198 エリスボンバイエ! エリスボンバイエ!w
ぎええええー
エリスのヘッドロックは何故かコブラツイストに移行した。老谷のじいちゃんが残していった本かDVDで覚えたか。全くろくなことを覚えない。
「おーっと。これは見事なコブラツイストだ。コブラツイスト。それは偉大なるプロレスラーアントニオ猪木がフィニッシュホールドとした技。これはエリザベス・ザ・ファーストのコスプレをしたエリス・ザ・ファーストにアントニオ猪木の魂が憑依したか?」
どこからともなくマイクを取り出し、頼みもしないのに実況中継を始める老谷のじいちゃん。
「しかし、男オキムネ。こんなことではギブアップしないはずだっ! ここはエリス・ザ・ファースト、コブラツイストから更なるフィニッシュホールド卍固めに移行するのか? 行けっ! エリス・ザ・ファースト。猪木の魂が憑依した君なら出来るっ!」
「エリスボンバイエ! エリスボンバイエ! エリスボンバイエ! エリスボンバイエ!」
老谷のじいちゃんの実況に合わせ、掛け声を始める三太さん。くっ、この義兄弟め。こういう悪ノリには物凄く息が合う。
「「「エリスボンバイエ! エリスボンバイエ! エリスボンバイエ! エリスボンバイエ!」」」
うわっ、周りのみなさんも合わせて唱和しだした。
「おっしゃあっ!」
声援(?)に後押しされたか、いやさ後押しされてしまったか。エリスはホントに卍固めに移行。何でこういうものだけすぐに覚えるんだ?
つーか痛い痛い痛い。こんなバイト時間中のデートがあってたまるか。
◇◇◇
「「「キャーッ!」」」
響き渡る黄色い悲鳴。孔明コスをしたR-1号に並んで、金髪で方天画戟もどきの棒を持った呂布コスのR-2号の登場だ。
後方で呂布の恋人と伝わる貂蝉コスをしたねこや先生が何とも言えない表情で事態を見守っているのが怖い。
そして、老谷のじいちゃんと三太さんの義兄弟はエリスにプロレス技をけしかけたことなどすっからかんに忘れたようだ。
「はいはいはいはい、踊り子さんには手を触れないで」「後でちゃんと握手してサインするからね。それには下総屋のもの何か買ってちょうだい」
仕切る仕切る義兄弟。
かくして僕と僕に卍固めをかけるエリスの周りからは誰もいなくなった。アニメだったら寂しそうなBGMが流れる場面だ。
痛い痛い痛い。だからエリス。いい加減関節技を外せっ!




