人類って不公平ですね........だそうです
すいません投稿遅れました。
「ふー。」
昨晩寝たテントを倉庫にいれながら、レイナは一息ついた。
ちなみに倉庫のスキルはそれほど珍しくない。
倉庫は大体の人は持っているが、無限倉庫は先天的に持っている人間かトールのような化物ぐらいしか持っていない。
レイナがうーん、と伸びをしてると後ろから
「レイナ、朝食が出来ましたよ。」
とカレンがいつものメイド服のフリルを揺らしながら、やって来た。
レイナはよくこんな森の中でもメイド服なんて着れるわね、と考えーーちなみにレイナの格好はいわゆるゴスロリだった。どっちもどっちだったがレイナはそれに気づかない。しっかりしてるように見えて意外と抜けているのであった。ついでに言うとどちらもトールが一から作っている。ーーカレンの方を振り返り
「ええ、すぐいくわ。やっぱりカレンと合流できて良かったわね。ところで献立はなにかしら?」
「主直伝のホットケーキです。」
「それはたのしみだわ♪」
と楽しくカレンと会話しながら、トールは大丈夫かしら?と一瞬思ったものの、ピンチなるとこなんて想像出来ないわねと思い直し、トール直伝であるカレン特製の朝食に思いを馳せた。
◇一方そのころのトール◇
「よっこいしょっと」
間の抜けたおっさんくさい掛け声をしながら、ログハウスを片手で持ち上げたあと、アイテムボックスに突っ込んだ。
それを勇者と従者はポカーンとした顔をしながら見ていた。
アイテムボックスとは何もなんでも入るという訳ではない。
転生ものの小説である通り基本的に生物は入らない。
それと使用者が持てるものでないと入れられないのだ。
つまり家等の重い物は普通に勇者の腕力をもってしてもギリギリなのだが、目の前にいる先輩は片手でまだまだ余裕が有り余っているといった感じで持ち上げている。
その理不尽さに呆然となっている後輩たちを尻目にトールは
(指一本でバランスゲームでもしたら楽しそうだな)
と後輩たちが聞いたら卒倒しそうなことを考えていた。
トールは一度伸びをしたあと未だに呆然としてる後輩たちの方を向いて
「そういえばこの後二人はどうするんだ?」
今後の方針について尋ねた。
すると、ようやく二人は現実に復帰したようでーーまだ若干、目は虚ろだったがーー
「ああ、それならーー」
「先輩に付いていきます。」
と名案と言わんばかりの顔をして言ってきた。
トールはめんどくさそうだなぁと思いながらも、まだ話したいこともあるしいっかと考え直して
「OK、了解した。唯、道中の雑魚はお前らが露払いしてくれよ。」
というと二人は嬉しそうにお互いの顔をみて笑ったあと
「「はいっ!」」
そろって元気よく返事をしたのだった。
「それにしてもお前ら、よく俺のことを覚えてたな」
俺は出来るだけ木陰を通るようにしながら歩きながらそう後輩たちに言う。
なんだかんだいいながらもう十数年経っているのだ。
小説や漫画なんかでは皆覚えているもんだが、現実で十年ちょっともすれば結構忘れるものだろう。
俺もこいつらにあうまでは大分うろ覚えだったしな。
それともあれだろうか、俺の記憶力が悪いのだろうか?
とネガティブになりかけていると後輩たちは苦笑いを浮かべ
「いやいや、先輩達のキャラが強すぎて忘れられませんでしたよ。」
「そうか?」
「そりゃあそうでしょう、うちの文芸部は変人奇人の集まりでしたからね」
「おいちょっとまて、俺は変人じゃないよな?そうだよな?」
と尊敬すべき先輩をあろうことか変人呼ばわりしてきやがった。
いや確かにうちの部活は一般的な文芸部より人数が多いし、ちょっと変な奴等ばっかりだしそういうやつらを集めたんだけど・・・
するとジークの方はふぅと溜め息をつくとやれやれと言わんばかりに肩をすくめ
「そこでうちの連中は確かにちょっと変な奴等だったけど・・・みたいな顔してる時点で先輩がどれほどの変人かは推して知るべしです。」
「なんで心を読めた!?さてはお前、テレパシー的なチート隠してるだろ!」
「いえ、先輩って取り繕うとき以外はかなり分かりやすいですし」
「えっまじで?」
「まじです。大体うちの部活の面々を思い出してくださいよ」
分かりやすいと言われたことに若干の悲しみを覚えながらも、部活のメンツを思い出す。
根暗、かまってちゃん、コミ障、引きこもり、脳筋、オカマetc....うん総じて常識が欠けた駄目なオタクの集まりだな。
脳筋はオタクか怪しく見えるがあいつは特撮物が大好きなタイプだった
そんなに濃いかなぁ?
すると更にノエルは溜め息をつき、呆れた感じで
「いいですか先輩、おそらく先輩は面々が駄目なオタクの集まりとかそんな結論になったのでしょうが、大企業へのハッキングですらお手のもののプログラマー、そんな大企業のお嬢様、超有名ラノベ作家、どんな種目でも新記録を叩き出す脳筋等々、どう考えてもラノベ書けそうなくらいネタの詰まった面々でしょう?それを先輩ときたら・・・」
ジークもうんうんと頷いている。
ていうか最後だけなんか悪意が込められてるな・・・、いやあのバカの後始末をノエルがよくしていたから恨み辛みがあるのだろう。
いやでもあれだよそんなこと言ったら
「そんなこと言ったら、お前らだってあれだろうがジークはアクション系やカード系のゲームで、ノエルは音ゲーや将棋とかで小さい大会から大きな大会まで、あちこちで優勝してスポンサーもいたくせに。」
そうこいつらめちゃくちゃゲームが上手いのだ。
スポンサーがつくぐらいに
「それでも先輩たちと比べたらどう考えても微妙でしょう?」
「うーん、そういうもんか?」
「そういうもんです。」
でも俺は特に肩書きはないし、あの文芸部を作ったのは俺とバカ二人だが役職は全部奴らに渡したので別に何もない普通の人ーー
「ーーとか思ってませんよね、先輩?」
「違うの?」
ノエルは本日三度目の大きな溜め息をつくと、まるで出来の悪い生徒におしえるように
「いえもう先輩に常識を求めるのは前世からあきらめてますから」
いやまぁね、後輩にそう言われたら言い返しようもないんだけどね、うん。
更に畳み掛けるようにノエルは
「更に言うなら、異世界に来てもらったチートも最強クラスで先輩が普通なら多分、同じくこっちにきた私たちでさえ唯の雑魚になりますよ。」
「ほんとに羨ましいですよ」
と二人は言っているが、俺は断じて違うと思った。
いやいや、このハイスペックな後輩たちのことだ
ぜっったい強力なスキルを持っているに違いない
それに筋力が上がるからなんだ、スキルがすぐ手にはいるからなんだ、このスキルじゃーー
「このスキルじゃ、格好よくならないんだよ!お前ら良いよなぁ、どっちも美男、美女でさ前世もイケメンと美少女だったけど世の中ほんとに不公平だよ、ちくしょう!」
思わず男泣きするトール
そんなアホな理由で切れている先輩をーー小声で、どうせ告白されたことどころか彼女いない歴=年齢ですよ(泣)とか言っているーー二人は見ながら内心で
(結構沢山の人に好かれてたけど、先輩鈍かったからなぁ~)
と考えていた。
二人は自身の尊敬?する先輩を慰めようとして
「そんなことないですって、先輩結構格好いいですって。」
「そ、そうですよ、普通に格好いいですよ。」
「うるせぇー、どうせ俺は良くても中の上止まりだよ。お前らみたいな本物の美形には敵わないよー。」
ーーー失敗した。
実はトールはそこそこ整った中性的な顔立ちをしているのだが、ハンサムを体現したかのようなジークや、ザ・クールビューティーといった感じのノエルをみると悲しくなるのだった。
天は二物を与えずというが、やはり不公平な世の中だと感じた。
「すまんかった、つい取り乱した。」
「「・・・・」」
無言の圧力をかけてくる二人にトールは謝罪した。
あれから数十分かけて、ようやく正気に戻ったトールをに若干呆れの視線を浴びせながら、ふとジークが感じた疑問をトールに尋ねた。
「そういえば、今さらなんですけどさっきからどこ向かって歩いてるんですか?」
「あれ言ってなかったっけ?」
「言ってませんよ」
分かってないのに付いてくるのもどうなのか?
と思わなくもなかったが
「えーと、連れのところだよ。」
そういうと二人の目が若干真剣になるがトールは気づかない。
ノエルは幼馴染みのことなら鬼にもなる先輩にこの前会ったときに頼まれた任務を実行するべく
「へー連れの人とどんな関係なんですか?」
トールの発言に食いついた。
トールはポリポリと頭をかきながら、特に大事でもないように
「婚約者と専属メイドだ。」
瞬間、ノエルとジークの世界が止まった。
遅れてすみませんでした。書いてる途中で消えたりするなどのハプニングがあり一週間以上投稿出来ませんでした。
今回は前世の主人公たちに少し触れました。
いやー、本当にそんな風にあつまるのかとか、ご都合主義とか、人数多すぎとか聞こえた気がしますが、なにとぞ暖かい目で見ていただけるとありがたいです、
出来るだけ早く次話は投稿しますのでよろしくお願いします




