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完全無欠の革命歌  作者: ウエハル
共感の子供
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ザ・マン・フー・ソウルド・ザ・ワールド その1




イトス・アルケテロス 男 年齢不明

2030年。創造者によって「共感」と「優秀な記憶力」を与えられた子供。それにより「科学」の観点から神を蘇らせるという本能を達成させるために暗躍する。

イトスが創造され、アメリカに渡ってから最初にやったことは研究所の設立だった。そこで役立ったのが、当時6歳だったエリナだった。そしてラービーという天才的な頭脳を持ち、イトスと気持ちを分かち合える男とも出会った。


最初に行ったことは、特異能力を持つ者と持たない者との違いを調べることだった。しかし特異能力を持たない人類は一人として存在しないはず、だが奇跡なのか五人だけ持たない者達がいた。

その五人の名はリック・ペルフ、フランク・エガートン、ジョーイ・バトラー、ローズ・バトラー、キャサリン・コールマンだった。

一人には逃げられたが、四人の非特異能力者を拉致し、実験に役立てたのだった。





イトスは遂に、固体オルドリクセンである目玉を飲み込んだ。

噛まずに飲み込んだ目玉はノドを通り、胃に入り、一瞬で溶けた。すなわち、オルドリクセンがイトスの体内に取り込まれたということ。


「ンッンー。分かる……分かるぞ……この体を駆け巡る清々しい感覚が……実に快感だ……100点満点だ!君たちもそう思うだろ?人の共感を集めてこそ真の完璧というものだ…」


イトスは喉元を摩り、不敵な笑みを浮かべる。その勝者であるかのような様は明らかにイトスの覚醒を意味し、更に数でも情報でも二人が劣っていることを強調している。

扉は外側から押さえつけられ、崩壊した壁には人間の複製達が新しい壁となっている。


「……理解した。セオドアの場合は「進化」だったが……私は「獲得」だ……覚醒にもニ種類あるようだ。そして名づけよう……私の二つ目の能力の名は『フー・ソウルド・ザ・ワールド』!」


今だかつて無いほどイトスは気分上々。科学の話は頭が痛くなるが、何か悪い予感しかしない。


「二つ目!?」


「二つ目ってまさか……アーリーの時みたいに!二つの能力を持ってるってこと?!」


リアスとコリオの二人には、なんとなくだがその言葉の意味が分かった。ゲームなどでも良く聞くような言葉。

つまり、オルドリクセンを外部から摂取することで特異能力が「覚醒」する。そして覚醒には、能力そのものが強化される「進化」と、二つ目の新しい能力を手に入れられる「獲得」があるということ。

かなり前の話にはなるが、たしかアーリーは、買い取ったと言っていた。しかしイトスとアーリーは面識が無いと言っていたし、アーリーはどうして二つ目の能力を持っていたのか。


「新しい次元への到達を祝って、まずは試し打ちといこう!」


複製は使わず、イトスは単身で突っ込んでいく。

イトスが言っていた「理解した」という言葉。そしてこのただならぬ自信、奴はまだ使ったことの無い二つ目の能力を、確実に理解している。そしてその自信は、その能力がそれほど強力だという証。


「この世界から抹消させてもらう!」


ドアの前に構えるリアスに近づき、イトスは手を伸ばしてきた。

ここで、発動条件は拳で触れることだということが判明した。つまり拳に触れることは敗北を意味する。


反発によりリアスは天井へと高く跳び上がり、イトスの手を回避する。

直後、イトスは勢い余ったのかドアに手を押し付けた。

イトスの新たなる能力『フー・ソウルド・ザ・ワールド』の発動条件は拳で触れること。


「…!?」


イトスの触れた扉は突然、ボロボロと手が触れた位置から崩れ始め、消失し始める。豆腐のように脆く崩れるドアは、3秒ほどしたところで跡も陰も完全に抹消された。

触れれば消える、ということが分かったと思ったその時、リアスを抉るような不思議な感覚が襲う。


「…なんだ……これは……イトスは今何かに触れたはず……だけど何も変わって無い…頭に靄がかかったみたいな………あれ……なんだっけ…?」


リアスは着地すると、頭に何か引っかかるものがあった。

記憶の何かが欠落したような、そこに何かがあったはずという気持ちがある。そしてその気持ちもすぐに、リアスの記憶は忘れ去った。

何も部屋に異変はない。イトスの能力はまだ何もお披露目すらされていないと、リアスは思った。それこそが、能力だということを理解することは決してないだろう。

何かのキッカケがない限りは、絶対に理解できない能力。


「拳に触れちゃあいけない……まだこれしか分からないや」


「どうする?こっから逃げられると思う?」


二人はまとまって身構えるものの、リアスはユノを抱えている状況。背後には監視するかのような大量の複製達。

奴の能力は一体なんだろうと、二人はただただバカ正直に考察を広げるのみ。どうにかして秘密を暴ける策を考えなければ、二人は永遠に奴の能力を理解できない。

イトスは振り向き、俯き加減にニヤリと笑う。


「その様子だと……成功のようだな。もちろん、自分から説明はしない。私の能力の謎を解けるかな、田吾作共…」



完全にドラえもんの独裁スイッチですねこれは。言い訳するようですがこれはマジで一から自分で考えた能力です。

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