第八話 自称マイフレンドが来た
そうして私は明日の私に任せて寝た。
四六時中眠いしダラダラしてたいんだもん!仕方ないよね、うん。
チュンチュン、
だるい朝が来てしまった…。
『あと5時間だけ…』
すやす…
バァン!
「ちょっと、寝ちゃだめでしょ!マイフレンド」
本当にあと5時間だけ寝させてくれ…。
てかマイフレンド?こいつと友達になった覚えないんですけど…。
こいつはルエル・インカティス。インカティス公爵家のご令嬢だ。インカディス家は自由奔放なので………
ずっと私につきまとっている。前世の言葉を借りればストーカー、だろう。本当にちょっかいをかけないでほしい。まったく…。
『ちょっとルエル!また私の部屋に盗聴器か小型カメラ仕込んだでしょ!』
「えっへへー、バレた?あとついでに上から見てたんだけど、それは気づいた?」
うわ。きっしょ、ストーカーだけでなく覗きまでし始めたか…。
『もうしないでよね!』
「むり〜」
即答かよ、逆に怖ぇわ。
「てことで、ばいならー、なんかあったら呼んでね〜!」
『あちょっとま…』
バタン
………
『…(・д・)チッ』
「あ〜っ!今舌打ちしたでしょ!ひどいっ!」
『よしよし、よく来たな。今度こそ逃さないわよ』
「えっ♡それって…!」
「うわ~ん、吊り上げるなんてひどーい!ルエル泣いちゃーう!この人でなしー!」
『あんまり泣くって言った後に人でなしーとか言わないと思うなぁ(棒)』
「んふふ」
『やだきもい、こっち見んな』
てゆーか、
『あんたずっと家帰らなくて大丈夫なの?ずっと私の側にいるじゃない』
「えやだ♡私の心配?リリーが私の心配してくれるなんてっ」
『聞いて損した、一生そうしてろ。あとリリーって呼ぶな。リリアンネだ!』
「一生こうって事は、合法的な覗きができるってこと…!?」
『ちょっと衛兵、こいつ、牢屋に入れといて』
「で、ですが…」
『いーから』
「いや、だめでしょ。何してくれちゃってるのよ、リリー」
『リ、リ、ア、ン、ネ、!!ほんと追い出すわよ?』
「また入ってくるよーん」
『(´Д`)ハァ…ちょっとインカティス公爵に交渉してくるわ』
「その格好で?」
はっ…そうだった。起きたばっかで寝間着のまま…。
『じゃあ着替えるから出てって』
「縛られてるのに?」
『はぁ…』
〜縄解き解き〜
『はい、じゃあ出てってね』
「えむりだけど」
『はぁ?縄解いたじゃない』
「リリーの着替える姿なんて見たいに決まってるでしょ!」
うっわ、こいつまじか開き直ったぞ
『ねぇ、衛兵?つまみ出してくれる?そして着替え終わるまでこいつの事、よろしくね?』
「はっ…、はいっっ!」
「チェッ」
舌打ち(?)しながら連行されていった。ふぅ、一安心。