第3話
「……」
――やっぱりね。
入学して初めて行われた試験。実はここで良い成績を出せれば生徒会に入る事が「出来る」というよりは「入らないといけない」という事になる。
本来であればこの「生徒会に選ばれる」という事は、それと同時に「将来の出世が約束された」と言っても過言ではないほどなのだが……。
一部の人は「辞退」を申し出る事があるらしい。
しかし、基本的に「生徒会に入る事自体名誉」とされている為「辞退」出来ない様になっている様だ。
――でも、そんな人は本当に一部だけど。それに「今」の私はそんな次元の話じゃないもの。
そう思いつつ見つめた先には試験結果が張り出されている。
――分かり切っていたけど、実際にその現場を見ると……やっぱりちょっと。
そして、実はこの試験では上位クラスと下位のクラスに分けられる。本来のイリーナの実力であれば生徒会には入れなくても、上位のクラスには入れるはずなのだ。
しかし、今のイリーナには実力を発揮しきる事が出来ていない。
「第一王子の婚約者が下位クラスですって」
「魔法の力が優れているからですって、本当なのかしら?」
そう、イリーナは試験の結果「下位クラス」に分けられた。
ただ、色々と陰口を言っている令嬢たちよりも実際のところイリーナの方が段違いで強いのは結果として事実ではある。
――国王陛下や王妃様は「自信を持って」と言って下さるのだけど……。
それでもなかなか上手くいかず、しかもこうして試験結果を見てしまうと、やはり自信を失くす。
――でも、殿下の望み通りではあったのかしら。
これでイリーナが生徒会に入る事はなくなった。それはリチャード王子の望み通りではあるだろう。
――わざわざ「お願い」してくるくらいだもの。
「……」
――ん? そういえば……。
イリーナはふと『ある事』うぃ思い出し、もう一度「掲示物」に目を凝らしてみるのだが……。
「??」
その「掲示物」には優秀な結果を残し、生徒会に選ばれた者の名前が書かれている。それは間違いない……が。
「……」
いくら探しても「ある人物」の名前が見当たらない。
――どういう事なのかしら?
イリーナは間接的ではあるが、彼女の実力を知っていた。もし、キュリオス王子の友人でなければ彼女の方が時期王妃にふさわしい……それくらいの実力を持っているはずだ。
それなのに、それだけの実力者の名前がない。
――なぜ? なんで『アリア・ウォーレン』男爵令嬢の名前がないのかしら?
「……」
――もしかして……。
そこでイリーナはハッとして「わざと入れない様にした可能性」を感じた。
ではなぜそうなったのか……それはあくまで令嬢たちの噂などでどうやら「今の生徒会は一人の女子生徒によって牛耳られているかの様だ」と聞いた事があったからである。




