第4話:辺境村(2)
「さっきまで居た草原は、アースガルム大陸の中央にあるアレイフ大草原といって、大陸で一番広い草原なんだ。そこの南の、赤い山々がサンドル山岳、そこの奥地にこの村があって」
リトは机に広げた地図を指差しながら説明する。
草原の南を除いた部分は森に囲まれており、中央には巨大な湖がある。
「真ん中の湖にお城が描かれてるけど、これは国かしら?」
幻がリトにそう聞く。
「そこは中央国家アスガルス、アースガルム大陸を代表する国で、冒険者の聖地とも呼ばれているんだ」
冒険者の聖地か、興味深い。人も多そうだから、情報収集として行くのも良さそうだ。
「そのアスガルスとやらは、ここからどれほどかかる?」
「今からだと3日はかかるかな。でもしばらくこの村に居ていいんだよ」
「そーそ、旅人なんて滅多にこないんだし、もっとお話聴きたいな〜」
リトとノーチェがそう言う。
確かにこの村に滞在するのも悪くないが、一応幻の意見も聞こう。
「良いんじゃないかしら? 2人の言葉にあまえましょ」
「確かに、急いでこの村を出る必要もないな。ではしばらく世話になる」
そう言って少し会釈する。
「やったぁ! 歓迎するね!」
ノーチェが両手をあげて喜んだ。
ブンブン動くアホ毛は知人を思い出させる。
「あ、ノーチェ。そろそろ時間だから僕は出るよ」
リトが椅子から立ち上がってそう言う。
「時間? 何か用事があるのか」
「ちょっと修行にね、夕方くらいには戻るよ」
「せっかくだ、俺もついて行ってもいいか?」
この世界の戦闘技術についても興味があるし、もしかしたら俺達の世界にも無い技術を見れるかもしれない。
「…? いいけど」
リトの同意を得て、俺も椅子から立ち上がった。
「幻、お前もついて行くか?」
「私はノーチェちゃんともう少しお喋りするわ」
「ねーねー、旅の話もっと聞かせて」
ノーチェも幻に懐いている。後は女2人ということで、部屋を後にした。




