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夢、破れる

「嘘、だろ… なぜ“あいつ”がこの学校にいる……」

それは九玄坂高校に入学を決めて早々、春休みの体験練習のことだった。平瀬(ひらせ) 楓真(ふうま)は“あいつ”の実力を改めて実感し、一瞬にしてエースとしての夢を打ち砕かれた。


“あいつ”はスラリとした躰と鍛え上げられた足腰を活かして同じ高校1年生とは思えない球を投げ、打てばボールを軽く場外へ運ぶ。おまけに脚も速い。他の1年生、そして上級生までもがその実力に圧倒されていた。が彼ら以上に、そして誰よりも“あいつ”には到底敵わないということを平瀬は痛感している。


平瀬は中学時代では控えピッチャー兼スタメン外野手として全国大会にも出場しており、エースでは無いにも関わらず九州選抜に選ばれた実力派である。そしてその実力が認められて鳴り物入りで入学。この九玄坂(くげんざか)高校で平瀬はエースとして甲子園に行きたいと思っていた。


しかし中学当時のエースであり全国ベスト4進出の立役者がその“あいつ”=山縣(やまがた) (ひびき)である。山縣はU-15日本代表に選出され最速140キロに迫るストレート、抜群の制球力、さらに消えるスライダーを武器に大車輪の活躍を見せた。そのせいかメディアからも期待の中学生として取り上げられ、平瀬ら1年生が入学して初めての練習なのにも関わらずスカウトらしき人や報道陣がチラホラいた。平瀬は山縣をチームメイトとして間近で見ていた(というより常々驚愕していた)ので彼の凄さをここにいる誰よりもよく知っていた。


ここでもエースにはなれないのかと平瀬が半ば落ち込んでいたそのときだった。

「あれ!?平瀬??」





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