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終末超常世界は愛銃と共に。  作者: bea-ya
かつては非日常だった日常。
1/4

プロローグ

()()は縋った。

ー過去の記憶に。

()()は思い出した。

ーあの小説の魔法世界を。

()()は思った。

ー自由になりたいと。

()()は考えた。

ー力が要ると。

()()は願った。

ー思うがままになれと。

()()は命じた。

ー世界よ我が願いを叶えよ、と。


世界は応えた。


まず、()()が持つ力が小説を元に、「魔法」として再定義された。

次に、その「魔法」で世界は魔法世界へと再構築された。

今度は、生物たちが魔法世界へ適応するように姿形を変えた。

最後に、人々は超人的な力を手にした。


()()は、自由になった。


































苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。

もう、足が上がらない。

疲れた。

立ち止まってしまいたい。

でも、死にたくない。

気がついたときには、既に周りは赤が揺めき、(あか)があちこちに飛び散っていた。

誰かの帰るべき場所は見るも無惨に崩れ、なにも残らずに沈黙している。

雲一つ無い澄んだ青に向かって、灰色の柱が何本も立ち上っている。

人々の泣き叫ぶ声に混じって、巨大なナニかの咆哮が平和だった街に響き渡る。

その中を必死に走る。

死にたくない、と。

生きたい、と。

自分が何者なのか、ここが何処なのか、自分が何処から来たのか、なぜ走り続けていたのか。

何も分からず、ひたすらに走っていた。

地獄の中を、ひたすらに走っていた。

足を前に出す。その先に、何が在るのかも分からず。

走って。

走って。

走って。

走って。

走って。

走って。

走って。

走って。

走って。

走って。

走って。

走っ

大きな黒い(ケモノ)が建物を突き破って、吠えた。









気がつくと、瓦礫の中だった。

ぼやける視界の中、大きな黒いモノが、一歩、また一歩と、近づいてくる。

その時に湧いた感情は、絶望でも、後悔でも、恐怖でもなかった。

ただ、ただ、''生きたい''と、それだけを願った。

「だれか、助けて...。」

目の前のモノが大きく腕を振りかぶった。








どこかで、何かが破裂する音と、鋭く空気を裂く音がした。








いつまで経っても、衝撃が来ない。

もう死んでしまったのかと固く瞑った目を、ゆっくりと開ける。

目の前には、''天使''と地に向かって倒れ込む獣がいた。

''天使''はその綺麗な銀色の髪をたなびかせ、銃を片手に落ちてきた。

灰色のその目は獣を鋭く捕らえて離さない。

薄紅色の小さな唇からは、フゥーっと、小さく息を吐いている。

小柄な体躯ながら、力強さを感じる背中に守られ、目覚めたときから常に張っていた気が一気に緩んで...


-◇-


どうしたものか...

目の前で泣きじゃくる少女を見ながら、ため息をつく。

まったく、気絶したと思ったら、起きて泣き出して、忙しいやつだ。

「キミ、名前は?」

少女に問いかける。

「わからない。」

記憶喪失らしい。

「親は?」

「わからない。」

「ここが何処か分かる?」

「わからない。」

「今が何年か分かる?」

「2028年。」

今は、2033年。

2028年はもう、5年前だ。

うーん。

どうやらこの娘は、ある日付からの記憶と、自分に関する記憶を失ってしまっているらしい。

しかし、困った。

私はそんなに人付き合いが得意ではない。

ましてや、初対面の泣いている少女を相手するなどもっての外だ。

もう一度、少女を()()

だけどこれは、放置しておいてはまた襲われるな...

かといって、自警団に任せるのも難しいだろう。

彼らはあくまで自警のための組織。

全てが不明の少女は引き取る余裕など無いはずだ。

善性だけでは、この世界は生き抜けない。

ここは、私たちが引き取るしかない。

ここで見捨てたら、()()()が怒るだろうからな...

しょうがない。同居人が1人増えたところで、何も変わりわしないだろう。

「娘、お前は私たちが引き取る。安心しろ、この世界を一人でも生きていけるように、ちゃんと教えてやる。」

少女は少し驚いた表情をした後、口を開いた。

「ありがとうございます、天使様。」

感謝されるのも悪くはない。だが、

「私は天使なんていう、高貴な存在じゃない。ちゃんと名前を持ったニンゲンだ。」

「私は、白狩(しらかり)。」

「白狩紫苑。」

「この終末世界最強の狩人だ。」

どうも皆さん初めまして。bea-ya 、という者です。ベアーヤと、読ませます。

小説を書くのは初めての経験なので、ぜひ間違いや改善点などありましたら、教えてください。

では、今後ともよろしくお願いします。

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