第5話 トウセン坊の挟み撃ち(5)
「どうだ、トウセン坊! ぼくのおならはこんなにすごいぞ!」
柿五郎はでっかいおならをトウセン坊に命中させると、そのままトウセン坊の頭上を飛び越えて着地しました。しかし、トウセン坊は柿五郎が後ろ向きになって隙を見せている今が反撃のチャンスと目論んでいます。
「もう許さんぞ! よくも、よくもくさいおならをわしらの前でしやがって……」
トウセン坊は、自分たちに屈辱を味わせた柿五郎への怒りが頂点に達すると、2人がかりで柿五郎を無理やり捕まえました。一方は右手で、もう一方は左手で柿五郎の胴体を強引に引っ張りながら真上へ上げました。
「何をするんだ! 放して! 放して!」
「お前がどう言おうと、絶対に放さないぜ! ぐふふふふ!」
柿五郎は泣きながら叫んでも、トウセン坊たちはそれに耳を傾けずに一切無視しています。そして、トウセン坊は柿五郎にさらに追い打ちをかける内容を言い出しました。
「そういえば、うんちのほうは大丈夫なのかな。ぐふふふふ!」
「う、うんち……。ギュルルル、ギュルルルルル、ギュルゴロゴロゴロッ……」
トウセン坊からの言葉を聞いた瞬間、柿五郎のお尻からうんちが出てもおかしくない状況になってきました。柿五郎はうんちが出ないようにガマンをすればするほど、思わずあの音が出てしまいます。
「プウッ! プウウッ! プウッ! ププウッ!」
「もうガマンができないよ! できないよ!」
「わわわっ、わわわっ! ここで暴れるな!」「うわっ、いてててっ! 顔を何回も蹴りやがって……」
柿五郎は、トウセン坊の目の前でおならをしながら、うんちのガマンでできないと赤ちゃんのように足をバタバタさせながら暴れ出しました。
柿五郎は、トウセン坊に訴えかけるように大声で叫びながら、次々とトウセン坊の顔面に強い蹴りが命中しました。あれだけ妖怪を恐がっている柿五郎からの強烈な蹴りの前では、トウセン坊たちも反撃のしようがありません。
トウセン坊は足がよろけると、そのまま頭から坂道の上に倒れてしまいました。そのはずみでトウセン坊が手を放すと、柿五郎は空中に投げ出されました。
「わわわっ! 落ちる! 落ちる! ギュルゴロゴロゴロゴロゴロッ……」
空中に浮いている柿五郎は、そのままトウセン坊2人が倒れているところへ落下していきました。そして、柿五郎がトウセン坊たちの顔面の上に尻餅をつくように着地したそのときです。
「あっ、なんだかお腹とお尻がすっきりしたような……」
柿五郎は尻餅をついて着地すると、急にすっきりした気持ちになりました。すると、柿五郎が下のほうを見るとその理由がよく分かりました。
「えへへ、でっかくて元気なうんちをもらしてしまった」
柿五郎が立ち上がると、トウセン坊の顔面にでっかくて元気な黄色いうんちがありました。どうやら、柿五郎は尻餅をついたときにガマンしていたうんちをもらしてしまったようです。
「柿五郎くん、うんちをもらしてしまったの?」
「おイモを朝ご飯のときにたくさん食べちゃったから、こんなにうんちがいっぱい出ちゃったよ」




