招かれざる客
おっ久しぶりデース(棒)←
これだけは言いますよ。失踪はしてませんからね!?←クソ
「……鋼?…おい…!!鋼!!」
鋼は、謎に包まれた異形の者に吹っ飛ばされ、先程のおふざけ満点な態度とうって変わり、壁に体をうなだれたまま動かない。
「くそっ…!死ぬんじゃねぇぞ!せっかく雇ってやったんだからよっ!!」
俺は急いで鋼の脈拍を確認し、辛うじて脈が動いているのを確認できた。
「…こいつは…一体…見た事もねぇ…」
それもそのはず、その者は人間とは形容しづらく、身長は2mはゆうに超えている。俺の事務所は2m超えの客でももてなせる様天井をかなり高くしている。まぁ、高さはまだいい、それに奴の腕。腕自体が凶器のように、鋭く爪が光っている。あれに刺されたらひとたまりもない…そう考えると体全身から気持ち悪い汗がとめどなく溢れてきた
「…うちの事務所に怪物のお客様はもてなせないんだがなぁ…」
「……ゥゥゥゥゥゥ…ゥゥゥゥゥ」
「くそっ!やるしかないのか…!てかまず勝てるのかよ!?」
ヤクザとかならまだいい、だが相手は怪物だ。そもそも日本にこんな奴いるのかよ!?
ただ俺は焦る気持ちを抑え、やつの体に不自然な突起があるのを見つけた。あれが弱点に間違いない!
「もうこれに賭けるしかない!もしあれが弱点じゃなかったら俺はお陀仏だぜ…」
そう呟いた刹那、怪物が急にこちらに距離を詰め、その爪を俺の喉元に振りあげた。
「くっ…!!!」
俺はなんとか爪攻撃を紙一重で回避し、そのまま奴の突起目掛けて渾身の回し蹴りを叩き込んだ。
「ビャァァァァァァァァァ!!!!!!!!」
怪物の断末魔を聞き、俺はそれだけでも気が狂いそうになった。だが俺の渾身の回し蹴りも功を奏したようで、予想通り奴の体の突起は弱点らしく、二、三歩後退り動きを止めた。
「ここだぁぁっ!!!」
わずかな隙を見逃さず、デスクにあったポケットナイフで奴の突起に突き刺した。これで終わってくれ!!
すると怪物はけたたましい悲鳴をあげ、しばらくするとピクリとも動かなくなった。
「……やった……のか……?」
喜びに浸っている場合ではない、俺は即座に鋼に視線を移し、応急処置を行った。
3時間後。鋼は無事意識を取り戻した。見たところ大怪我は見られないようだった、さすが筋肉マッチョのゴリラハゲ。侮れんな。
「晟良…?俺ぁ一体何を…」
「気を失ってたんだよ、あの招かれざる客にな」
俺は横たわっている奴の死体を指差しながら鋼に事のいきさつを説明した。
「マジかよ!!あいつに勝ったのかよ!ヤベェなお前!」
俺からしたら、奴の一撃食らって怪我一つ無いお前がヤベェわ。
「とにかく…こいつはもう動かねぇんだよな?だったらよ、さっさと片付けようぜ…こいつがいるだけで正気が刈り取られそうだぜ…」
「…あぁ…なぜ日本にこんな人外のやつがいるのも疑問だが…今は鋼の意見に賛成だ」
そうして俺達は怪物の成れの果て…化け物の出会いをきっかけに、終わらない恐怖が始まるのであった。
「晟良の両親」
わずか17で両親を失った晟良。18になり父親の祖父に育てられてきた。そして20になった8月。父親の祖父はガンにより息を引き取った。
彼の両親については誰も話さないという。




