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億の金を欲しくないか?→底辺ギャンブラーの挑戦  作者: 弁財天睦月
「信号」

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21/201

1-4

普段、鉄野郎はいわゆる普通の朝ごはんを食べることは滅多にない。

ギャンブルによっては夢中になりすぎて昼も食べないこともある。

だから朝からまともな食事ってほとんどない。

夜勤明けでも食事を採ることなくパチンコかスロットに行ってる。

金がない時はまっすぐ帰ってもう1度寝直しだ。


ここは違法ギャンブル場なんだけど泊まる部屋や食事なんかはまともだ。

組織としてはしっかりとしてるんだろう。


朝食の時間になったのでプレイヤーと思われる連中が食堂に集まってきた。

他にやることもないし、それに9時にはプレイヤー全員が集合しなければならない。

未知のギャンブルとの闘いの前、少し余裕をもって早目にと心がけておいたほうが絶対に良い。

熱くなっちゃダメだと鉄野郎は自分に言い聞かせるようにシャケを皮ごとガブリ。


食後、とりあえず鉄野郎は部屋に戻った。

う〜ん、やはりおっちゃんが言ってた通りプレイヤー側の条件は酷い。

そう思うならやめればと思う自分がいることも確かだ。

その反面、このギャンブルに一縷いちるの望みをかけている自分もいる。


まったく困ったもんだと自嘲気味に笑うしかないじゃないか。

バカそのものだとわかっちゃあいるが困難であるほど燃えてくるギャンブル魂。

これで勝ってりゃ今頃は都内で一軒家でも買ってるんだけどな。


ベッドに寝っ転がってたらドアをノックする音。

ちょっとだけ微睡まどろんでた。

久しぶりにゆっくりと眠れたのでその続きを楽しんでいたようだ。


ドアを開ける前からわかってたが定吉だ。


「行こうぜ。

10分前だ」


「あれ、おっちゃんは?」


「さぁ、見てないけど•••」


「誘わなかったのか?」


「子供じゃないんだし時間には来るさ。

それに一番やってやろう感があるのはおっちゃんじゃないか。

ほっといても飛んで来るさ」


ふふふ、それは違うぞ定吉。

俺だってなぁ、ヤル気まんまんで一攫千金を目標にしてるんだ。

俺だって負けちゃあいないぜ。

ここで億の金を手にして、とりあえずだな、警備の仕事は辞めるわ。

億の金を元手にして投資の世界に華々しくデビューだ。

その先は世界を相手にしてやるぜ。

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