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地球滅亡→異世界転生~最強の男と十五の異分子~  作者: 鮪のユッケ
1章「準備期間」ACT1「異世界の生活」
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閑話 ショタ神とヴァルさんの会話

「あー・・・働きたくないなぁー」

「いやいや、働いてください。どれだけ仕事があると思ってるんですか?」



怠けているあるじにむかってジト目をむけながら言う。



「いやーでもね、時には休むことも大事じゃん?」

「主が休むと、どこかの世界が崩壊しかねませんよ?」



この主はとにかく仕事をしたがらない・・・数え切れない、それこそ認知出来ないほど長く、幾多もある世界の管理という仕事をしていれば、したくなくなるのも分からなくはないが・・・

だが、主が仕事をサボれば本当に、冗談抜きで世界が崩壊するので頑張ってもらうしかない。



「そんな堅物だから、合コンで失敗するんだよ。」

「なっ、何故知っているのですか!?」



天使達のなかには、感情がある上位の天使達がいる。

主ほどではなくとも、無限に近い時を生きる天使には基本的に感情はないのだが、仕事のなかには感情がないと務まらないものもあるので、上位の天使にのみ感情が与えられている。

要するに仕事をよりサボれるようにと、主が造ったのだ。

そして感情があるということは、必然的に恋愛感情等も生まれる。

一種の娯楽として、上位の天使達は恋愛事を楽しむのだ。

もちろん中には本当に愛しあうカップルが、添い遂げたこともある。

まぁそんなわけで、どれだけ異性と付き合ったかが、上位天使の間では一種のステータス(?)になっているのだ。

そしてそんな上位天使達は休みをーー感情があるので息抜きをさせないと病むやつが出てくるからだ。ーー使って合コンを行う。

そして、今ここにいる、個体識別名「ヴァルキリー」はーーこの辺の名前は地球の神話等からとっている ーーは現在127回目の合コンで未だに相手が見つかっていないのだ。



「さては主、また天使に化けて紛れ込んでいましたね?」



この主はよく仕事をサボっては天使に化けて合コンに参加していたりする。

しかも神の本気とか言って全力で、化けているために気付くことが出来ない。

じーっと見ていると、主は肩をすくめるようにして



「さてなんのことかな?俺には合コンで失敗して、帰りに飲んで酔っ払って、『いいんです、ぐすっ、私なんてどうせ・・・』とか言ってきた人の事はしらないなぁ。」

「どこまで見てるんですか!?」



本当に恐ろしい。

どんだけ見てんだよ!と思うが主に言っても仕方のない、というか言っても意味がないので疲れるだけだ。



「まぁそんなことはおいといて。」



そんなことって!と少しキレそうになったが、主が真剣な顔をしているので黙る。



「ほらえーとちょっと前に学生達をあっちこっちの世界に転生させたじゃん。その時どうやら異物が混じっていたようでね。」

「異物、ですか?」

「そうそう、異物。具体的に言うならーー神もどきかな?」

「神もどき?・・・ああ、成る程。」



神もどきーーーそれは各々世界にある神話や怪談に出てくる、魑魅魍魎のことだ。

人の信仰等から力を得、各自の権現ルーツに従って世界に影響を与える。

例えば怪談等はその現象をおこしたりすることで、噂話が広まり、それを糧とすることで力を得る。

ちなみに私なんかは天使だが、神話等で出てくるものとは全くの別物だ。



「どうやらそんな神もどき達が、あちらこちらの世界に何匹も散らばったようでねぇ、暴れる奴は直ぐに見つかって対処出来るんだけど、頭のいいやつは自分の能力と記憶をある程度封印することで、見つかりづらくしているようなんだ。力の大きさから探そうとしても、ほら学生達全員にチートあげたからわかんなくて。」



主は簡単なことのように言うが



「なら、よりいっそうふざけてられないじゃないですか!」



神もどきでもかなりの力を持っている、つまり世界に影響を与えてしまうのだ。

だから一刻も早く解決しなければならない。

だというのに何故こんなに主はワクワクしてるように見えるんだろう?



「うんうんわかってる♪わかってる♪だから僕が行って解決してくるから留守番をよろーーー」

「ちょっとまったぁーーー!」



道理でワクワクしてたわけだ。

このひと完全に遊びに行く気だ。



「それなら私が行きますから主は仕事をーー」

「うん、その言葉を待っていたよ。」



そう言って、主が指を鳴らすとーー足下に魔方陣的なものが浮かび上がる。

はっ、はめられた。

ワクワクする振りをして、私に仕事を擦り付けやがった。

えっ?なんでそう思うかって、このひとは自分のしたいことは絶対に譲らないからだ。



「じゃあ頑張ってきてね♪ヴァルちゃん。とりあえずその世界からね。他の天使達にも向かわせるからーー同じてで」

「やってくれましたね、このアホ主ぃいいいーー」



そうして私は転送させられた。






僕は転送されていった、ヴァルちゃんを思い出しながら



「何も起きなきゃいいけど・・・」



なーんて深刻そうに言いながら、次に誰を嵌めるかを考え始めた。

次からいよいよ学園編に向けてスタートします。

学園編が少し長くなる予定ではありますがこれからもよろしくお願いいたします。

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