第13話 発進
団長から王城に来てほしいと来てから数時間、俺は王城に行くための船に乗ろうとしていた
「遂にか、、クラスの皆にはどういう反応されるかな…」
「今まで通りの姿勢でやっていけばいいのでは?今までもそうされてきたでしょうに…」
「いやな、前回とかはそれで良かったが今回は違う、向こう(日本)じゃこっちと違う対応をしてるんだよ、、あれだ、人には表と裏の顔があるってやつだ」
「ご主人さまは裏の顔が大きすぎます…」
「はぁぁぁ、、まぁもう賽は投げられたか…」
そうして俺は埠頭に向けて歩き始めようとした時
「あっ、お待ちください、これを…」
そうして出されたのは俺が愛用していた特殊服だった
「あぁ、持ってきてくれたのか、丁度太陽光が暑かったところだ」
「やはりその服を着ると他よりも似合いますな…」
「お前がいっつも見る服はこれだから他だと馴染めないだけじゃないか?」
「いえいえ、私の目に狂いはありません」
(まったく…) 「総員、出撃準備、直チニ乗船セヨ」「繰リ返ス…」
ロダと会話しているとアナウンスが流れて隊員に乗艦を促す
(もう時間か、行くしかないか…)
「行ってらっしゃいませ」
「あぁ、行ってくるよ」
そう言って俺は埠頭に向かい、搭乗予定の船に乗る
〜艦橋〜
「あっ、司令!」ザッ!
俺が艦内エレベーターで艦橋に上がると艦橋にいた乗員達が一斉に敬礼してくる
スッ…「あぁ、それよりも準備を急いでくれ」
「はっ!」
そうして俺は席に着くと目の前に投影式のモニターが現れて艦隊の様子や自艦の状況等が把握できるようになる
「司令、まもなくエンジンスタートします…」
「分かった、他の艦の状況は?」
「全艦出港準備完了、いつでも行けます」
「分かった、出港してくれ」
「了解、、全艦出港!」
その掛け声と同時にモニターも目まぐるしく動いていく
「補助エンジン始動します、、全身微速…」
キュィィィィン… 艦内から音がだんだんと響いてくる
「現在15ノット、埠頭を出ます…」
艦橋の窓から外を見てみるとゆっくりだか動いているのがわかる
(この船は揺れが少なくていいなぁ…)
そんなことを思っていると出港も次の段階へ移る
「主エンジン始動!」
「主エンジンスタートします、、圧力、回転数上昇…」
ウィィィィン… 今度は艦内から別の音が聞こえてきてやがて初めの音よりも大きくなる
「エンジン回転数上昇、、80、、90、、100、オールグリーン…」
「フライホイール始動!」
「動力切り替わります、3、2、1、、点火!」
ドカーーン! 後方から大きな音が聞こえる
「司令、発進します」
「あぁ…」(正直このときやることないんだよねぇ…)
そうしていると傾きが上がり、ジェットコースターの最初のチェーンリフトの部分の様な感覚が来る
「第2艦隊発進!」
「海面より離脱します…」
そうして俺を乗せた艦隊は海を離れて真っ直ぐ王城へ向かうのであった…
〜王城〜
「しかし本当に騎士団長の言ってることは確かなのか?少し前にいつもの酒場に行ったようだし、本格的に酒にやられだしたのでは?」
「いや、医師によると酒は抜けてるようだし酔ってもいない、全くの正常らしい…」
「ですが、、王城から出した勇者様が次元防衛軍とやらの司令官などど完全に狂っているとしか言いようがありませんよ…」
「いや、仮にそうだとしたら多大な戦力を味方につけることができるやもしれん、話によればもうその勇者様が仲間を連れて来るそうだし、それで現れなかったら本当に壊れたということだろう」
「ですが王様、今までの文献でもそんなことは歴史上一度もありません…」
「何を言っている、人は何事も前例が無いことをやってのけるものだ、そのような文献がなくとも致し方無いことだろう」
「それは…」
会議は紛糾し、団長の言葉を信じるか否かで揉め始める
バァン!「王様、大変です!」
「何事だ!」
「今、緊急用の転移魔法陣から連絡員が転移してきました」
「何っ!そんな大事があるのか!?ここで話せ!」
「はっ、報告によると空をとんでもない速度で飛ぶ物が真っ直ぐこちらに向かっているとのことです…」
「何っ!空!?ドラゴンが現れたのか!?」
「いえ、、それが、翼が生えておらず、長方形のような形をしていると…」
「は?、、、、、も、もう一度確かめろ!何かの見間違いだ!そんな空を飛ぶ物体があるわけがない!」
「・・・それで、この王城にはいつ着くんだ?」
「それが、、あと17分程で着く予想です…」
「17分!?バカな!ここから海までおよそ150kmだぞ!ドラゴンでも1時間は掛かる!」
バァン!「落ち着け!」
王様が机を叩き、慌てる臣下を止める
「・・・もしや、例の勇者様かもしれん、落ち着くんだ…」
「も、申し訳ありませんでした…」
「まぁ良い、その気持ちもわかる」
そうして一旦場は落ち着き、静かになる
「とりあえずできるならその物体を監視せよ、報告を絶やすな」
「はっ、分かりました…」
(・・・ドラゴンをも凌ぐ高速の物体、、それが勇者様の物であるとすれば良いのだが…)
そう思う王様なのであった…




