表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ばいばいげぇむ  作者: 硝子の騎士
38/41

渡辺のれんの豪遊

2億6千万。


今まで稼いできた生涯賃金を遥かに上回る金額。


それを、わずか1ヶ月で手にしてしまった。


あの廃墟でのバトルを勝利したのれんは、28日で挑戦を止めた。


4日ぶりに帰宅した自宅。


妻には特別ステージへの参加を内緒にしていた。


全て終わってから驚かせようと思っていたのだ。


まぁ、途中で全てを失うかもしれないのだから、ぬか喜びをさせたくない…というのもあったのだが…


結果から言うと無用な気遣いだったようだ。


家には妻の姿はなく、

代わりに妻の筆跡の置き手紙が残されていた。


『実家に帰ります』


…こっちの方がよっぽどのサプライズだった。




のれんは翌月家を購入した。

勿論アプリのポイントで。

都内の一等地、土地付きで時価1億円相当。


更に翌月、別の物件を1億4千万ほどで購入。


アプリのポイントはほとんど使いきってしまったが、片方に自分で住み、高い方を転売するつもりだったのだ。


更に翌月、数千万円のクルーザーを転売し、ようやく現金を手にしたのだが。


のれんは豪遊した。


豪遊し尽くした。


毎晩のように飲み歩き、現金はあっという間に底をつく。


しかし、転売するつもりだった家に買い手は付かず、片方の物件の固定資産税ですら支払えなくなる事態に陥っていた。


追い討ちをかけるように体を壊す。


歳をとってからの無茶な遊びに体が悲鳴をあげたのだった。




病院の白い天井を見つめながら小さく呟く。


「私は勝負に勝ったんだ…」


人生の最期に最大の勝負に勝利した。


得られたものと、失ったもの。


病室に看護者の姿はなく、見舞いの姿もない。


「私は…勝ったんだよな…?」


その問いに答える声は無かった。


~のれんEND~


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ