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その日もいつもどおり、学校から帰宅すると真っ先におじいさまの書庫に足を運んだ。一階の北側に位置するその部屋は、生活圏の部屋から離れているため、使用人も家族も、用がない限りはみだりに入ったりはしない。用というのは、週に一度の掃除、そして専ら私を呼ぶときくらいだった。

大人の背丈よりも高い本棚に、高さも、表紙の質感も、ジャンルもてんでバラバラな本たちが、端から端までみっちり整列している。図書館と称しても差し支えないその空間の真ん中には、革のソファが横たわっていて、多忙なおじいさまがたまに帰宅したとき以外は、そこが私の特等席だった。

おやつに、と手渡された大福と緑茶を載せたお盆を床に置き、読みかけの本を手に取り、三人かけても余裕の包容力を持つソファに背中を沈める。

友達との付き合いが嫌いなわけではない。けれど、一人の時間の方がずっと楽なのだ。そんな私のことを家族はみな気にかけているらしいが、杞憂に過ぎない。だって、私には、家の期待を裏切るようなことできないのだから。

コンコン、と扉を叩く音がした。なんとなく、不吉な予感が胸をよぎる。太ももの中間までめくれていたスカートをただす。


「もしもし、お嬢様。山崎さんが遊びにいらしましたよ」


一番若い女性の使用人が、私の返事を待って、扉を開けた。


「やあ。また遊びに来たよ」


現れたのは、同い年の少年。祖父の友人の孫で、山崎家という商家のひとり息子だ。黒い髪に、白い肌と華奢な体躯。一見、儚げな少年そのものだが、色素の薄い目の奥には、野心を秘めている。子犬のふりをした狼。なんとなく、そんな印象を持っていた。


「こんにちは」


殊勝に心を込めて挨拶をしてみるが、彼は既に本の森に注目していて、私の声は耳に届いてないようだった。


「この前も思ったけど、やっぱりすごい量の本だなー」


「先週は本を読み飽きたと言い残していったから、てっきりもう来ないかと思っていたわ」


 当然、私は来客を心から喜んではいない。特に、自分だけの秘密基だと思っている場所だから、なおさら。


「うちのじーちゃんが連れてくってうるさいんだ。気分転換に、孫どうしで遊べってさ」


 しかし、書庫の持ち主の祖父のはからいならば仕方がない。


「でも、ここは本が読めるから好き」


彼は満面の笑みで、本棚に手を伸ばす。

 甘やかされた長男坊らしく自由奔放な性格だけれど、意外にも本に触れるときは、慎重で、優しい手つきなのだ。それに加えて、彼の文字を見つめる真摯な目を見れば、彼がどんなふうに本と向き合っているのかがわかる。なんとなく、私は彼を嫌いになれずにいた。


「あ、あの」


 彼の背後から、もうひとりの客が現れ、こんにちは、と控えめな声で挨拶をした。彼の従兄弟にあたる人物で、話によると彼に非常に懐いており、遊びに行く先々についてまわるそうだ。彼に比べて、若干小柄で、胸まで届く黒髪に包まれた小さな顔は、野に咲くすみれの花のような清らかさがある。ここでも従兄弟の背中を追い掛け回すのかと思いきや、屋の隅の床に座って、彼の迎えが来るまで延々と読み続けていた。話しかけても一言二言の短い返事くらいしか返ってこず、益もない代わりに害もない。彼の付属品と言っても差支えはなかった。

 今日も、脇に持参した本を開いて、黙々と読み始める。


「あ、大福見っけ」


「食べていいわよ。もっと欲しいなら持ってこさせるわ」


 そう言い終える頃には、大福は彼に丸呑みされていた。幸せそうに咀嚼していたかと思えば、伸びをしはじめる。一度本の世界に入ると従兄弟の様子に全くもって無頓着になる少女に比べて、こっちは集中力が持続しない、良く言えば好奇心旺盛で活発な性格だった。


「なあ、鬼ごっこしようぜ。せっかくこんなに広い屋敷なんだからさ」


 書庫に来てから半時間も経っていないうちに、彼はとんでもない発案をする。

「本を読みに来たんでしょ」


「本も好きだよ? でもさー、飽きるじゃん」


 あはは、と彼は爽やかに笑った。


「で、どうする?」


「私は遠慮する。この本の続きを読みたいから」


「あーつまらない。お前はどうする?」


 彼は、部屋の隅の少女を呼びかけると、少女は、ゆっくり顔をあげて首を振った。


「今日はいい。あっ」


 頁から目を離し、叫び声がした先を見ると、片手に本を持った彼が、足早に書庫の中を走っていた。手が空になった少女は、そんな彼を困り顔で、目線だけで追いかけている。


「へへー。取り返して欲しかったら、ここまでおいで」


 彼はそう言って、書庫から出て行った。

 私は、女学校の友人から借りていた恋愛小説をテーブルに置いて、頭を抱えてため息を吐いた。


「ねえ、男子って、みんなあんな感じなの?」


 現実の男――たとえば兄と、物語の中の王子様は、まるで違う生き物だと理解はしている。けれど、直前まで王子様に酔いしれていたせいか、彼の子供じみた悪戯への私の落胆は、非常に深かった。


「みんなとは限らない、けど」


 少女は、弱々しく呟いた。


「取り返しに行くわよ」


「――え?」


 一拍遅れて、少女は聞き返す。


「追いかけて、追い詰めて、取り返すの」


「いいよ。飽きたら返してくるだろうし、いつものことだから」


「いつものこと?」


 私の声音と迫力に気圧されたのか、少女は若干怯えならがも頷いた。


「いい? そんなんじゃだめ。それじゃ幸せになれないわ」


 私は目の前の少女の両手をとって、顔を覗きこんだ。可憐という褒め言葉がぴったりの少女の行く末が、他人でありながらなぜか非常に心配になった。


「私も、おそらく貴女も、将来誰かのところにお嫁に行くことになるわ。いいこと? 素敵な殿方を引き寄せるためには、おしとやかで品が良い女性を演じること。常に白いハンカチを懐にしのばせて、悪口とは無縁に微笑んでいる女性になるの。でも、内心まで従順になる必要はないのよ。嫌なことをされたら、嫌だって言うの。抗うの。じゃないと、どんなに素敵な男性と結婚しても、幸せになんかなれないわ」


 それは、数々のご令嬢の結婚を見てきた私の持論である。誰もが羨む家柄に嫁いでも、泣きながら実家に戻ったお姉さまもいれば、家の都合で泣く泣く遠方に嫁入りした先輩から、一年後に溢れんばかりの幸せが詰まった手紙をいただいたこともあった。何が幸と転じるのか、禍と為るのか――私はひとしきり悩んだ。

 少女は目をしきりに瞬きさせた。


「さ、取り返しに行くわよ」


 私は、有無を言わさずに少女の手を引いて書庫を出た。

 一直線の廊下を走って、階段を転がるように乱暴に降りる私たちを見て、使用人は慌てて道を開ける。


「お嬢様、何処へ行かれるのです!」


「ちょうどいいところに。山崎家の息子さんを見なかった?」


 使用人の一人が、開け放された窓を指差す。


「それなら、あの窓から庭へ走って行くのをお見かけしましたが」


「ありがとう!」


 庭まで追い詰めたまではよかったが、私の家の庭は無駄に広大である。見渡す限りの草原に、背の低い花のための花壇もある。柵で囲われたバラ園もあれば、丘のうえには大木とブランコもある。


「あ、あの木」


 息を切らせながらも横について走っていた少女が、丘の上の木を指差した。

 生い茂る葉の隙間に、枝にかけて本の頁をめくっている彼の姿が見えた。

 追いかけてこれるはずがない、とタカをくくって、だいぶ寛いでいる様子だ。

 私が名前を呼ぶと、彼は驚きで本を落としそうになって、慌てて本を小脇に抱えた。


「私を甘く見ないでよ。そんな高さなら、私だって登れるわ」


「へー」


 彼は立ち上がって、私と少女を見下ろした。

 十三にもなって、まさか木登りをする羽目になるとは、昨日までの自分は全く想像できなかった。しかし、少女に大口を叩いてしまった以上、女の行き方を実証してみせなければ。私の尊厳と、少女の命運がかかっている。強い使命感が私の胸を支配する。

 靴、そして靴下までを脱いで気合を入れる。スカートをたくしあげて、邪魔にならないように後ろで結んだ。人目のある外なら躊躇するところだが、ここは慣れ親しんだ家の庭である。動きやすさを重視した格好――かろうじて下着が見えない丈まで調節して納得をし、木のゴツゴツした皮に腕を回す。

 ふと、背中を引っ張られた気がして振り向くと、少女が眉を八の字にして、私の服をつまんで、登りかけていた私を見上げていた。心配と――言外に、女子がそんな真似をしていいのかと問われている気がして、私はにっこり笑った。


「平気よ。だってここに私の婚約者は、いないもの」


 木登りは久しぶりだったけれど、兄の地獄のようなスパルタ特訓を受けた過去のおかげで、感覚はすぐに蘇った。

 にじり寄るように登る私を見て、彼は不敵に微笑んだ。

 彼は、木の幹を蹴って、身の軽さを十分に生かして、登る私をあざ笑うかのように、ふわりと飛んだ。そして、軽快な音で地面に両手と両足でバランスを取りながら着地する。


「ほら、こっち」


 再び屋敷に戻ろうと窓に駆け寄る彼を私と少女も追う。その窓から、清掃用のバケツを両手に抱えていた使用人が出てくるのが見えた。私たちを挑発するため背中を向けていた彼に、注意を促す暇もなく、両者は正面からぶつかった。高く飛んだバケツから、多量の水があたりに降り注ぎ、彼だけでなく、私と少女もその被害を被った。


「たたった、大変失礼いたしました! お嬢様、山崎さま! お怪我はありませんか」


「つめてー」


 顔をしかめる私とは対照的に、彼は心から楽しそうに、満面の笑みを浮かべている。彼はきっとどんな状況でも楽しめる人で、彼の悪戯すらうっかり許して一緒に笑ってしまいそうになるちょうど、初夏の日差しもあって、水は冷たくて気持ちが良かった。

 彼は、背中に回していた少女の本を掲げる。


「――悪い! でも、ほら、ちゃんと本は死守したぜ」


 少女は、濡れた自分の手を乾いている服の部分で拭ってから、差し出された本を受け取る。よほど大切な本だったのだろう、健気に、微笑みを浮かべて。


「ありがとう」


「よし。俺が誕生日に贈った本だもんな」


 発端は彼にしかないのだから、少女が礼を言う義理は全くないと思ったけれど、この二人の間には、二人だけの関係が築かれているのだろう。彼が、本を抱えて微笑んでいる少女を見守る目は、年少者を慈しむ温かなものだったし、少女が彼を見る目も、恨めしさなんて微塵もなく、どちらかといえば羨望の眼差しに近い。


「お前ら、何やっているんだよ」


 丁重に謝り続ける使用人の後ろから、呆れ顔の兄が現れ、自分より背の低い三人に投げつけるようにタオルを渡した。


「じいさんとばあさん。二階の客間からお前の姿を見て、顔色を失っていたぞ」


「兄様まで見ていたの!」


「雌猿が木登りを始めた頃からな」


 兄の背中を力任せに叩くと、兄は日頃の勉強漬けの鬱憤を晴らすかのように、いい音を鳴らして私の頭を叩いた。


「心配かけさせやがって。俺のはまだいいほうだ。あとでばあさんの大目玉喰らうぞ。おい、山崎の息子。着替えをするなら付いてこい」


「はーい」


 当然のように兄に付き従う彼を見て、少女も兄に従おうとする。


「貴女はこっちよ」


「え?」


 私は少女の腕を掴むと、兄の部屋とは別の、自室のある棟へ目指す。部屋に入ると、従兄妹を失と隔離された少女は、体を硬くさせて緊張している。


「大丈夫よ。私の服を貸してあげるから、急いで濡れた服を脱ぎなさい」


「え、大丈夫だよ。これくらい」


「だめ。風邪をひくわ」


 ボタンを外そうと伸ばした私の手を少女は拒んだ。よほどの恥ずかしがり屋に違いない。


「じゃあ、自分で脱ぐ?」


 少女は首を激しく振って肯定した。そして、部屋の隅を陣取ると、背中を向けて脱ぎ始めた。

 私も悪寒が走る前に着替えを済ませようと思い、ブラウスと下着を脱ぎ、スカートに手をかけた。


「あ、そういえば着替えはそこに――」


 後ろを振り返ると、ちょうど同じタイミングで振り返った少女と目が合う。

 白い腹に、白い平らな胸。骨の浮き出た肩周り。濡れた髪をかきあげたせいか、目元が少しだけ鋭く変わっていて。――ん? 服を着ていた時には全くなかった違和感が、じわじわと広がっていく。

 私と目が会うなり、少女はぱっと目を逸らせる。そして、バツが悪そうに、頭の後ろを乱雑な仕草でかいた。


「今更なんだけど、僕、男だよ」


――男。


「だって、髪の毛は」


「ああ、これは元から長いんだ。床屋が苦手なんだ」


「名前も、満瑠ちゃんでしょ」


「名前は本当だよ。僕は山崎満瑠」


「どうして女みたいな名前なの」


「僕の家には、古い言い伝えがあって。男子には女の名前を、女子には男の名前をつけると、健やかに育つって言うんだ。だから、あいつも山崎小百合。女みたいな名前でしょ」


「ああ、そう」


 混乱を極めて一度冷静になった私は、ふと自分の首から先の肌が目に入った。ほとんど、裸だ。

 次の瞬間、私は悲鳴をあげていた。満瑠は、大声に目を丸くしたあと、慌ててタオルを頭からすっぽりかぶった。


「何も見ていない」


 語調を強めに叫ばれても、まるで説得力はない。


「見たわ。だって目が合ったもの」


「脱いだのは君の方だ」


「だって満瑠は女子だと思っていたんだもの! 騙していたのはそっちのほうが先よ!」


山崎満瑠は言い返す言葉もないようで、しばらく沈黙が続く。やがて、幾分沈んだ声で釈明をする。


「それは、ごめん。君が勘違いをしているのはわかっていたけど、別に解く必要性はないと思っていた。こんな状況になって、急いで明かさなくてはと思ったけど、今更どう言えば許してもらえるのか、わからなくなった」


 私は急いで着替えを済ませた。椅子の上にある、少女――満瑠のために用意した薄桃のワンピースをどうしたものかと虚ろな目で眺める。きっと満瑠は期待を裏切らずに可愛く着こなせるはずだが、男と知った上で強要できることではない。いや、女ものの服に執着する深い理由があるのかも。


「なんで女の格好をしてるの」


「そもそもの発端は、小百合の命令だった」


「断れば良いじゃない」


「そこまで嫌じゃなかった」


 恐らく私は、とんでもなく失礼な顔で満瑠を見つめていたのだと思う。

 シュミってわけじゃない、と満瑠は断りを入れた。


「この格好をして外出をすると、黙って本を読んでいても誰にも文句を言われない。男子は活発に外で遊べとか、大きな声で話せとか。そのぶん、好きな本を読めるから」


その時、部屋の扉がノックされる。


「お前のお兄様だけど、もうひとりの方の着替えも持ってきてやったぞ」


 私がドアを開けると、兄は何か言葉をたすわけでもなく、しれっと男物の服を差し出した。傍らには、少し大きめのシャツに袖を通した彼――小百合が、私のげっそりした顔を見て、歯を見せてほくそ笑んでいる。


「兄様も、小百合も、満瑠が男だと知っていたのに、どうして私を止めてくれなかったのよ!」


「山崎家を知っていれば、名前を聞いてだいたい推測はついてはいたけど、どこからどう見ても女の格好をしていたし。お前、女だっけ? 男だっけ? なんて、不躾な質問、できないだろ」


 日頃、傍若無人と名高い兄ならば、その質問をすることは特別難しくはない気がする。そう反論したい気持ちごと喉下に押し込めて、有り難く替えの服を手にとって、上半身裸のままの満瑠に渡した。


「小百合。貴方が満瑠をけしかけて私を騙した首謀者だったのね」


 一度、自室の扉を閉め、今度は小百合に詰め寄った。


「そんな怖い顔するなって。別にお前を騙そうと思ったわけじゃない。結果的に面白い方向に行っちゃっただけで」


「騙すつもりがないなら、あんな格好させなきゃいいじゃない」


「んー。満瑠は、家で窮屈そうだったからさ。外でくらい、小言を抜きにして自由にさせてあげたかったんだ。ま、賛成してくれたのは、奇人のじーちゃんくらいだけど」


 彼の笑顔を見れば、この真意は嘘ではなさそうだ。そう言われてしまうと、やはり憎めない。


「あ、おやつが焼きあがったみたいだから、居間に来いって、君のおばあ様が言ってた」


 小百合は上機嫌に歌を口ずさみながら、階段を降りていった。

 私は、心の中で頭を抱える。廊下を走り回り、木登りをして、使用人にぶつかり、大声を出した。祖母のお叱りは、どれくらいで済むのだろう。できるのなら、私だって男装したい。そうすれば、祖母もここまで目くじらを立てたりはしなかっただろう。今なら満瑠の気持ちが少しだけ理解できる。

 木が軋む音がして振り向くと、着替えを済ませた満瑠がいた。ズボンに男物のシャツを羽織っていると、さっきまでの勘違いが白昼夢だったかのように、正真正銘の男子だった。小柄だと信じていた手足は、よく見るとすらりと長くて、無駄な肉付きがない。身長だって、小百合に比べれば低いほうだけど、こうして向き合ってみると、私より若干高い。水に濡れた髪を項でひとつに結べば、野花のような可憐さは消え、狼のような鋭い輪郭が現れる。衣装を変えると、中身まで影響を受けるのか、満瑠はさっきよりも低い声で、もう一度私に謝罪をした。


「あと」


 満瑠はしばらく考えたあと、大事に抱えている本を撫でながら、口を開いた。


「さっきは本を取り返そうとしてくれて、ありがとう」


「ああ、別にいいわよ。当然のことをしただけだから」


 ねえ、と山崎満瑠は、首をかしげて私に問いかけをする。


「女子って、みんな君みたいな感じなの?」


 満瑠の質問に、私は閉口せざるを得なかった。



 ――これがのちに私の婚約者となる、山崎満瑠との出会いだった。


 そして私は、数年後にもうひとつ、事実を知ることになる。満瑠の従兄弟の小百合こそ――数年後に満瑠の父親を騙し、自殺にまで追い込んだ首謀者だということを。





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