王の選定
前回のヒロインなのにボス倒してないマリコさん
盗賊団を壊滅させる。ガチ百合が従者になる。
「「「かんぱーい!」」」
アンネさんが従者になり、大人達はお酒で乾杯、宴会は更に盛り上がる。
「なーマリコ! なんか面白い異世界の遊びやろうぜ!」
「異世界?」
「アンネさん! 一応、異世界人なのは秘密でお願いしますよ! パーティーゲームは幾つかありますけど……うーん」
「そういえばメリッサは一緒にキノ城下行ってなかったな。悪い、悪い」
メリッサさんがポカーンってなってるけど、まぁ平気かな。
パーティーゲームといったら定番の王様ゲームかなー。でもこれ百合のアンネさんが危険なんだよ。特別ルールつければ大丈夫かな?
「では全員強制参加! 王様ゲームをやります!」
カノンちゃんにお箸を出してもらって、文字を書いてもらう。
皆にお箸を見せながら、ゲームの説明をする。
「王様ゲームとは、このお箸を引いて、王様になった人が番号を指定して、命令をするゲームです」
私がそう言うとメル姉さんが言う。
「ウンバボ族は何者にも屈しない。例え王だとしてもな、気に入らないなら拳で語り合うまでだ」
「いやいや! そこはゲームなんで従ってくださいね!?」
「ッフ、冗談だ。ゲームなんだろ」
冗談分かりにくいよ! マジかと思った!
私が焦っていると、今度はボニーさんが言う。
「王の命令は絶対……。身命を賭して従わなければならないのね」
「ボニーさん! それは重たすぎです! それに命がけの命令はダメです!」
「冗談ですわ」
「もう! 冗談分かりにくいですよ! えーっと、王様になった人も無理な要求はせず、節度ある命令をお願いします。例えば、ほっぺにキスはオーケーでも口にキスはアウト的な感じで」
私がそう言うと、歓喜するガチ百合のアンネさん。
「おおおおぉ! このゲーム、私が合法的にマリコといちゃいちゃできるのか!?」
「いや、だからダメって言ってるでしょうが! 今回は、こういう悪ノリする人が居るので、特別ルールで王妃をプラスします」
「王妃さまー? どんなのー?」
「王妃は革命を起せます。例えば王様が「一番にグーパンチ」とか非道な命令した時に、王妃が「革命!」って言えば、王様が一番にグーパンチされます。これによって王様の無茶な要求を抑止します」
補足の説明を軽くして、さっそく第一回戦を始める。
「「「王様、だーれだ!」」」
一回戦は「っあ、私、王様なの」っとメリッサさんが王様。
王妃はボニーさん。昔、女王候補だったのを思い出したのか「では王よ、配下の者にご命令を」っとノリノリで王妃を演じ始めた。
皆の視線が集まる中、メリッサさんが一回戦の命令をする。
「丁度よかったわー。新しく作った試験薬、誰かに試して欲しかったの」
「一回戦から人体実験!?」
っちょ! 得体の知れないものを試すとか、ハードル高いよ! 王妃様止めてー。
「ご英断ですわ王、錬金術の発展のために犠牲は不可欠。心を鬼にして贄となる者をお選びください」
王妃ノリノリで王を支持してるぅ! 私の番号は三番。どうか当たりませんように……。
私が祈りを捧げていると、王が無慈悲な命令を告げる。
「では、三番にこの拷問薬を試してもらうの」
「っちょ!! 私、三番だよ! 拷問薬!? 名前からしてアウトだよ!」
「お黙り! 下郎! 王、その試験薬はどの様な効能があるのですか?」
「全身が痒くなるの、試験用なので効能は直に収まるはずなの」
「うっわー、地味に嫌な薬ですね……。分かりました、やりましょう」
命令拒否で、場をしらけさせるのは忍びない。ここは我慢しよう。
私が覚悟を決めると、メリッサさんがカノンちゃんに、縄を出してもらって言う。
「もしかしたら、全身を掻き毟りたい衝動に駆られるかもしれませんの。念のため手足を縛りますね」
「っえぇ!? こわ!」
私は、跪いた状態で手足を拘束され、冷酷な王が、粉を私に嗅がせる。
効果は直にきた! 頭! 頭が痒いぃ!
「ひー! かゆかゆ! これ本当にかゆいって!」
私のリアクション芸に皆が爆笑する。異世界人、サディスチックや!
次第に全身に痒みが行き渡る。乙女的に言えない部分も痒くなる。全身から汗が溢れる。
私は、内股をモジモジしながら、王に懇願する。
「っご、ご慈悲を……。解毒薬を……」
「ごめんなさい。解毒薬まだ作ってないの」
横にパタリと倒れる。地獄の苦しみ。まさに拷問薬……。
その数十秒後に効果がきれた。
私は「ハア……ハア」っと息を切らしながら言う。次は私のターンだ!
「じゃぁ……。二回戦いきましょうか」
「王の選定ですわ!」
ボニーさんがノリノリで割り箸を回収して、二回戦を開始。
「「「王様、だーれだ!」」」
二回戦は王がカタリナちゃんで、王妃がまたボニーさん。
「さぁ王よ! そのご威光で配下の者にご命令を!」
「マリコさんにたまにやられてる、デコピンがしたいです」
「おぉ、配下に暴力を奮うとは、何という圧制者! しかし時には粛清も必要。何奴に裁きを与えましょう!?」
おぉ、なんか普通の王様ゲームっぽいのきた。ボニーさんは、王妃役が気に入ってるみたい。楽しんでるなー。
「では二番を処刑します!」
「処刑!? っていうか二番ってまた私!?」
「やった! 二番マリコさんなんですね。日ごろのお返し、させて頂きます。まーデコピンですから痛みは一瞬ですよ」
カタリナちゃん、デコピンのこと、根に持ってたのか。まぁデコピンならいっか。
私は目を閉じてデコピンに備え、カタリナちゃんが、力を込めてデコピンする。
「制裁!! っい、痛! マリコさん頭硬い!」
「っいっつぅ」
デコピンを食らったけど、思いのほか痛くなかった。むしろ、カタリナちゃんが痛がってる。チートの恩恵がこんなところで。 さて次だ! 次こそは私が。
「「「王様、だーれだ!」」」
三回戦は王がアンネさん、王妃が私。
「よし! マリコ! おっぱい揉ませろ!」
「いやいや、王妃は指定できません、っていうか番号で指定してください」
アンネさんが「王妃なんだろー。妻なんだからいいじゃんか」っと文句いいつつも王命を言う。
「命令! 二番が王様におっぱいを揉まれる」
「あらあら、王様は好色でいらっしゃる」
番号が違ったらしいボニーさんが、ノリノリでこ芝居してるけど、ガチ百合さんにおっぱい揉ませるのはアウトだ!
「革命ー!」
「えぇーマリコ! いいじゃーん」
「二番の人、アンネさんのおっぱい揉んじゃってください!」
「二番わたしだよー。んじゃさっそくやるねー」
カノンちゃんが、アンネさんの後ろに立って言う。
「これって、どれくらいやればいいのー?」
「カノンさん、以前差し上げた、お試しの砂時計はまだ持ってるの?」
メリッサさんがそう言うと、カノンちゃんが小さい砂時計を出す。
砂時計をセットして、アンネさんの胸をモミモミする。
「ふむふむ、初めて自分の意外のおっぱい触ったけど、中々いい感触だねー」
「っく、っん、っん」
時折ピクピク動くアンネさんを、カノンちゃんは肩を叩くように、リズミカルにもみもみする。砂時計はあと半分。
「もみもみもみ」
「っん! っくぅ。んぁ!」
完全にアウトです。悦に入ってるよアンネさん……。
砂時計の砂が完全に落ちる。アンネさんも崩れ落ちる。顔がエロイことになってる。
「革命されても、自分が得する命令を出すとは……。アンネさん、恐ろしい」
「なるほど、革命されても自らが得する命令をだせばいいのね」
ボニーさんが箸を回収しながら、ゲームを考察する。手強そうだ。
四回戦、掛け声を掛けて箸を引く。
王がボニーさん。私が王妃。よし、とりあえず命令は回避だ。
「早速、王命を告げるわ、一番、全裸になりなさい」
「革命ーーーーー!」
ボニーさん、真顔でとんでもないこと言いおった!! アウトだよ!
皆の前で、服を脱ぎながらボニーさんが言う。
「ふぅ、残念だわ。折角、他の方にも全裸の素晴らしさを布教しようと思ったのに」
布教活動だったのか! 全裸になったら入信したくなるのこの世界!?
そしてボニーさんはすっぽんっぽんに……。でも敬虔な女神教信者、見えてはいけない部分は、さりげない動作で絶対に見せない。プロだ。
全裸が居ても戦いは終わらない。五回戦!
「「「王様、だーれだ!」」」
「キングきたーーー!」
「っあ、王妃だ。マリコ……王妃を無茶苦茶にしてもいいぞ」
五回戦は、私が王様で、王妃がアンネさん。
百合王妃の発言は無視して、さっそく命令を下す。最初にやられた、痒くなる薬のリベンジだ!
「王命! 一番をくすぐりの刑に処す!」
「一番は私だ!」
メル姉さんが一歩前に出て言う。ウンバボ族、拷問とかに強そう。相手に不足なし! 本気でやらせて頂こう。
私の時と同様に手足を縛って、砂時計をセットする。さぁ! 刑の執行だ!
早速、横っ腹を指でぎゅっと押さえつける。
メル姉さんが「フン!」っと笑う。効いていない、だと!?
ならば! 素肌に直だ、シャツをめくる。見事に割れたエイトパックが現れる。
肌に触れるか触れないかの位置で、指をワキワキしてくすぐる。これでどうだ!
「っきゃ、っきゃは! あぁ、あ、はははは、くぅーっ」
なんかキャラ変わった!? どうやら鍛えられた腹筋は、押されたりの打撃には強いけど、脂肪が無い分、表面の感度が高いみたいだ! ここぞとばかりに責めたてる。
「やん! あはぁ! もう許してー」
「ええんか? ええんか? ええのんかー」
ひとしきり責めたら、何時もクールなメル姉さんが、可愛い女の子になってしまった。やり過ぎたかも。
砂時が落ちきって、私の楽しい時間が終了。
拘束を解かれたメル姉さんが、恨めしそうに言う。
「マリコめぇ、覚えてろよぉ。逆襲だ! ウンバボ族の逆襲だ! さぁ! 王を選ぶぞ!」
荒ぶるウンバボ族が箸を回収し、六回戦が始まる。
「よし! 私が王だ! 逆襲だ!!」
お怒りのメル姉さんが、王様になってしまった! 王妃はカノンちゃん。「メル姉の妃ー」っとニコニコしてる。
そして、逆襲の王が叫ぶ!
「私は謝罪を求める! 一番! 土下座しろ! 出来ればマリコ!」
あら、意外と楽そうな命令。残念、私は三番。一番、誰だろう。
一歩前に出て「私、三番だわ」っとボニーさんが、三つ指ついて土下座をする。
「王様、申し訳ありませんでした」
「フン!」
踏ん反りかえるメル姉さんに、全裸の見た目幼女のボニーさんが土下座する。凄い絵面になってる……。ゴクリ。
「なんか凄いことになっちゃいましが、これで命令完了ですね」
「いや! まだだ! 砂時計の砂が落ちるまでだ!」
お怒りの王の命令で、シュールな光景が、もう少し維持されるようです。
ボニーさんって北大陸の偉い人末裔で、その国の女王候補だったはず。メル姉さん、ある意味凄い貴重な体験してる……。後で衛兵に捕縛とかされないよね?
少し心配になってきた、そろそろ終わりにしようかな。
「結構楽しみましたし、そろそろ終わりにしましょうか」
「えー、まだマリコといちゃいちゃしてない!」
「できれば私も王をやってみたいわ」
アンネさん、ボニーさんがブーブー言い、七回戦が始まる。
「やったー、わたしが王さまだー」
「っあ、王妃引きました」
カノンちゃんが王様、カタリナちゃんが王妃。カノンちゃんは読めないなー。変な虫食べろ、とか言いそうで怖いな。
私がそんな事を考えていると、洗い場の方からゴトゴト! っと音が鳴り「かのーん……かのーん」っと声が聞こえる。我が家の謎フィッシュ、ペットのシャルロットが、こちらにペタペタと歩いてくる。
こっちに近づいて来るシャルロットを見て仰天する。
「腕生えてるぅぅぅ!!」
「おー、シャルすごーい! 一人で扉開けれたのー?」
「っちょ! カノンちゃん、普通、扉開けたじゃなくて、腕が生えたことに驚かない!?」
「きっと成長期なんだよー」
「かのーん、っお、お腹へった……」
「ごめーんシャルー。夕飯まだだったねー。今作るよー」
元々、マグロっぽい体に足が付いてて、かなり濃いペットだったのに、腕まで生えて更に濃いペットに……。
カノンちゃんが、シャルのご飯を用意するため、調理場に行こうとすると、ボニーさんが止める。
「王様! 先にご命令を!」
「うぅーん、よろしい! そろそろ夜も遅くなってきたし、三番は家に帰れー」
「っちょ! カノンちゃん、一人だけ帰れは可愛そうだよ! 普通なら王様ゲームを終了しますだよ!」
「マリコちゃんの意見を採用! 王さまゲームこれにて、しゅーりょー」
カノンちゃんはそう言って、シャルロットの生えたての手を繋いで、調理場に消えて行った。
王様ゲームが終了し、全裸とガチ百合ががっかりしている。まぁ仕方ない。
私達の宴会は、ワーキャー言いながら、結局深夜まで続いた。
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