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324・再建。

 最長老様の今回の帰省は一時的なものということで神殿長様を説得した。

なのにもう廃村そのものに見えるこの村に留まりたいと……

物理的にもこのままでは困難だよねぇ。


村長と教会の代行神官様と最長老様を説得するところから始めたよ。

オレの魔法その他で教会や村を再建すること。

この村でよそ者のオレが色々活動すると領主を刺激しかねない。

なので教会の補修や村の復興への援助はあくまでも最長老様の

ご配慮ということで。


もっともやろうと思えば昨日の夜でもできたんだけどね。

この村や教会は地元の人の物だから一時的に借りるだけならともかく恒久的な

補修や修理は無断ではやっちゃあイケナイと思ったんだよ。

他の建物に比べて教会は頑丈にできていたようだ。

だから壁とかもかなり残ってたんだろうね。


「いいのかね? 

君の魔力や技術がかなり上がってきているのは感じてるんだが村一つ全部

元に戻すなんてのは無理だと思うが……」


あー……分かってますよ。

だからその辺りは村長さんとカール君に頑張って貰おうと思います。


まず元村民を雇うので村で仕事をする気がある人を集めてもらう。

カール君には資材と食料の調達、それから旧都の職人さんでログハウスの

建設の指導が出来る人に来て貰うこと。

村の周りは森もある。

丸太の調達には困らないだろう。


ココにある資材でココの人達が冬を過ごせる場所を作ることが出来れば

最長老様も安心して旧都に戻れると思う。

誰も居なくなったからこそココに残りたい気持ちが強くなられたんだろうし。


ログハウスの丸太は乾燥していない生木を使ったりもするんだよ。

前世のあの国は高温多湿なところだったから生木を使うのはあまりオススメは

できないんじゃあないかと思ってた。

カビが来ることもあるしシロアリにも気をつけないといけない。

木を乾燥させてから建材に使うのはそういうことから守るためだからね。


生木を使うとどうなるかというと丸太の水分が抜けるに従って木が縮んでくる。

壁が下がって来たりするんだ。

そういう変化・ひびわれとかゆがみ、縮みまでも楽しむのが「ログハウス」だ!

とまあ酔っ払った知人は知ったかぶってたよ。


彼のログハウスはささやかなものだった。

多分、業者にいろいろと吹き込まれたんだろう。

不具合が出てしまっても文句を言われないための予防線だったかもしれない。

まあ、そういうのも「味」だってのは分かるけどね。


この地方は国の北部だ。

気温も低めだからカビの心配も要らないだろう。

冬越しができればココの領主が何か対応してくれるはずだ。

最長老様が先に何かしたってのは圧力になるだろうしね。


ある災害で被害を受けた障害者の施設に行政からの支援がほとんど無かった。

でも障害者支援のためのNPOからかなりの援助がきたらなんと! 出ないはずの

行政支援が出たそうだ。

行政側がNPOの活動を圧力と感じたかどうかは分からない。

でも目を向けるキッカケにはなったんだと思う。



 さて、ココの領主は男爵様だ。

何か言ってくるかな? 

言って来ても「神殿」の最長老様の権威に対抗できるはずはないと思うけどね。

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