表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【週刊】目が覚めるとそこは…異世界だった!【第6章、連載中。長編にも拘わらず読んでくれてありがとう】】  作者: 鷹茄子おうぎ
第1章 魔剣の使い手

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/355

トレーニング&スタディ

1時間みっちりトレーニングをこなすと、体を休めることにする。もちろん、完全に休む訳ではない。


次の1時間は一般教養を身に付けるための勉強だ。くたくたの体に鞭打ちながら自室に戻り、勉強をする…そんなやり方は正しいやり方ではない。だから、俺は1階に降りて『たけのこ日和』に入ると、鶏ささみとほうれん草のサラダをいただいた。筋トレの後の体は疲弊しているのだ。不足した栄養はしっかり補給するべきだ。


サラダを食べ終えると3階の自室に戻って勉強だ。俺はレガルディアの地理の本を開くと、昨日の続きから読み進めていく。


ちなみに魔剣には俺が経験したことを記憶しておく機能がある。この機能は勉強の際にはものすごく役に立つ。覚えるつもりで読んでいる訳ではないのに、魔剣はすべて記憶してくれるからな…助かりますよ、ホントに。


ユリーシャに用意してもらった本をじっくりと読んでいる間は、体の方は完全に休める。それでも俺の体はじんわりと暑くなってくる。魔剣が俺の体を修復しているのだ。


修復とは、人間の体が本来もっている回復機能のサイクルを早める魔剣の機能だ。効果の弱い治療の魔法という捉え方でいいと思う。トレーニングの後の回復が早くなるというのは、ありがたいことです。


1時間勉強した後は、再びトレーニングだ。


魔剣のおかげで万全の状態になった体で、また1時間しっかりトレーニングをこなす。そして、11時からは『たけのこ日和』で少し早めの昼ご飯だ。


今の俺にとって、お昼ご飯は数少ない楽しみの一つになっている。ちなみに本日のメニューは、枝豆と干しえびの混ぜご飯、鶏むね肉のハンバーグ、キャベツとトマトのさっぱりサラダ、それから野菜たっぷりトマトスープである。


筋トレにはどんな食べ物が効果的なのか…詳しくは分からないが、なかなか効きそうなメニューのような気がするね。


お昼を食べ終わったら、自分の部屋に戻って昼寝だ。体の方は魔剣が修復してくれるが、頭の方は自分で気を付けて休める必要がある。20分ぐらいの短い昼寝をすると、頭がスッキリする。これで午後からも頑張れるぜ!


12時からの1時間はみっちりトレーニングをこなす時間だ。その後は『たけのこ日和』でいちごジャムとレモン果汁入りヨーグルトを食べてからじっくり勉強。魔剣はせっせと俺の体を修復。それからトレーニングを1時間で、15時からはちょっと多めのおやつだ。


お楽しみの今日のおやつは、鮭とチーズの混ぜごはん、クロダイのムニエル、ブロッコリーとゆで卵のサラダ、それから野菜たっぷりコンソメスープである。


これまた効きそうなメニューのような気がするね。おやつを食べ終わったら2回目の昼寝だ。休む時はしっかり休み、16時からトレーニング。『たけのこ日和』でハムエッグを食べてから勉強、またトレーニング。それぞれ1時間ずつ。


そして、19時からは夕食だ。もちろん、夕食はユリーシャと一緒に『ラナンエルシェル』で食べることになる。


注目の今日の夕ご飯は、スズキときのこの炊き込みご飯、鶏むね肉とブロッコリーのチーズ蒸し、ほうれん草とスズキのサラダ、それから野菜たっぷりチキンスープである。


同じようなメニューなのに、『たけのこ日和』と『ラナンエルシェル』では料理の見た目が全然違う。あっちは大衆食堂でこちらは高級レストランだからな…違って当たり前なのだが。


ちなみにこの筋トレメニューは俺だけで、ユリーシャとカレンはいつものおまかせコース料理を食べている。だからといって、羨ましいとはちっとも思わない。むしろずっと筋トレメニューでもいいぞ。


食事が終わると、ユリーシャが今日の出来事を楽しそうに話し始めた。今日は大学で講義をしていたらしい。いつもの魔法談義が始まるのかと思いきやそうではなく、教え子の1人である女の子から教えてもらったお店のPMDが可愛いかっただの、あのお店のパフェが美味しかっただの…どうでもいい話ばかりだ。


でも、そういう話にホッとしてしまう。相槌を打ち、気になったことは聞き…和やかな時間が過ぎていった。とは言え、メリハリはつけないといけない。20時からは再びトレーニングだ。


この時間は今までの筋トレではなく、剣術のトレーニングをする。構え方、斬り方、突き方…基本的な剣の扱い方と連続した攻撃の組み合わせを身に付けていく。もちろん、パーフェクトスキルリプレイは必須だ。


そして、このトレーニングは魔剣を抜いて行う。そうしなければ、いつまでたっても魔剣に馴れることができないからな。抜いただけなのに…そこに斬るべき敵などいないのに、俺の心拍数が上がっていく。


当たり前だ。これは言わば真剣だ。見たことはあるが、実際に触ったことなんてない。そんなものを握って、いつもと同じ平常心を保っていられる訳がない。


慣れる…か。これは時間がかかりそうだ。地道にやっていくしかないだろう。


一方で、実際に魔剣を使ってみて分かったこともある。それはその重さだ。本物の真剣がどれくらいの重さなのかは分からないが、かつて俺が振り回していたバットと比べるとかなり軽い。魔剣の材質は不明だが、その軽さは疲労の軽減に繋がるはずだ。


1時間みっちりとトレーニングを積むと、ぐったり疲れてしまう。この疲労感は筋トレ後のものとは別種のものだ。これはおそらく緊張感からくる疲労だろう。すぐにすぐ、何とかできるものではないはずだ。


21時からは整理運動を兼ねたストレッチ。待っていたのかどうかは分からないが、いつもユリーシャがやってきて手伝ってくれる。ありがたいことです。その後は入浴して、グダグダとした自由時間を満喫し、23時前には就寝だ。


トレーニングと勉強に明け暮れる1週間を過ごすと、今の自分の立ち位置とでもいうべきものが見えてくる。


体の柔軟性に関してはイマイチだ。筋トレは魔剣のおかげもあって効果を実感できている。そして、一般教養に関してはかなり身に付いているはずだ。もちろん、魔剣のおかげである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ