第6話 大きな池から現れた恐怖の大グモ(3)
「ガマンできなくて大失敗したのか。こりゃあ大笑いだぜ、ぐふふふふ!」
「本当に、本当にうんちがガマンできなかったもん……」
大グモは、8本足を含めると柿五郎の身長よりも大きい巨大なクモです。柿五郎の言い訳を聞いた大グモは、うんちがガマンできずにトウセン坊の顔面に大失敗したことに不気味な笑い声を森の中に響かせました。
「お前は妖怪が恐くて便所でおしっこやうんちができずに大失敗することは聞いていたが、妖怪にとどめを刺すときにもうんちの大失敗をするとは……」
大グモは自分を支えるためにお尻から糸を出すと、池の手前にある木に糸を巻きつけました。そして、逆さ吊りのままになっている柿五郎を捕まえながら、糸を伝って歩くように連れて行きました。
「これからどうするつもりなんだ?」
「おれさまがこの木にクモの巣を作るために網を葉って行くのさ。網を張り終えてクモの巣ができたら、お前をたっぷりとお仕置きをすることになるなあ、ぐふふふふ!」
大グモは、早速クモの巣を作るために巨大な円網を作り始めました。巨大な円網を作ることで、背丈が大きい柿五郎を円網の中にそのまま捕らえることができます。柿五郎は何とかして抵抗を試みようとしますが、逆さ吊りで両手両足に強力な糸で巻きつけられていることもあり、ここから抜け出すことができません。
「よ~し、これで巨大なクモの巣が完成したぞ。さてと、いよいよおれさまがこの手でお前をお仕置きするときがやってきたなあ、ぐふふふふ!」
「うわっ、いきなり何をするんだ! いてててっ、いててててっ!」
「お前がおねしょやおもらしの大失敗をするところを、おれさまがこの歯で嚙みつくのさ。まずはお尻から噛みつくとするかな」
大グモはクモの巣を完成すると、柿五郎に対するお仕置きの一環としてお尻にいきなり噛みつきました。お尻を噛みつかれた柿五郎は、あまりの痛さにガマンできずに叫んでいます。しかし、大グモが柿五郎に対して行うお仕置きは、まだ序の口に過ぎません。




