どこかの場所にて 11
コミュニケーションって難しい。
これまでの人生で、ずっとそう思っていました。
言葉だけじゃ、伝わらない。この気持ちを、どんな言葉にすればいいのだろう?。
言葉だけじゃ、伝わらない。この思いを、どんな言葉にすればいいのだろう?
言葉って難しい。 ずっとそう思っていました。
─ そう、今もずっと ─
…はい。まず向こうが言葉を喋ってくれないので、そもそもの前提からしてオカシイのですよ。
それに…イメージとかニュアンスとかを、直接頭に送れるんなら、もっと具体的な情報を送って来いよっ!
単純な『Yes / No』すら真面に伝わって来ないなんて、どんな通信回線使ってんだよ?
ダイヤルアップの頃でも、jpg画像くらい送れたわっ!!!!!(尚、送信中に途切れた模様)
─ ハッ! オレは誰のボケに対してツッコんでいたんだ !?
話を戻そう……。
最早恒例となりつつある話し合いの果て、無事に"基本スキル"の[剣術]を付与するアイテムを入手する事が出来ました。
─ "魔核の欠片"〈剣術・受流し付与型〉 ─
見ての通り、スキルが2個だ。
種明かしをすると、単純に"魔核の欠片"〈受流し付与型〉に"剣術"を ピカッ としてもらったからだ。
ただ方法は単純でも、そこに辿り着くまでが大変だった…。
────
カタログに[剣術]の付与系が載っていなかったのは"基本スキル"であったのが原因だった。
"基本"だの"派生"だのと言ってはいるが、それが何なのか?
スキルと一口に言っても、その数は膨大だ。
だが性質…と言うか取得条件によって、分けて考えられている。
"基本スキル"─ "役職"を得る事が出来、その元となるスキル。自身の才能や適性等が必須条件だ。誰もが取得出来る訳では無い。
"派生スキル"─ "役職"を得る事によって、または"基本スキル"の熟練度を高める事で身に付ける。"基本・役職"が無くとも取得は出来るが大幅に難しくなる。
"固定スキル"─ 一部の種族(人・魔物問わず)が先天的に身に付けている固有のスキル。かの有名なドラゴンブレスとかだな。逆に対象でない種族は絶対に取得出来ない。
"一般スキル"─ "基本・派生・固有"以外のスキルの総称。一定の条件を満たせば取得可能だ。努力と根性があれば身に付けれる。
……と、スキルには4つのカテゴリーに別れて区分されている。
ただ普段からいちいち細かく言うのが面倒なので、まとめてスキルと呼んでいるだけだ。
ついでに言えば、"魔術"は"基本スキル"と同じ取得条件だ。
ただし"魔術"はそれ単体で、その系統の色々な魔法が使える。
言わば様々なスキルを内包している様なモノなので、取得条件以外のその性質がかなり違う。
……かなり脱線したが話を戻すと、カタログに掲載されているアイテムで付与とか装備者に追加、もしくは効果がアイテム自体に乗っているものは全て"派生"と"一般"だけだった。
"魔術"もそれそのものじゃなく、"魔術"の中にある一部の魔法があるだけだったし。
要はそういった条件や性質が引っ掛かるから、"基本"だけじゃなく"固有"もなかったのだ。
しかし、白い球体はそれをスルーしてしまっている。
まぁ…何でもかんでも出来る訳じゃなく、"魔術"や"基本スキル"は、関連した"派生スキル"付与型の"魔核の欠片"にしか付与出来ないみたいだし。
それすらも相当ゴネていた。
…オレ自身には、一回しか出来なかったクセに。
そんな白い球体に、弱った様子で声を掛け同情を誘い、罪悪感に訴えかけ、最後に脅し文句で口説き落としたのだ。
とにかく必死だった。オレ超頑張った。
そして得られた成果が、このアイテム群である
・獄卒の鉈(鞘付) …3本
・梅怨の短杖 …1本
・常闇のペンダント …4個
・魔核の欠片 …以下付与別
─ 〈剣術・受流し付与型〉 …2個
─ 〈剣術・見切り付与型〉 …1個
─ 〈風魔術・二重詠唱付与型〉 …1個
─ 〈殴打耐性・俊敏付与型〉 …4個
・冥府の宝珠 …1個
・携帯食 …12パック
・治癒のハイポーション …4本
・状態異常回復セット …4セット
・石化治療薬 …2袋
・革靴 …1足
・収納袋(使いきりタイプ)…1個
── 計 14種 41品
魔術の付与型が加わっているのは、冗談で言ってみたらホントに付けてくれたからだ。
なので急遽プランを見直して、武器を一つ変更した。それがコレ。
─"梅怨の短杖"─
"亡者の武具"の一つ。鉈と同じく〈闇属性〉と〈亡者の嫉妬(呪)〉を持ち、短杖としての単体の特徴は〈魔術発動体(弱)〉。その効果は魔法による魔力消費をやや軽減する。
ついでにずっと裸足だったので、念願の靴も手に入れた。
ホントなら効果の付いたもっと良い靴もあったのだが、他のアイテムを巻き上げる為に、泣く泣くグレードダウンとなった。
正直もっといけるかと思ってたんだが…だんだんと渋くなってきてね。
本来なら2~3個で止められる様な"貴重過ぎる"っぽい物が多数あると言う理由で、この数と種類になった。
地味にスキル付与型が、一番貴重っぽいみたいだ。
まぁ…確かに、本来なら取得予定だった"派生・一般"スキルは、幾つかと言う話だったな…それを"基本スキル"まで含めて16個…さらに武具等々。
……。いくらなんでもチョロ過ぎないか?
元々、何個くらいのアイテムをくれるかは知らなかったが、問題になったりしないか?
少し心配するレベルだぞ。
────
ともかく、準備は整った。
アイテム群を袋にしまうのに、かなり四苦八苦したが… 後は、旅立つだけだ。
……。
「ホントに行くの?」
…今さらだけど、行きたく無いんだけど。
貴重な体験をしたって事で、お家に返してくれないかな?
うぅ、急にお腹が…
『……。!…♪』
無理ですか、そうですか……。
…っと、そう言えば現地を指定しないとこれまでの努力が無駄になってしまうな。
「…とりあえず準備は出来たから。後はスケルトンが居る場所を幾つか、候補を上げてくれ~」
『… … …。。』
「お~い。聞いてる?場所を…… 」
─
─ 目に映る全て ─
── 真っ白だった空間が、暗転した ──
アイテムの詳細が入り切らなかったので、ココにて補足。
・冥府の宝珠 …亡者に力を与えると言われる呪物。魔力を捧げる事によりアンデッドの失われた力を呼び戻す。(回復させる)
・治癒のハイポーション …治癒のポーションの上位版。勿論、アンデッドに対しては、ダメージを与える。
・状態異常回復セット …毒、麻痺、病を治す薬液の詰め合わせ。
・収納袋(使いきりタイプ) …この世ならざる場所で作られた袋。("世界"を跨いで物品を移動出来る。その後、その能力は消滅)
・[受流し] …武器や盾等で、攻撃を逸らしやすくなる。
・[見切り] …相手の攻撃や動作を見切る。カウンターやクリティカルがしやすくなる。
・"風魔術" …風の属性を持つ魔術。熟練することで、関連する様々な魔法を使える様になる。
・[二重詠唱] …魔法を同時に二つまで発動出来る。
・[俊敏] …素早く行動出来る。
漸く旅立った主人公。
繰り返し言いますが、球体君に悪意はありません。
ただただ、残念に磨きを掛けてるだけなのです。




