第7話 妖怪トウマワリと赤ちゃんになった柿五郎くん(4)
赤ちゃんになってしまった柿五郎は、自分の体が小さくなっていることにびっくりしています。それだけでなく、いつもつけている腹掛けも小さい体に対応するように小さいものになっています。
「ぐふふふふ! どうだ、赤ちゃんになった気分は」
「うううっ、うええええええ~んっ! うえええええ~んっ!」
トウマワリは、自らの手で赤ちゃんにした柿五郎を両手で強く握りつぶそうとしています。あまりの痛さに柿五郎は叫びたいところですが、赤ちゃんで言葉をうまく言うことができません。
そのため、柿五郎はトウマワリの目の前で大声で泣き叫んでいます。泣き叫ぶことで、柿五郎がトウマワリによる握りつぶし攻撃でガマンできないほどの苦痛を訴えようとしています。
しかし、トウマワリにとっては柿五郎をこの場で始末することを目的としているため、当然ながら柿五郎の訴えに耳を傾けることはありません。
「わしはなあ、おめえが泣き叫びながら死んでいくのが楽しみなのさ。たとえそれが子供であろうと赤ちゃんであろうとな、ぐふふふふ!」
「うええええええ~んっ! うええええええ~んっ!」
柿五郎は、トウマワリによって強く握りつぶされることへの抵抗を試みようと、思い切り大声で泣き続けています。そして、トウマワリの顔に自分の足をバタバタさせながら蹴りを命中させていきます。
「いてっ、いてててっ! 赤ちゃんにしたはずなのに、よくもわしの顔に思い切り蹴りやがって!」
「キャッキャ、キャッキャ!」
トウマワリは、赤ちゃんになった柿五郎に思い切り蹴られたことに怒り心頭です。一方、柿五郎は怒りに満ちたトウマワリの顔を見ながら笑っています。
しかし、それもつかの間のことです。柿五郎は、苦しそうな表情を見せながら再び泣き出しました。
「うえええええ~んっ! うえええええええ~んっ! ちっこ! ちっこ! ちっこ!」
「わっ、わっ、わわっ! わしの顔を何回も蹴りやがって……」
柿五郎は、おしっこのガマンがついにできなくなったので、激しく泣き続けました。そして、トウマワリの顔に柿五郎が両足で交互に強く蹴り上げたそのときのことです。
「ジョパジョパジョジョジョ~ッ、ジョパジョパジョジョジョ~ッ!」
「うわああっ! おめえ、わしの顔におしっこをぶっかけやがって! やめろ! やめろ!」
柿五郎は、今までガマンしていたおしっこを思い切りトウマワリの顔面に命中させ始めました。トウマワリは、柿五郎から大量のおしっこをいきなり命中されたことにいらだちを隠せません。




