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第71話 光の秩序を掲げる者 ― レンセリオン講義
「さて、今日で皆さんが受ける講義も最後となります。
共に過ごした時間や、それぞれの国への理解が、これからの歩みに優しい光を添えてくれることでしょう。
――最後の講師をご紹介します。
ルクヴェル王国のレンセリオン・レオ・ルクヴェルさん。
どうぞお願いいたします。」
シリウスが一歩下がり、壇上の中央へ向けて手を軽く添えた。
その仕草だけで、小講堂の空気がゆるやかに張りつめていく。
靴音は驚くほど静かだった。
それなのに――歩みが進むたび、光が揺れて道を拓くように見える。
レンセリオン・レオ・ルクヴェル。
白金の軍装は、小講堂の光を受けて淡く輪郭を描いた。
シリウスが静かに会釈し、彼へ場を託すと、
レンセリオンは短く頭を下げ、前へと立つ。
その瞬間、小講堂が静まった。
息づかいまで整うような、澄んだ沈黙。
そして――
彼の瞳が、まっすぐリリナたちを見据える。
「……皆さん。
本日、光の国より“最後の講義”をお届けします。」
声は低く、澄みきっていた。
揺るぎない光のように。
「どうか、気負わず聞いてください。
今日は、ルクヴェルの“光の在り方”を、ほんの少しだけお話しします。」
小講堂の空気が、ひとつに静かに収束する。
いよいよ、光の王子による最後の講義が始まる。




