9 雄飛の決意の巻 1
登場人物の簡易紹介(誰かわからない奴がいた時だけ見てください)
キラー:主人公。召喚された元高校生。クラスチェンジアイテムによりニンジャとなった。
ストライク:森で見つけたカメレオン。
サイシュウ:ダンジョンで出会い、仲間になった異世界の上級冒険者。
ソフィア:共に召喚された吉良の同級生。日米ハーフの少女。
ティア姫:吉良が身を寄せるハイマウンテン王国の姫君。
スターゲイザー:主人公達を地球から集団転移させた魔術師。
アリン:コリーン国の女騎士。クマ獣人。キラー達に敗れて軍門に降る。
マンドリオ:ニスケー国の将軍。ゴリラ獣人。キラー達に敗れて軍門に降る。
キャシャロット:カパード国でキラーに買われた元メイドの奴隷少女。マッコウクジラ獣人。
セファラス女王:カパード国の女王。ハダカデバネズミ獣人。キラー達に敗れて軍門に降る。
スフィル王子:アーマルベン国の王子。キラー達に加勢した縁で仲間に加わる。
シャンマウ:ウェスパレス国の女グラップラー。ネコ獣人。
シンディ:旅の途中で拾った、人造人間種族のメイド少女。
——ハイマウンテン城・大浴場——
キラーとサイシュウの決闘が終わった後、ハイマウンテン勢は風呂に入っていた。
「ふぅー、いい湯だぜ」
大浴槽の縁にもたれ、サイシュウは湯の中に体を伸ばす。死闘を演じて疲労した体が心地よく温まり、血が全身を循環する。
その隣では、キラーが同じように体を伸ばしていた。頭の上ではストライクが湯気の中で温まっている。
寛いでいる二人の側で、スフィル王子も湯の中に座っていた。
「キラーさんはヒエイマルをどうやって手に入れたんですか?」
「ああ、ここで話そう」
周囲には他のハイマウンテン勢もいる。
キラーは彼らに、昨夜知った事を伝えた。
秘鋭丸と【隠れ身】の神との絆。
命を落した神。
間に合わなかったヒエイマル。
キラーがストライクを引き受けた事‥‥。
話を聞き終え、セファラス女王が首を傾げる。
「そもそも何でストライクはキラーの前に現れたんじゃろうな?」
「俺が忍者だからだろう。魔王軍に滅ぼされた神の国は、ヘイゴー連合の外にある深山の中だ。そこから比較的安全な人里へ逃れてきて、最初に会ったマスタークラス以上の忍者が俺だったんだ」
「忍者を探して彷徨っていたってわけ?」
キラーの説明を聞いて驚くソフィア。
なぜにそんな者を、動物となった身で探していたというのか。
だがキラーには、さして驚いている様子は無かった。
「まぁ暗殺者か怪盗でも良かったんだと思うが‥‥知性を失い、昔味方だった奴を本能的に探していたんだと思う」
「なるほど。どれもそう簡単に見つかるクラスでは無い。キラーに会うまで放浪していたのも仕方なしか」
マンドリオは腕組みして頷いた。
これが戦士や魔術師なら、先にどこかで出会っていたであろう。
だが探しているのが上級職で、しかも人前になかなか出てこない奴ばかりである。
キラーとストライクが出会ったのは可能性の低い幸運ではあった。だがストライクとキラーが互いに出発した地点を考えれば、他の暗殺者や怪盗と巡り会うよりは大きい可能性ではあったのだ。
ストライクとの出会いについては納得したハイマウンテン勢。
そんな彼らの中、シンディが恐る恐る周囲の皆に訊く。
「あの‥‥これからどうするんです? ご主人様はどこかへ行ってしまいましたし‥‥」
「ハイマウンテン国を落とし損ねて、どう出るかよね」
頭を悩ませるソフィア。
するとアリンが拳を握り、立ち上がって叫ぶ。
「なら先制攻撃だ! 捕らえた聖勇士に本拠地を吐かせたら突撃しよう!」
「賛成にゃー。先手は常に後手より秀策だ!」
シャンマウも両手を万歳して同意した。
二人の裸体が露わになり、スフィル王子が慌てて赤く染まった顔を逸らした。
そんな王子は気にも留めず、アリンが息巻く。
「さっそく準備だ! 新武器を手に入れて攻撃だ!」
「新武器? そんな物、準備してたっけ?」
首を傾げるソフィアの横で、キャシャロットがジト目で呟く。
「壺だと思いますよ」
設定解説
・まぁ暗殺者か怪盗でも良かったんだと思うが
一番良かったのは上位竜なのだが、これは世界に五体しかいないし、それこそ秘境の奥に住んでいる奴らばかりなので。




