プロローグ
4月1日
時折、港から汽笛が聞こえる横浜山下地区の、某オフィスビル3階にある、三笠企画・横浜支社。
ここに、数カ月前パワハラ疑惑で左遷された、主人公が凱旋した。
川野 光 35歳 女性 独身(婚約中)
横浜支社から東京第二支社へ異動になった際は、自暴自棄になっていた彼女だが、同期の増岡の支えもあり、何とか腐らず再スタートを切った。
第二支社の同僚達とも日に日に打ち解け、心から好きになった恋人も出来た。
幸せ絶頂だった川野だったが、パワハラ疑惑をでっちあげた元上司、堀田が失脚した事で、再び横浜支社に舞い戻って来た。
川野にとって、堀田とは何なのであろうか。
直属の上司だったとはいえ、彼女の人生を何度も翻弄する堀田。
さては、前世があるとするならば、川野は堀田に相当な事をしてしまい、負のカルマを背負ったのかも知れない。
サラリーマンの宿命 人事異動
横浜支社の同僚達とは、長年の信頼関係が出来ていて、また一緒に働けるのは嬉しいのだが⋯。
東京第二支社で、もっと皆と働きたかった彼女にとっては、栄転とはいえ、とても複雑な気持ちだ。
3月の終わり、営業部で送別会をしてもらった際には、佐渡係長が飲めない酒を煽り、川野との別れを涙ながらに惜しんでいた。
川野も、仕事に熱心な佐渡と、もうバディを組めないと思うと、寂しい気持ちになったものだ。
恋人の山本とは、この人事異動が逆に着火剤となり、婚約&同棲まで関係が進んだ。
ただ、勤務地が離れ、川野の人間関係が見えない事が、ヤキモチ焼の山本にとって、不安材料になりそうだ。
さて、これから川野の人生はどうなって行くのか。




