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ばいばいげぇむ  作者: 硝子の騎士
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尾行の先に

「困った事になった…」


…俺は心の中で、そう呟いた。


渡辺オーナーの身辺調査を依頼されている。


私立探偵…といえば聞こえは良いが、要は「なんでも屋」だ。


依頼主はオーナーの奥さん。


浮気調査…というか、浮気しているのは確定事項で、その証拠を集めて欲しいってのが依頼内容。


そのネタを元に奥さんが何をする気なのかは…まぁ、俺の知った事じゃあない。


興味もないけれど、依頼をしにきた奥さんの顔を思い出すと…録な事にはならないだろうな。


尾行する必要も無いほど無警戒。


悪いことをしているという自覚があるかどうかですら怪しい…。


若い子にポンとマンションを買えるくらい金が余ってるらしいから、罪の意識なんてものは持ち合わせてないのかもしれない。


あるところにはある。


ないところにはない。


そんな当たり前の事を見せつけられる依頼は案外ゴロゴロしているものだ。


で、肝心のオーナーさんは例のマンションから鼻歌まじりで息子の経営するコンビニにて読書中。


来る前に大型の雑貨店で玩具のナイフやらを購入していたけれど…何を考えているのやら…。


調査対象があまりに無警戒だったので、こちらも調子に乗って店内に入ってしまったのだが…


…まさかここに彼が居るとは思わなかった。


さっきバックヤードへと姿を消した60前くらいの男性店員。


ハッキリと見た訳ではないけれど、その横顔に見覚えがあった。


俺の見間違いなのかもしれないが…


指名手配中の犯人が、こんな現場近くのコンビニでのほほんとバイトなんかしている筈は無い。


…筈は無いのだが…。

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