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っちょ!これ! 私の想像してた異世界転生と違います!  作者: 神籠神社
私、スーパーなマリコになりました。
20/46

決戦と勝鬨

前回の戦場デビューしたマリコちゃん

ジョーがやられる。ウンバボ族が無双する。ジョーが復帰する。魔物の増援がくる。

 魔物の大群と思われる土煙がまた見えてくる。

 昼食を取る私を見た一部冒険者がカノンちゃんに「オレにもくれー」っとお願いする。カノンちゃんは、後方に下がり物資を皆に渡す。

 メリッサさんも物資を受け取ると戦い続けているゴスロリの子に魔石と一緒に渡していた。

 ゴスロリの子が手に持つと光を放ち魔石が普通の石になった。

 おそらくアレで魔力が回復するっぽい。


 私とカタリナちゃんも食べ終えて直に元の配置に戻り戦闘態勢を取る。

 敵の増援が迫ってくる。魔物は複数種類で数なんて判らない。

 百二十センチくらいの小さい人型の体に狼顔をしたヤツが手に弓を持っている。飛び道具は厄介だ。

 他にも腰みの履いたゴブリンや大きな棍棒をもつ二メートル半くらいの肉の塊っぽい不細工のもいる。オークとかいうのだと思う。


 会戦と同時に左の部隊から大きな炎の竜巻が起こり左側に群がろうとしていた魔物を焼き払う。

 ゴスロリの子の赤色と緑色の二体の人形がちっちゃい手をかざしている。

 広範囲の殲滅魔法だ。最初からやってよ……っと思ったがなんか凄い険しい顔してるのでなんか色々理由があるのだろう。


 中央は相変わらずボルボンボさんが一騎当千で無双する。私とカタリナちゃんも取りこぼしを倒す。

 余裕がある時はちょくちょく隣の部隊の支援もする。数は少ないが一番安定してる気がする。


 右部の隊は、ジョーさん達トカゲ族が奮戦してる。

 いつのまにか20人くらいのトカゲ族がいる。この町にこんなにトカゲ族が居たことにビックリする。

 首狩りさんは魔物の首を狩りまくり、眼帯のベリンダさんも馬上から槍で突き刺しモンスを倒していた。こちらの攻勢は変わらなそうだ。


 二時間程経ち魔物が減ってくる。こちらの被害は重軽傷が十数名だった。矢による軽症者が多いようで回復しては戦線に戻っていく。

 私もこれなら勝てるとなーっと考えてたら周囲に異変が起きた。

 突然見方の足元からボコボコっと土が盛り上がり中から巨大なミミズが出てくる。体長は土に入っている部分もあるので分からないが15メートル以上は有りそうだ。

 胴回りの直径も2メートルほどの太さがあり、口にはギザギザの歯が見える。


「ジョーがやられたぞー!」


 振り向くとまたジョーさんが咥えられ持ち上げられていた。

 次の瞬間には、首狩りさんが巨大ミミズに駆け上り上まで来ると二本のナイフで切りつける。

 しかし両断は、できないらしく突き刺した一本のナイフに掴まり暴れる巨大ミミズに何度も突き刺すと巨大ミミズがジョーさんを放す。

 10メートルくらいの高さからジョーさんが叩きつけられる。

 ぐったりとしたジョーさんを仲間のトカゲが運んで行く。

 勢いの無くなった巨大ミミズに首狩りさんが足を一杯に広げ跨るように挟み二本のナイフで滅多刺しにする。

 巨大ミミズが崩れ落ち左の部隊から歓声が響き渡たった。


 私の後ろも土が盛り上がり巨大ミミズが出る所だった。私とカタリナちゃんで出待ちする。

 出てきた瞬間に私の木刀とカタリナちゃんの銀剣がボコボコのグッサグサにする。巨大ミミズが頭の部分しかまだ土から出ていなかったが倒せた。

 メル姉さんが「マリコー!」っと叫び親指を立てサムズアップする。

 額の汗を手で拭う私、いい仕事した。


 右の部隊も巨大ミミズを受付のお姉さんが相手し鎖で絡めていた。

 受付のお姉さんは、巨大ミミズに体を引きずられていたが根っこの部分をマスターが大斧で木こりスイングして両断する。

 同時に巨大ミミズがもう一匹出るがゴスロリの子の黄色の人形が手をかざすと土が槍状に変形して串刺しにした。

 赤い人形が炎を出し巨大な火柱になったミミズが倒れる。


***


 危なげな場面もありながらも夕方になる。

 敵の数は減るが戦闘はまだ収束しない。皆の疲労も限界に近い。

 その時突然、赤い夕焼けの空に黒いヒビのような亀裂が中に現れる。

 ヒビが避け闇の中から巨大な手が現れ黒いヒビをこじ開けそこからゆっくりと出てくる。

 カノンちゃんが叫ぶ!


「マリコちゃん! 黒いよ!」

「見れば分かるよ!!」


 言いたいことはなんとなく分かる。これボスだ!!

 ダンジョンのボスは、黒い。10階層みたいに意外に手強い可能性が高い。

 二十メートル近い大きさの黒い巨人。目だけが赤い光を宿し黒いオーラみたいなのが全身を包んでいる。

 私が敵を考察しているとメル姉さんが悔しそうに言った。


「くっ! ガッツがたりない!」


 どこのサッカーゲームだよ! っと思ったがメル姉さんの顔色を見てそれどころじゃないことに気づく。

 メル姉さんは、バットを杖にして膝を付く。体から出ていたキラキラしたのも消えていた。


「兄さん一旦下がってくれ! 限界だ!」

「カノンちゃん! 魔石持ってきて!」

「くっ! こんな大事な時に……。すまんガッツは魔力とは別物だ。魔石では回復できない」


 ガッツは魔力とは違う謎パワーらしい。

 戦い始めてからもう長い時間経ってるし相当消耗していたのだろう。メル姉さんが悔しそうな表情を浮かべる。

 ボス以外の魔物もまだ依然として冒険者に襲い掛かっている。

 皆も疲労が限界で不味い状況だ。ここ数日一日中ダンジョンにこもってた私でさえも疲れてるし。

 ボルボンボさんがこちらに駆け寄りメル姉さんを労いながらベリンダさんを呼ぶ。


「ベリンダ!! そろそろ限界だ! 一旦町の中まで下がって大勢を立て直せ! あのデカブツなら中央通りにしか入れん! 追い詰めて叩けば勝機はある! ここは俺が一人で時間を稼ぐ!」

「いくらウンバボ族と言えどもあの大軍は押さえられる訳が無いだろう! 死ぬぞ! 私は領主の娘だ! 領民を見捨てて逃げるなど恥だ!」

「俺は戦士だ! 民ではない!」

「兄さんが残るなら私も残ろう……まだ私は暴れてないしな」


 カノンちゃんが何も言わず涙を流している……。これはウンバボ族がダメだよね。自分勝手に残って死ぬ宣言。

 いくら大切なものを守る覚悟があるからってそれはダメだよ。

 もし作戦が成功してもそこにこの二人が居なかったら喜べないし残された私達はどうするのさ。

 ここは私が覚悟を決める時だ!


「私がアレなんとかします!!」

「マリコ! お前になんとかできる相手じゃないぞ! お前は下がれ!」

「私スーパーなマリコなんで大丈夫です。 カノンちゃん! キノコ一杯だして!」


 カノンちゃんが泣きながら笑顔で籠一杯のキノコを私に差し出し私は貪る。

 この笑顔を守るためなら私はいくらでも戦える。

 ひとつ食べると疲労が消える……ふたつ食べると体が大きくなってくる。バットは、衣服に含まれないのか大きくならないか……。

 籠のキノコを一気に食べると更に大きくなる。冒険者の皆がどよめく、でも私は食べるのをやめない。


「カノンちゃんおかわり」


 まだあの黒いヤツに大きさで負けている。大きくなった私がしゃがみカノンちゃんの前に手を差し出すと更にキノコを乗っけてくれる。

 私はこれも一口で食べた。更に大きくなりボスと同等の大きさになる。

 二十メートル級マリコだ!! 私は気合を入れて叫ぶ!


「私の名は摩利子! 武神摩利支天様からお名前を拝領せし巫女! 魔の者を打ち祓わん者!」


 私は、魔物の群れを踏み潰すように走しり数の多い所を狙ってサッカーボールを蹴るようにして蹴散らす。

 私が走り回る音に驚いたのか巨大ミミズが地面から飛び出る!


「私の方がデカイぞこのやろー!」


 右手で巨大ミミズ捕まえ引っ張り上げる。途中で切れる。キモ!!

 私は、巨大ミミズを地面に叩きつけるように投げ捨てる。何匹か魔物が潰れる。

 黒い巨人がこちらに歩み寄ってくる。


「殺ろうっていうなら殺ってやろうじゃないですか!」


 私はダッシュしてドロップキックを食らわせる!

 黒い巨人が倒れる。私もバランスを崩しお尻から地面に落ちる。

 そして、私と黒い巨人が同時に立ち上がり殴り合いになる。

 何発かいいのを黒い巨人に入れたところでカウンターで顔面に一撃もらった。鼻血が出る。

 乙女の顔になんってことを! 私の怒りが燃え上がる。

 さっきは、ウンバボ族のいいガッツを見せてもらったんだ! 今度は、私のガッツを見せてやる!


「幻の右!」


 ワンツーパンチをお見舞いする。某チャンピオンの必殺技! 威力は抜群だ! 黒い巨人が倒れる。でもまだ終わらない!

 私は、巨人に跨りマウントポジションをとり「右! 左! 右! 左!」っと声を出しながら拳を叩きつける。抵抗しているのか巨人が手足をバタバタさせる。

 殴り続けていると次第に巨人が無力化していく。私は大きく腕を振り上げ渾身の力で振り降ろす!


「これとどめだだ! マーリーコー……パーンチ!!!」


 必殺技を言おうと思ったが技の名前が思い浮かばなかった! 必死な時にとっさに思いつくか! チクショー!

 そして、魔物はもう動かない……私の勝ちだ!!


 私は、鼻血を手で拭き取りまわりを見ると頭に角の生えた紫色の人間っぽいヤツがポカーンっと立っているのに気がついた。コイツ黒幕だろ……。

 手を伸ばしそいつを掴む。私の顔の前までそいつを近づけて言った。


「たーべーちゃーうーぞー」


 口を大きく開けたらそいつが泡を吹いて漏らしてしまう。汚い!!

 私は、そいつを地面に叩きつけるように捨てる! 気絶したのか死んだのか分からないけどグッタリしていた。

 後ろを振り向くと魔物の大群が散っていく様子が伺えた。多分黒幕(仮)が操っていたのだろう。

 汚いけど黒幕(仮)を摘まんで皆の所に戻ることにする。カノンちゃんにお願いしないと毒キノコで小さくなれないし。


 ジャンプしながら手を振るカノンちゃんに出迎えられ皆と合流すると。歓声が響き渡り、各々が勝ち鬨を上げる。


「マリコちゃーん!! ありがとー!」


 カノンちゃんの声が聞こえる。これだけでも頑張ったかいがあったというものだ。他にも冒険者達の感謝の声が聞こえてくる。


「よくやったなでかいのー! 命拾いしたぜー!」

「いい戦いっぷりだったぞー」

「今日は酒奢ってやるぜー」

「ナイスパンチラだったぞ!」

「下着は白に限るぜ!」

「「「パンッチラッ! パンッチラッ! パンッチラッ! 白パンッ!」」」


 んな! そうだよ……私、お買い物途中だったからお洒落着……スカート膝よりチョイ短いし普通の戦闘時でもパンチラしてたのかも……。

 大きくなったってことは下から見放題……。パンモロじゃないか……。

 しかも、パンチラコールされるし。これ新人冒険者いじめですか?


「お前の二つ名考えたぞー!。戦場に咲く白いパンチラ!」

「いいなそれ! 白いパンチラのマリコだな!」

「「「パンッチラッ! パンッチラッ! パンッ――!?」」」


 変な二つ名をつけようとしたヤツの真横に拳をッドーンっと打ち付ける。


「おい……今パンチラって言ったヤツ前に出ろ……潰してやる」


 パンチラコールが静まると今度はベテラン陣が話掛けてくる。

 でかいままなので正座しながらみんなと話をする。小石が地味に痛いでも腰をまげて話し続けるのは腰が痛い。

 私は、黒幕(仮)を渡す。


「コイツが黒幕だったみたです……」

「マリコデカイな……」

「マリコさん大きいですね」

「マリコ……いったい……しかし、デカイな……」

「マリコお前キノコ食うとデカくなるのか?」

「乙女にデカイデカイ言うなー!! これだからデカくなりたくなかったんだよ!」


 黒幕(仮)の存在より私が大きい方がやっぱ話題の中心ですよねー。旨く話し逸らせるかと思ったんだけど……。

 この調子じゃきっと明日の朝には、町中の噂になってるんだろうなぁ。


 マリコは、キノコでデカくなる! って。


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