないし・・・。
仕方なくピンを外して解いてみたら、僕のカールした髪がもっとクルクルになってた。
戻らなかったらどうしようかと思ったけど、水をかけたらクルクルは戻った。
ピン、シュヴェアトに返さなきゃ。
お風呂から出ると部屋に戻ってすぐに寝た。
翌朝、シュヴェアトに借りたピンで前髪を留めて顔を洗ったら、髪が濡れなくて便利だと思った。時間があればピンも買ってみよう。
今日は森に行くけど戦うわけじゃないから武器は要らない。紙に必要な薬草を書いて、鞄とお金とミスリルのナイフを持って出掛ける。
「おはよう、シュペア早いな。出掛けるのか?」
「うん。シュヴェアト、ピンありがとう。戻ってきたら返すね。」
廊下で眠そうなシュヴェアトと出会った。
「いいよ、あげる。昨日のサンドイッチのお礼。髪もやってあげるよ。」
そういうと、シュシュシュって編んでピンで留めてくれた。
「ありがとう。」
「どういたしまして。気をつけてな。」
シュヴェアトは凄いな。あんなに一瞬で髪を編んで。
せっかくシュヴェアトが編んでくれたから、今日はローブのフードを浅くかぶった。
森に着くと、薄く索敵を広げて歩く。
もうこの時期は少し魔獣が出るから、冒険者の人が何人か歩いてるのが確認できたけど、魔獣はいないみたいだった。
薬草採集の人かな?
薬草を見つけると手早く摘んで鞄に入れていく。
ギルドの薬草採集の時に貸してくれる保護の魔術が付与された袋も買いたいな。
森を出て王都の街に戻ると、いつも行くポーション屋さんに向かった。
確かそこに道具が売ってるのを見たことがある気がする。
ポーション屋さんに入って、ハカリと濾紙とポーションを作るのに適した鍋というのを買った。コルク栓もあったから30個入りの袋を買った。
コンロは無かった。魔道具屋さんかもしれない。
次は魔道具屋さんに行って、コンロと薬草を入れる保護の魔術が付与された袋を買った。
髪を留めるピンはどこに売ってるんだろう?
服のお店には無かった。
露天で花がついたピンを売ってる人がいたから、花が付いてないピンが売ってる場所を聞いた。
お店はケーキ屋のアプフェルみたいな可愛いお店で、中に入ると女の人がたくさんいた。
髪飾りとか、宝石が付いてないネックレスとか指輪とか、髪紐とか、色々売ってた。
あ、ピンあった。
色んな色があるんだ。どれにしよう?
「ピンを探してるの?」
ピンを眺めていると声をかけられた。
「うん。」
振り向くと、たぶんお店の人だと思う女の人がいた。
「可愛い〜。男の子だよね?」
「うん。僕は男です。」
「可愛い〜、鏡見ながら合わせてみる?」
「いいの?」
「いいよ〜、これとかどう?これもいいかも。ピンじゃなくてこれとか。これは?」
その女の人はたくさんピンとか紐とか、ピンに木の丸いのがついてるのとか、髪にグサって挿すやつとか、色々持ってきて僕の髪に合わせていった。
花以外にも色んなのがあるんだ。
革紐に色んな色の木の丸いのが通してあるのは格好いいと思った。
木の丸いのはウッドビーズだって教えてもらった。
「髪が白だからどんな色も似合うね〜」
僕はシルバーのピンと、紺色の羽根とウッドビーズがついたピンを買った。
羽根のピンはお店の人が僕の髪に着けてくれた。
「また来てね〜」
「うん。」
こんなお店もあるんだ。楽しかった。
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