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今 12
あのとき……どうして、栗源に好きな人を教えようと思ったのかは、分からない。俺のことを信用してるのと問いかけられて、気づいた。あれ、おかしい。なんで、教えようと思ったんだろう。
情報の流出を止める安全弁も用意してないのに。栗源が裏切らないって保証もないのに。
こんなバカみたいな失態、今までなら決して犯さなかった。綱渡りをするように、ゆっくりと確実に成功させてきた。なのに……どうして。
「頭がいいやつは嫌いじゃない」
とは言ったけど、実際は違った。今なら、分かる。なんの見返りも求めず、私はあいつを信用した。
ああもう! 全部、お前のせいだ! 霧生、あんたの……!
……帰ってきてよ。直接、不満をぶつけてやりたいのに。
あと数話で完結です……!!




