疑問:もしかして、何かが違う?
大まかに進めながら細かいことで追加していったりと
後からあれもこれもとなる事もありそうで
実際そんな事もないかもしれない。
そんな感じでただただ妄想・空想を書いてみてますので
あ。これ無理だわと思った場合には無理せず止めておきましょう。
体にあった小説をお選び下さい。
森の中を探索する。
今日は昨日行った方向とは逆方向に、日向達と歩いていく。
同じ森のはずなのに、昨日まで見えなかったものが、少しだけ目に引っかかるようになってきた気がする。
この森は、思っていたより広い。
森からは極力出ない方が良いと、和さんに言われているので注意しているけど、一日中走っても抜けられるか分からないほど、先が見えない。
木はどれも大きいけれど、フィフさんの家のように扉のある木はまだ見かけない。
生き物は、たまに鳥が飛んでいたり、鹿を見かけたりしたけど、熊のような大きい生き物はいなさそう。
歩き回ってると方向が分からなくなりそうだけど、魔法使いが通った後には、魔力の残滓が少しの間残るから、それで来た方向が分かるという。
まだ私は意識して集中しないと、なかなか見えないけど、そういう痕も残るんだ。
–そろそろ時間も経つし戻ろうか?
–そうだね!でもすっごく大きな森だね。右と左に行ったから、明日は正面!
–洞窟とかないかなぁー?
–キュウ?
二日間歩いてみても、大きな発見はなかった。
でも、キノコが生えていたり、泉を見つけたり、小さな発見はいくつもあった。
日向と秀人の後ろからついて、来た道を戻っていく。
–動物はいるけど、精霊はいないのかなぁ?
–そういえば、全くそういう姿は見かけないわね。
日向と秀人の言う通り、動物や植物はそれなりに見かけるけど、精霊の世界というのに精霊っぽい姿は全く見てない。
–森の中にはいないのかな?
–フィフさんに聞いてみようかー
日向と秀人は、ノリのいいフィフさんと結構仲良くなっている気がする。
逆に和さんとイザベルは少し距離がある感じもするけど・・・
数日前に話した時のフィフさんは、どこかスズに似ているのに、同じではない不思議な距離感があった。
言ってることに、凄くしっくりする部分があって・・・
私の中ではちょっと不思議な人。
家に帰ると、和さんが左奥のソファで何か考え込むように固まっていた。
「和ー?」
「かーずー?」
「ドウシタ?」
「キュウ?」
「・・・は!…お、おかえり。早かったな。」
「んー面白そうなのが、中々見つからないー。」
「キノコ採ってきた!食べれるかなー?」
日向と秀人がとってきたキノコを取り出す。
「…ん?だいぶ種類がありそうだな。一つ一つ確認してみようか。」
「キーキ!」
外からの日差しは、だんだん赤色を含んできているように見える。
「キュウ?」
「!」
和さんが、不思議そうな顔で近づいてきたセイを、急に持ち上げて部屋の隅に行く。
「・・・・・・は、・・・・・。・・・む・・」
「キ・・・?・・ウ」
め、珍しい。
和さんとセイの内緒話。
「何々!?」
「気になる!」
「キーキ?」「キュキュ!」
「待て!もう少し!」
近づいて行こうとする日向と秀人を和さんが止める。
「・・・・。・・・・・か?」
「キュウ!」
どうやら、二人の話は終わったようだ。
「二人だけで何話してたのー?」
「セイ!教えてー」
「キュウキュウ!」
セイが首を振る。
教えてくれないらしい。
「さて、キノコは確認して、明日使おうか。夕飯の下準備はしてるから、風呂でも入っておいで。」
「「えええー!気になるー!」」
「気にするな。」
「むむむ。いつ教えてくれる?」
「ぬぬぬ。あ。・・・でもさ日向。ひとまず日向達は先にお風呂入っておいでよ。ウーノ達は昨日と逆でウーノとトレとクエは僕と一緒に入ろ!」
まさかのここで秀人が和さんのカバーに入った。
「?分かっタ。」
「えええ?何で!?秀人?」
「まぁまぁ。アリス達も疲れてるから。ね?」
「・・・」
和さんの疑っている表情と秀人の笑顔が気になるけど、お風呂入っちゃおうかな・・・?
「むー・・・?」
日向は変わらず気になっているようだけど、渋々と脱衣所の方に入っていく。
「ほらほら、アリスも行っておいでー。」
秀人に押されながら、イザベルと一緒に私達も脱衣所へ入る。
「もー秀人め!何を企んでいるのだ・・・。ねぇセイ。ダメ?」
「キュウ!」
「ダメか・・・ぬぬぬ。」
日向は洋服を脱ぎながら、諦めずセイに質問を投げかける。
「・・・これって、ツッコんでいいのかしら?」
「え?イザベルは何か分かった?」
「・・・・何でもないわ。」
なんだろう?あきれ顔?
何か見逃してる?
和さんは、今日フィフさんの家に行くって言ってたから、午後の遠出にはついてこなかった。
フィフさんと何かあったとか?
だとしたら、予想がつかないなぁ。
「あれ?カルと・・・」
「イェ。」
お風呂場に入ると、狐さんが二人で湯船に浸かってた。
「誰もいないうちにと思ったけど、悪かったわね。」
「いえいえーこれから体洗うから、ゆっくりどーぞー」
お風呂場の湯気の向こうで、カルさんとイェさんの姿が少し揺らいで見えた。
人の姿のはずなのに、肩のあたりに一瞬だけ狐の影みたいなものが重なった気がして、思わず目をこする。
「圭は流石にいないのね。」
「流石にお風呂についてきたら、変態よ。」
「そうそう。」
イザベルの質問で、確かに圭さんはいないみたい。
そりゃそうだよね。
狐の人にお風呂で会うのは初めて。
相談所にいる時は、夜中に入ってたのかな?
さっきの影は、湯気でそう見えただけかもしれない。
でも昨日までみたいな、どこか輪郭が引っかかる感じは薄れている気もした。
「二人は、精霊の世界に来て大丈夫そう?」
「なーんにも変わらないわよ?」
「そうそう。あの吸血鬼はパソコンに向かって、ずっと喋るか寝てるかの繰り返し。」
圭さんがいつも地下でどうしているのか、正直あんまり分かってないけど、どんな感じなんだろう?
「何その体?」
カルさんが私の体を指す。
確かに初めて見ると、関節部分は明らかに繋げてるような縫った傷があるし、肌の色も違うから目立つよね。
「あー・・・・えーっと。」
「色々あるのよ。」
「…ふーん?でもちゃんと繋がってるのね。」
「あ!クワ動かないでー」
「キュキュ」
日向がクワを洗ってる。
私も先にイザベル洗っちゃおう。
「精霊の世界って、私達が入っても大丈夫なのね。」
「どういう意味よ?」
「妖怪は精霊や妖精から好かれてないから、そもそも世界にいれてもらえないって聞いてたわ。」
「そうそう。」
みんなを洗いながら、カルさんとイェさんの話に耳を傾ける。
「未だに精霊の姿を見ないって、そういうことなのかなー?」
「精霊の方が、こっちから隠れてるってこと?」
「私達は来るのが、初めてだから知らないわ。」
「そうそう。」
そっか。
やっぱり会えないのかなぁ?
「でも悪くない場所ね。」
「うんうん。」
「二人は他の友達の狐さんが、もしこの世界にいたら分かるの?」
「んー分からないわ。もう一人は基本世界にいるっぽいけど、あとの二人はどこにいるかもさっぱり。」
「分からないね。」
「そっかー早く会えて、帰れたらいいのにね。」
「そうだけど、協力ができない以上、私達は見てるだけだし、どうしよもないわ。」
「そうそう。」
そっか、協力できないもんね。
「でもここに来て、なんか変な感じはなくなった気がするわ。」
「そういえば?」
そう言われて、さっき見えた輪郭の違和感を思い出す。
「・・・あれ?本当かも・・・モゴモゴしてないかも・・・。何でだろう?もしかして消えた?」
日向が湯船に入りながら、カルさんとイェさんを見る。
「は?え?本当に!?制限消えた?」
「まじ?」
「・・・うーん。私には見えないよー・・・。お風呂あがって、和に見てもらおう。」
「それならかなり助かる!よし!イェ行こ!」
「行こう行こう。」
二人は先に上がっていった。
人間の姿だと、スタイルの良い二人の背中を見送りながら、入れ違いに湯船に入る。
「なんも無さそうだったわね。」
「ねー。大丈夫になってると良いなー。」
「キュウ!」「キュキュ」
みんな温まって、一緒にお風呂を上がった。
リビングから賑やかな声が響く。
これは・・・圭さんもいる気がする。
「へい!congratulation!素晴らしいこの日にふさわしい!おめでとうございます!!あぁ何という事でしょう・・・博士!とうとう私達は・・・私達はやり遂げました!震える肩。握られる手。こんな事が本当にあってもいいのでしょうか?!いいじゃないか。君たち!素直に受け止めたまえ。君たちの苦労を見てきた私が言うのだから!輝かしい努力!苦しい日々を抜け、こうして掴んだresult!これは誰にも否定なんてできない!博士!」
「別に努力はしてないわね。」
「うんうん。」
「まぁとにかく、大丈夫そうだね。」
リビングを出るとやっぱり圭さんが、いつも以上に調子よく、言葉を溢れさせていた。
「本当に大丈夫だったんだ!良かったー!おめでとう!」
「オメデとうー」
「キュウ!」「キュキュ!」
「あ・・ありがとう。」
「ありがとう。」
少し照れてる二人が、可愛い。
「ひとまずスズに一度確認するけど、どうする?二人だけでも、怪異の世界に戻せるように進める?」
「あー・・・その。それなんだけど。」
「このまま仲間を探したい。」
ひとまず人数が多いので、日向達とソファの方へ向かった。
和さんがちょっと悩み込む。
「うーん。俺たちじゃ、他の世界への滞在を許可することはできないよ。」
「いや。できればここで、そのまま探させて貰えないかな?」
「お願いします。」
「おうおう。手錠が外れた解放感。キラーン。それを得たばかりの君たちには少し時間が必要なんじゃないだろうか?ベイビー?くる~り。焦る必要はない。時間はlonglong。チックタク。急がば回ることもchoice。爽やかな風を感じる今の君たちとは、深い暗闇の中で過ごしたアタシなら分かるわよ!えぇ・・・これからだって!ギュ!必要なのはそう!time!不思議の国へ行くわけじゃあないんだぜ~ハニー?」
圭さんは、椅子から立ち上がり踊り出す。
「…まぁ少し考えろって意味だろう。すぐに俺が聞いたのが悪かった。すぐに決めなくてもいいんですよ。」
「・・・いや。元々そう考えてたんだ。」
「そうそう。」
圭さんと和さんが視線を合わせる。
「そうすると、一応は圭の管轄のままで、お願いすることになるけど・・・。」
「それでいい。別にこいつは変人だが、悪いヤツじゃないことは分かってる。」
「オウ!アイムショーックゥゥェ・・・ぐずぐず・・」
「そうそう。変人。でも助かった。」
「悲しみに心が震える。それは古いアルバムを開くような・・・」
「まぁそれは否定できないが、二人がそれで良いなら、その方向でスズにも伝えていいの?」
「ペラペラ・・・古く、茶色い景色がそこに広がる。記憶の中の・・・」
圭さんをスルーすることについては、カルさんとイェさんもかなり慣れてる感じ・・・
悲しそうな圭さんは、再び席に着く。
「あぁ。やっぱり5人全員か、あるいはちゃんと生死だけでも確認してから、世界には帰りたい。」
「私達の世界だと、調べることも探すこともできない・・・」
「…分かった。」
「じゃあ!カルとイェもまだ一緒だー」
「キーキ!」
秀人が、席を立ちこっちに近寄ってくる。
「安心したし!じゃあ!僕たちはお風呂に行くよー。」
「あいあい。いってらっしゃいー。」
「お風呂入ロウ」
「お風呂スキ」
「キーキ」
秀人達が脱衣所に入っていったので、少しいっぱいいっぱいだった部屋の温度が下がる。
「圭たちも、このまま一緒に夕飯にする?」
「忌々しくも神々しい光が落ち着き、そんな幕開けのプロローグに重要な一歩を踏み出す。
ステップステップ。フライフライアウェイ。次章の展開がまるで雨の様に降ってくるそんな今。何かが!そう!まるで電池が切れた!?どこだ?探しに立ち上がる!あそこか!?いや。こっちだ!右へ左へ、跳ねる撥ねる飛びあがる!安心したまえ、雨は土に沈み、次の光を待てばそこは再び元に戻る。」
「…分からん。つまり出掛けるのか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごめん。うん。」
難しい・・・やっぱり解説役のスズが必要そう。
「ちょっと気になる場所があるみたいだから、この吸血鬼とちょっと出掛けてくるよ。」
「朝までには戻る予定。」
「あぁ分かった。じゃあご飯は用意しておくよ。」
「芋!芋があれば!」
「油揚げ・・・」
「分かった分かった。追加しておくよ。三人共気を付けて行っておいで。圭頼むよ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・了。」
「いってきまーす」
「いってきます。」
–ポン。
狐の二人は鳥に変わった。
え?!
狐以外にも、姿を変えられるんだ!?
そして、圭さんも前と同じく翼を出して、三人で窓から飛んで行った。
「・・・おおお。凄いね。」
「そうね。狐は変化が上手いって聞くわね。普通の鳥に見えたわ。」
「凄いね!今度他のも見てみたい!」
「キュウ!」「キュキュ!」
狐の二人とは、あまり話す機会がなかったけど、これをきっかけに話せたらいいなぁ。
もしかしたら、昨日まで見えていなかったものが、少しずつ輪郭を持ちはじめている気がした。
もしもお時間があるようでしたら
一文二文、はたまた評価頂けたら
ちょっと凹んだり、めっちゃ喜んだりします。




