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車券の買い方は色、種類、人数をそれぞれ選ぶことになる。
色というのは車体の色のことだ。
参考としてはアメリカの塗料業界大手企業アクサルタコーティンシステムが毎年「自動車人気色調査報告書」を1953年から発表しているものがある。
日本国内での人気がある色としては断突で白39パーセントになる。
次いで黒16パーセント、グレーとシルバーがそれぞれ11パーセント、青7パーセントと続いていく。
種類としては「道路運送車両法」によって分類されている。
普通自動車(バスや乗用車など)
小型自動車(660〜2,000ccの小型トラック、小型乗用車、250cc以上のオートバイ)
軽自動車(660cc以下の軽トラック、軽自動車、125〜250ccのオートバイ)
大型特殊自動車(ロードローラー、ブルドーザー)
小型特殊自動車(農耕用トラクター、フォークリフト、ショベルカー)
第1種原動機付自転車(50cc以下のオートバイ)
第2種原動機付自転車(50〜125ccのオートバイ)
特殊用途自動車(救急車、消防車、パトカーなど)
そして人数。
これは運転手も含まれての搭乗している人数。
これらのことをまとめて画像処理AIによって判定がなされることになる。
やってることが大掛かりすぎる。
おっちゃんに言わせると今回のギャンブルだけで2,000億円以上の金が動いてるんじゃないかと。
プレイヤー側に対しての絶対的なルールがある。
①第1レースには必ず参加しなければならない
②1レースにおいて1点のみしか買えない
③最後のレースは全員参加で所持金全額を使わなければならない
これってプレイヤーとしては圧倒的に不利。
自由度が低い。
最終的に勝てたのなら高額の収入にはなる。
一攫千金、人生大逆転を狙うのならこれくらいのリスクはあるだろう。
まともな人間ならこんなデメリットが大きすぎるギャンブルなんかやらないよ。
でもね、くずギャンブラーは熱くなるんだよな。
負けることなんて考えてないからだ。
自分は絶対に勝てるという謎の自信だけはある。
鉄野郎たちが頭を突き合わせてあぁだこうだとおしゃべりしてる時に周りに動きがあった。
「おっ、開いたね。
まずはメシだ。
メシメシ•••」
鉄野郎たちも立ち上がって朝ごはんを受け取りにいく。
見た瞬間に鉄野郎はちょっと感動してしまった。
なんの変哲もない典型的な日本の朝ごはん。
シャケに目玉焼きにほうれん草など。




